ドタキャンへの怒りと悲しみを「道の駅」の最強「ウニとろ牛めし」で解消した話【フミコフミオのサラリーマン御祝膳問答 第4回】

「道の駅足柄」(神奈川県南足柄市竹松1117-1)内にある「ふるさとゴハン食堂」でいただいた「ウニとろ牛めし」をフミコフミオさんが紹介します。ある日出張先で先方の体調不良によるスケジュールドタキャンが生じてしまった時、そのやりきれない思いを解消するには何か美味しいものを食べるのが一番かもしれません。出張からの帰りにフミコフミオさんが立ち寄ったのは、神奈川県の足柄に今年出来たばかりの道の駅「道の駅足柄・金太郎のふるさと」で、そこのランチが素晴らしすぎて、出張先ドタキャンの悲しみが完全に癒されてしまったのだとか。ぜひ美味しそうな相州牛をご覧ください。(小田原・南足柄のグルメ

ドタキャンへの怒りと悲しみを「道の駅」の最強「ウニとろ牛めし」で解消した話【フミコフミオのサラリーマン御祝膳問答 第4回】

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出張先でドタキャンをされた。「体調不良で…」と言われてしまったら、「ふざけんなよー」とは思うけれども、新型コロナ感染拡大のご時世、無理は絶対にさせられない。やられてもやり返せない! 泣き寝入りだ! 片道2時間強が無駄に終わってしまった虚しさと、どうしようもない悲しみを払拭して立ち上がる。それがサラリーマン。

 

僕の経験では、こういうときは、何か美味しいものを食べるのが一番よろしい。普段のランチでは食べない、ちょっと贅沢なものを食べる。それがすこし風変りな店だと気分転換になってさらに良い。

 

昨今、サービスエリアやパーキングエリアがちょっとしたブームだ。そこでしか食べられない食事や名産品があって、クオリティも専門店顔負けに高かったりする。だがSAやPAに劣らず「道の駅」も熱い。僕は道の駅に対して、地元のお土産や定番のランチを提供する、どちらかといえば地味~なイメージを持っていた。客層もシニア層中心で、若者は寄り付かない、そんな印象もあった。しかし、昨今の道の駅は、ちっとも地味なスポットではないし、特徴と個性にあるなかなか美味しい食事を出すところもあるのだ。

 

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▲金太郎のふるさと推し。ゆるキャラ寄り。ハッシュタグつき。

 

今回、出張からの帰りに僕が立ち寄ったのは、神奈川県の足柄に今年出来たばかりの道の駅「道の駅足柄・金太郎のふるさと」で、そこのランチが素晴らしすぎて、出張先ドタキャンの悲しみが完全に癒されてしまった。まさしく絶品であった。

 

足柄は金太郎のふるさとである。道の駅の中だけでなく、往来にもポップな感じのクマにまたがった金太郎が出迎えてくれた。

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▲歓迎してくれる金太郎と、特徴的な目をしたクマ。

 

「どうぶつの森」に出てきそうなクマである。道の駅の建物自体も、公共施設特有の地味さは一切なく、ポップなものだった。道の駅内でも続く金太郎推し。彼の貧ぼっちゃまスタイルにショックに受けていると謎のまさかりゲームを発見。

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▲まさかりキャッチャーゲーム。ゲームまで金太郎推し。

 

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▲46年の人生を通じてこれだけ多くのまさかりのぬいぐるみを見たのは初めてです。

 

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▲推しまくったあとで、まさかりは景品じゃないというオチ…。

 

シュールすぎる。謎のまさかりキャッチャーゲームを3回ほどプレーするがまさかりゲットに失敗。出張ドタキャンに加えて、まさかりロスで精神的にどん底におちたところで食堂へ向かう。

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▲豊富なメニューです。道の駅とは思えない…。

 

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▲「足柄牛ガーリックステーキプレート」「相州牛ウニとろ牛めし」「相州牛ローストビーフラーメン」「相州牛牛すじカレー」…ポークもチキンもある。豪華すぎるラインナップだ。

 

「ふるさとゴハン食堂」、控え目にいってメニューが最高だ。道の駅とは思えない充実ぶりである。失礼ながら、神奈川の足柄にある道の駅で、ウニやら、ローストビーフが食べられるとは…。欲望に身を任せ、奮発して、おススメの「ウニとろ牛めし」を食べることにした。

 

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▲「ウニとろ牛めし」最強の図。見た目だけでヨダレが出るぞ。

 

丼どーん。「ウニとろ牛めし」王者の風格である。「ウニとろ牛めし」はウニとローストビーフの丼である。とろ、とあるので、トロかとろろが入っていそう名前だが、入っていない。ウニとローストビーフがとろとろしているという意味での、とろ、であると思われる。

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▲見よ。この圧倒的なボリューム感と存在感。

 

上空から見下ろして、ローストビーフを花びらに見立てると、まさしく色鮮やかな花である。ごはんが見えないくらいに敷き詰められたウニとローストビーフが神々しい。それでいて、上品である。とろ、とあるように、相模牛のローストビーフは甘味があって溶けるようであった。さらにウニがとろけるのだから、たまらない。

 

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▲相州牛の説明がありました。

 

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▲角度を変えて。厚みもヤバい。

 

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▲角度をかえて。丼からはみでたお肉を見ていると、会社という枠内で生きている自分がちっぽけに思えてくる。

 

ローストビーフとウニとワサビを一気に食べると、甘さと旨味がさらに引き立てあって最高。ウニはいつもならばワサビと醤油をかけて食べていたが、ローストビーフのソースをかけて食べてもイケることを発見した。ローストビーフ単体。ウニ単体。ローストビーフ&ワサビ。ウニ&ワサビ。ローストビーフ&ウニ&ワサビ。いろいろと味変が楽しめるのも良かった。

 

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▲幸せなひとつまみ。マジでとろけた。

 

歳をとってしまうと、正直、丼ものを食べている途中で、上司の長い話を聞かされているような、満足感よりもネガティブな「もういいですわ感」が沸き立ってくるものだが、味変と食感変によって、上司出現の予兆の欠片すらなかった。素晴らしい。

 

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▲幸せな食事でイライラがすっ飛んだ。

 

丼を食べ終わると、多幸感で満たされていて、出張ドタキャンの悲しみは消えていた。罪を憎んで人をそれほど憎まず。最高の丼のおかげで、人を少々許せるようになり、人間としてひとつ高いステージに上がることが出来た。食堂を後にするとき、出張ドタキャンされて良かった…とドタキャンに感謝している自分がいて驚いてしまった。

 

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▲前だけを見て生きろというメッセージを金太郎さんから勝手に受け取りました。

 

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▲タバコみたいだろ…お茶なんだぜ…。

 

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美味しいごはんは人を幸せにするだけではなく、仕事のイライラを解消するのである。「道の駅足柄・金太郎のふるさと」の「ふるさとゴハン食堂」超おすすめ。皆さんも、最寄りにある道の駅へご飯を食べに行かれてはいかがでしょうか。

 

紹介したお店

 

書いた人 フミコフミオ

f:id:g-gourmedia:20140811094752j:plain著者 フミコフミオ

海辺の町でロックンロールを叫ぶ不惑の会社員です。90年代末からWeb日記で恥を綴り続けて15年、現在の主戦場ははてなブログ。内容はナッシング、更新はおっさんの不整脈並みに不定期。でも、それがロックってもんだろう?2021年12月16日にKADOKAWAから『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する 』という本を発売しました。よろしく!

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