お米はどこまで美味しくなれるのか……代々木「田んぼ」の炊きたてごはんにお米観が変わるほど衝撃を受けた

ご飯にこだわったお店「おひつ膳 田んぼ 代々木本店」(東京都渋谷区代々木1-41-9)を紹介します。魚沼産コシヒカリやつや姫、江刺金札米など選りすぐりのお米を楽しめます。おひつご飯とおかずのセットである「おひつ膳」には、焼き鮭やさば味噌、明太子、まぐろ中おち、きんき西京漬、豚角煮、鮭いくらなどのメニューがあり、好きなおかずと炊きたてご飯を存分に味わえますよ。メインのおかずのみならず、もろみ味噌や玉子焼き、高菜といったご飯のお供もついてきます。炊きたてのご飯は粒立ちがはっきりしており、一粒一粒の美味しさがはっきりとわかります。おひつは一度おかわり可能。ご飯が多すぎると余るのでは?という心配がいらないくらい、ご飯だけで十分美味しいです。さらに、玄米茶もセットになっているのでお茶漬けにもできてしまいます。持ち帰り用のおにぎりもあるので、自宅でも美味しいご飯の余韻に浸れますよ。(新宿のグルメ和食

お米はどこまで美味しくなれるのか……代々木「田んぼ」の炊きたてごはんにお米観が変わるほど衝撃を受けた

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お米が好きすぎるココロ社です。

 

真剣にお米と向き合ったことがあるのかと自問する

お米が好きで食べすぎてしまって困る。むしろお米のことを嫌いになれたらどれだけ楽か……と思うほど好きで、同じ気持ちの人も多いと思う。
しかし、お米が好きすぎて、どのブランドでもおいしく感じられてしまう。じゅうぶんおいしいので満足して、かえってどんなお米を食べてもなかなか差が感じられないのである。まあ、「炊きたてがおいしい」くらいのことは思うのだが、裏を返すと「炊きたてのお米っていいよね~」という平凡な感想以上のコメントが浮かばなくてもどかしい。

お米が好きすぎるがゆえに、かえってお米に無頓着になってしまっていたのだが、累積で何トンもお米を食べてきたわりに、お米そのものと向きあったことがなかったのではないか……と思い、取材班(わたしとカメラ1台)は、おかずではなくご飯が主役で、お米をおいしく食べることにひたすら特化したお店を探しあて、急行した。

 一度食べたら、何十年もつきあっているお米の見方が変わったりするに違いない……という期待を抱きつつ。

 

「お米スケジュール」にお米への情熱の片鱗が見える

お店の名前は「おひつ膳 田んぼ」の代々木本店。
本店の最寄り駅はJR代々木だけれど、どう考えてもお米を食べすぎてしまうことが予想されるため、せめて……と思い、新宿駅から歩いてみる。

 

代々木駅付近も、都会のように見えて、ちょっと上を向くと謎の看板。

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このカフェテラス、もし営業していたらここで記事にしていたことだろう。きっと間取りがゆったりしていて、濃い味のナポリタンを食べながら深煎りのコーヒーをすすったり……実際はもう別のテナントが入っているのだけれど、この看板をずっと残しておいてほしいと思う。

 

などと考えながら代々木駅からゆるやかに下っていくと、その店はある。ちょっといい値段のお店に見えるかもしれないが、リーズナブルなので安心してほしい。

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そのまま入店してもよいのだけれど、店の前に貼ってあるお米スケジュールを見ておくと楽しい。

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わたしの行ったときは魚沼産コシヒカリの棚田米だった。「棚田米」とわざわざ書いてあるのはなぜと思うかもしれないので説明しておくと、棚田は、平地ではなく、ある程度の山間部にあるものなので、水や空気がきれいであることの、ひとつの指標になる。当然ながら、このお店はお米の仕入れだけにこだわっているのではなく、そのあとの精米や炊飯の随所に手をかけている。


お店に行ったのは土曜の14時だったのだが、まだお客さんがたくさんいた。

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店内には囲炉裏状のテーブルがあり、ひとりでも入りやすい。これはお店を出る前の一瞬の空きを見て撮った。

 

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囲炉裏には鉄瓶と稲があしらってあり、なんだか農家におじゃましたような気分。

 

お米のおいしさがわかるよう、あえてシンプルなおかずにしてみる

定食のメニューがずらり……

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やはり、きんき西京漬が気になってしまうけれども、今日は、お米はどこまでおいしくなれるかを検証しにきたので、おかずは、よく食べるものであってほしい……と思い直して、焼きしゃけのおひつ膳(1,080円)をお願いした。

 

