まいど憶良(おくら)です。
大阪市は北区にやって来ました。
大阪環状線で言うと、大阪駅から外回りで一駅。
駅からは天満市場を抜けてすぐの所に凄いお店があるんです。
その名も「浅間農場勝手に焼肉」。
もともとは鶴橋でお肉の卸や小売りをしていた会社が、店内で買った肉を焼いて食べられるようにしたのがこの形態の始まりだそうです。
スーパーマーケットなどのイートインコーナーのような手軽さですね。
店に入ってすぐ、目に飛び込んでくるのはやっぱりお肉。
これが、予想に反してパック入りです。
お肉屋さんなのでトレイにお肉がずらっと並んでいるのかと思ったのですが、パック売りなんですね。
その奥にはテーブルとコンロが並びます。
システムは至ってシンプル。
お肉を買って、その場で食べる場合はコンロ使用料込みの席料300円を払って勝手に焼いて食べる。
もちろん買ってそのまま帰ることも出来ます。
元々が卸売のような価格設定なんですが、そこに見切りシールが貼られている商品もあるんです。
ついやってしまいがちな、スーパーマーケットで半額だからと大量に肉を買い込み、そのまま大半が冷凍されてそのまま・・・、なんて失敗も、ここでは起こりません。
だって、この場で食べちゃうんですから。
物によっては、半額以下になる場合も
半額以下の物の中には、色が黒くなって見栄えが悪くなったものもあります。
これは肉の赤さの素である鉄分が酸化してしまったために黒く変色したもので、味的には見た目ほどのダメージがありません。
でも、そこはモチロンお好みですので、自由に選びましょう。
選んだお肉はレジで精算します。
お席代の300円に含まれているのは席料とコンロの使用料。
もちろんガス代もですね。
それからなんと、野菜も一人1パック付いてます。
さて、焼きましょう、食べましょう
そうそう、タレや塩、お箸も付いてますよ。
甘辛タレに、
辛子味噌、ニンニクなどを加えてお好みの味を作りましょう。
ワサビと、塩コショウで食べるのもいいですね。
もう一つ良い所は、ボリュームが解る事と、無駄のない事。
普通の焼肉屋さんでは一人前と書いてあっても、どのくらいなのかわからなかったり、一人前だけ頼むっていうのも気が引けるからと、たくさん頼んでしまったりという事もありますが、
パック売りだとボリュームは見たままなので把握しやすいですし、もし足りなかったら好きな物を買い足せばよいので、本当に無駄なく食べられます。
つい、買いすぎてしまった時は、余った分だけパックにいれて、ラップしてもらうことも出来るんです。
うあお。
とっても美味しそう。
まるで何もかもそろっているキャンプ場みたいな手軽さと、気軽さ。
お勧め品で、かなりの割合で選ばれる厚切りのタンは、買った後に包丁を入れてくれるサービス付きでした。
タンの芯の部分だったので、柔らかくて、美味しいっ!
他にもこの日はササバラ、ミスジ、カイノミ、カッパなどの部位がありました。
このサンドミノもとっても美味。
もう、こうなったらどんどん焼いていきましょう。
肉のラインナップは行ってみてのお楽しみ
今回は、カッパ(牛の前腹の皮と脂身の間にある赤いスジ肉で、歯ごたえもあり、旨味が強い部位)や、
ササバラ(バラ肉の腹側にあるソトバラ、そのソトバラの中でも、モモ側に位置するという、かなり頭の中で整理しないと把握しにくい位置の部位)は、サシが入っているのにしつこくなく、きめの細かい肉質という希少部位。
これも美味しい。
カイノミ(バラの中でフィレに近い所)も、もちろん安定の旨さ。
今回は私の好みで、色んな部位を少しづつ、というコンセプトでお肉を選びました。
希少部位も込みで、しかもこの肉質でこのお値段なら、大満足です。
売られている商品や値段、値引き率は、日によって違いますので、こればかりは行ってみてのお楽しみですね。
食べ終わったら、お片付け。
片づけ終わるまでが、勝手に焼肉の正しい楽しみ方です。
ごみは分別して、各ゴミ箱へ。
「新鮮で良いお肉を安く」がコンセプト
改めまして、お話をお聞きしました。いやぁ、美味しかったです。
憶良 : この値段でこの美味しさは凄いですね。
店長さん : 大量仕入れ、オペレーションの軽減などで、お安く、出来るだけ質のいいものを提供できるようにと考えています。
憶良 : 精肉店直営というのも、強みですね。
店長さん : 新鮮で良いお肉を安く提供して楽しんで貰う、お店のコンセプトが生かせるのも、精肉直営店ならではだと思っています。
憶良 : 好きなだけ、好きな物を、好きなタイミングで食べられるという所も魅力ですね。
店長さん : 例えば、タンとビールだけ頼んで食べて帰る、なんていう事をすると、普通の焼肉屋さんでは嫌な顔をされそうですが、ウチでは・・・、(ニコッと笑って)アリです。
憶良 : それ以前に、そんな注文をする度胸がありませんが。
それから気になる張り紙が。
ルールとして、ごゆっくりお召し上がりくださいというのも、さりげない気遣いだと思うんですが、気になるのは下の方、野菜の持ち込みもOKと書いてあります。
憶良 : 野菜売ってるのに、持ち込んじゃって良いんですか?
店長さん : それどころか、肉と飲み物以外は持ち込みOKにさせてもらってます。
近くに市場もありますので、魚介物なんかも買ってこられる方もいらっしゃいますよ。
憶良 : えっ!魚介物もいいんですか。
店長さん : はい、勝手に焼いてもらってます。
憶良 : 気軽に使えるのにも、程がありますよ。
憶良 : 先ほど、ちょい食べもOKと聞きましたが、それは土地柄も影響しているんですか。
店長さん : そうですね。この天満界隈は、ハシゴ文化が定着していますので、ここ何品か食べて、あそこで何品か食べて・・・と、色んなものをちょこちょこ店を変えながら食べるのが楽しいんです。
ですので、ちょこっと食べも歓迎しています。
憶良 : 良いお肉も食べられますし、豚や鳥、ウインナーなんかで安く上げる事も出来るのも魅力です。
店長さん : 言って頂ければパックに入っていない高級なお肉もありますよ。
この一番上のケースに入っているのが、いわゆる「ええ肉」です。
言って頂ければお切りしますよ。
憶良 : 対応力が凄いですね。
お肉選びのアドバイスなんかもしてもらえますか。
店長さん : お肉の部位については、聞いていただければお答えできますし、万一わからなければ、調べてでもご説明します。
気軽に聞いていただければと思います。
憶良 : これからのお店としての展開とか、展望ってありますでしょうか。
店長さん : 現状に満足することなく、出来るならもっと安くお肉を提供したいですし、同じ値段ならもっと質のいいものを提供したいという思いもあります。
店先でコロッケや土手焼きを提供したりと・・・、短時間でも満足して頂けるお店、せっかくここまで来たのならあそこにも寄って行こう、と思って頂けるお店を目指して日々頑張っていきますので、よろしくお願いします。
食べ歩き、はしご酒の文化を取り入れて一段進化した、勝手に焼肉の今後にも注目ですね。
そうそう、すぐ隣には、銭湯があります。
お風呂に入って、ちょっとお腹を空かしてから食べるもよし、髪の毛に匂いが付いちゃったわ、なんて時には食べてからお風呂でサッパリして、という事も出来そうですね。
プロフィール
憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。 休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。
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