ほどなくしてセットが登場。

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鮭+αくらいのイメージでいたら、お米を楽しむための小さなおかずが多数。焼き鮭withもろみ味噌・玉子焼き・金時豆・高菜・海苔というメンバー。

 

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これがおひつ。お米の店だから主役はベールに包まれているのである。どんな姿をしているのだろうか……。

 

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開けてみると、お茶碗に軽く一杯くらいのお米が入っている。わたしはお米が好きすぎるので、正直、「少ないかも」と思ったのだが、おひつは一度おかわり可能で、そのときに大盛りをリクエストすればよい。最初から大盛りにすると、お米のありがたみが薄れてしまったと思うので、振り返ってみると、このように、最初の一杯は軽く、というのがベストだと思う。

 

焼き鮭を一口かじると、思ったよりも塩辛くて、たちまちお米への恋しさがこみあげてきた。恋しさも何も、10センチ先にあるから焦ることはないのだけれど、お米をおいしくいただくための心の準備が完璧にできたと思う。
ほかのおかずたちも、お米のおいしさを最大限に引き立てるための味付けがされていて、ありがたい。

 

肝心のお米は、甘みと、そして何より粒立ちがすばらしい

本題のお米だが、噛むほどに甘い、しかも粒立ち方が、いままで食べたことのないほどだった。甘さについては、煮るときに高温をキープすることができればそれなりの水準になるものである。平均的な電気炊飯器だと感じられない甘さではあるが、家に土鍋や無水鍋がある場合は、それらで炊いたら、このお米には及ばないものの、満足はできる。
家で炊いたお米との圧倒的な違いを感じたのは、粒立ち感。家だと水分を間違えることが多く、べしゃべしゃになることが多いのだが、このお店のお米は、お米は、ひとつひとつのお米で成り立っているのだ、ということを改めて理解することができ、一粒一粒の尊さが身にしみた。新潟出身の祖母が、生前、「お米は一粒一粒大事に食べるんだよ」と言っていて、面倒だと思っていたのだが、おばあちゃんごめん……と思った。

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おひつからお茶碗によそっても、おひつにへばりつくお米はない。意識しなくても最後の一粒まできれいに食べられる。

 

禁断の「炊きたてのごはんでお茶漬け」に手を染める

そして、予定通りおひつをおかわり、大盛りにしてもらった。

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なお、おかずとごはんのペース配分については考えなくても大丈夫。お米がおいしすぎるのでごはんが残ることはない。

 

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そして、お盆の真ん中に鉄瓶が鎮座していることに気づいた。中には玄米茶が入っている。つまりこれはお茶漬けに使える……ということである。


わたしはここで躊躇してしまった。お刺身でもおいしい魚をあえて焼いて食べる贅沢さと似た贅沢さで、そのままでおいしい、炊きたてのお米にお茶をかけますかどうですかという気持ちだったのだけれど、こともあろうに、わたしは焼き鮭とともにいる。

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……。

やはりお茶漬けの誘惑を断ち切れなかったのだが、お茶漬けとしていただいてもお米がおいしい。渋いお茶と甘いお米の組み合わせが最高で、お茶漬けにしても、お米の粒立ち感はそのまま。不思議なお茶漬けだった。

 

おみやげも頼んでおくと楽しさが倍になる

お米が主役のお店のお米はさすがにすばらしかった……と余韻に浸っていたら、お店の方が目の前に包みを置いてくださった。

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そうそう、おひつ膳をお願いするときに、お土産用におかかと、具なしのおむすびをお願いしていたのだった。


そのまま包みを開けてしまいたくなったが、がまんして帰宅。冷めてもおいしいのかを確かめたくて、おみやげにしたのである。

 

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包みのおみやげ感がすばらしい。

 

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左はおかか(250円)、右は具なし(230円)。たくあんが添えてある。

 

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かじってみると、具の分量がすばらしい。そして、木の皮で包んであったこともあってか、粒立ち感が、炊きたてのときのままで、大満足。具なしは、お米と向き合うためにあえてお願いしたのだが、予想通り、具がなくてもおいしい。

 

お店に行くことがあったら、ぜひお持ち帰りのおむすびもセットで頼んでおくことをおすすめする。ランチだけでなく、夜もお米ドリームの続きを見ることができるからだ。

 

この店を経験してから、お米の甘みと粒立ち感に敏感になってしまって、お米にうるさいマンになってしまったのだが、お米観が変わるお店なので、お米が好きな方は、行ってみるとよいと思う。

 

紹介したお店

 

著者プロフィール

ココロ社
ライター。主著は『マイナス思考法講座』『忍耐力養成ドリル』『モテる小説』。ブログ「ココロ社」も運営中。 

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