あんこカツが新次元の美味しさ…!グルメ界隈注目のあんこ料理が食べられる京都・山科「和」に行ってきた

「あんこカツ」など独創的なあんこ料理をいただける「お食事処 和」(京都府京都市山科区西野大鳥井町78-3)を紹介します。あんこカツとは、名前のとおり、とんかつとあんこを合わせたメニュー。甘いあんこを豚肉で包み、衣をつけて揚げたと聞くと、本当に美味しいのか疑ってしまいますが、これが実によく合っていて美味しいのです。あんこの上品な甘さと豚の脂の甘みがマッチしていて、気づけば1切れ、2切れ、3切れ……と完食してしまいます。単体で食べても美味しいあんこカツですが、すりおろした京野菜たっぷりのポン酢をつけると、なんとご飯にも合うおかずに変身しますよ。ノーマルなあんこカツのほか、抹茶あんこカツ、クリームチーズあんこカツ、あんこクリームコロッケ、あんこパスタなど様々なあんこメニューが揃っています。本格的にあんこ料理を味わってみたいと思ったら、要予約の「あんこコース」もオススメです。京都中心部からは少しだけ離れた山科エリアにあるお店ですが、わざわざ足を運ぶ価値は大いにありますよ。

あんこカツが新次元の美味しさ…!グルメ界隈注目のあんこ料理が食べられる京都・山科「和」に行ってきた

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こんにちは、昼飲み好きのアカサカです!京都や大阪の美味しいお店を食べ歩いてます。

京都といえば和食と思われがちですが、本当に、全くそんなことはないんです!

パンやラーメンを筆頭に、京都ならではの中華料理屋さんがあったり、激辛商店街なるものがあったり、実に様々な食文化が根付いています。古くからあるものも大切にしますが、新しいものへの興味も尽きないというのが、京都という場所の特徴だと筆者は思っています。

そんななか、新しいグルメが生まれる都、京都に、また独創的なグルメを発見してしまいました……!

実は以前、某野外イベントでこのグルメに出会いまして、「なんだこれは……!」と衝撃を受けました。しかし、それがあまりに美味しかったもので、今回初めてお店のほうへお伺いしてみることに!

お店があるのは京都の中心地から少しだけ離れた山科区。そこに全国からグルメマニアが集っているというのです。そのお店の名前は「お食事処 和(なごみ)」です。

京都でもまだ「知る人ぞ知る」といった感じですが、一度そのお店の名物料理にハマってしまうと、定期的に食べたくなるという逸品です。それでは紹介します!

 

あんこの存在感ありすぎ…!でも意外に「あんこカツ」が美味しくて衝撃

さっそくお邪魔してメニューをみてみると……

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あんこカツ、白あんこカツ、味噌あんこカツ、抹茶あんこカツ……あんこ、あんこ、あんこのオンパレード!

そうなんです。こちらのお店、あんこカツを筆頭に、独創的すぎる「あんこ料理」をいただけるお店なのです!

にしても、カツ、茶碗蒸し、パスタってあんこと合わせて大丈夫なんでしょうか?「あんこのコース」なんていうのもあります。

 

あんこカツってどんな味? 

さっそく、こちらの一番の看板メニューであるあんこカツを定食(2,200円)でお願いしてみました。やってきたのがこちら……!

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あ、あんこが本当にぎっしり入ってる…!

びっくりしました。ちょっぴりあんこが挟んであるくらいだろう、と思っていたら大間違い。ようかんくらいの存在感です。

たっぷりのあんこを豚ロース肉で包んで揚げています。真ん中にもお肉が挟んであるところがニクイですね。

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恐る恐る一口いただいてみると……

ん?んんん!?

こ、これは美味い!!!

あんこの上品な甘さと、ほんのり豚肉の旨味が一緒に口の中に広がります。豚の脂の甘みも追いかけてきて、これ不思議と美味しいんですよ……!

実はこのあんこ、ただのあんこではありません。京都丹波産の小豆を使って作られたあんこは、研究に研究を重ねてできた「あんこカツ用」なのです。お肉との相性はもちろん、水分が多すぎると揚げているときに爆発してしまったり、しっかり肉で巻けないと流出したりするので、そういった問題もクリアするために試行錯誤を繰り返したとか。

 

あんこカツはご飯に合うのか…?

さて、あんこカツの意外な美味しさにすっかり感心していましたが、これ定食なんですよね。ご飯と一緒に食べる前提なんですよね。

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さすがにあんこでご飯は食べられないんじゃ……?と思っていたところに、このタレ。

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こちらはお店でも販売している「公(きみ)さんのポンドレ」。

すりおろした京野菜がたっぷり入ったこだわりのポン酢です。ちなみに「公さん」は、ご主人の田村公亮さんのこと。もちろん店内で作っていますよ。

他シリーズも出ていますが、あんこカツにはこのポンドレが合うそう。

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ポンドレをあんこカツにたっぷりつけて……って筆者はいったい何を食べようとしているんでしょうか……複雑な気分になります。

ところが!

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いただいてみると、美味しい〜!!!

ウソでしょ?ってくらい、あんこカツの味が一気に変わりました。

酸味がまろやかで野菜の風味がしっかり味わえるポンドレが、あんこの甘さを程よく中和しています。どちらかというとおやつ感覚だったあんこカツが一気におかずに!これはご飯すすむやつ……!

 

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▲ご主人の田村さんと奥様。この写真はイベントで撮影させていただきました。

 

不思議だなぁと思っていたら、「そもそも、おはぎはあんことご飯の組み合わせ。あんこカツとご飯が合わないわけありませんよ」田村さん。なるほど、言われてみれば。お赤飯も小豆で炊いたものだし。

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ちなみに、ご飯は農家さんから直接買い付けている玄米。こちらも美味しく炊いてあって、あんこカツ&ポンドレと一緒にもりもり進みます。

 

抹茶、クリームチーズ…あんこカツの可能性を感じざるを得ない

これは他のあんこカツも試してみなくては……ということで、ハーフサイズ(単品)何品かを特別に盛り合わせにしていただきました。

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おそらく、世界中でもここでしか見られないあんこカツ大集合です。

まずはグリーンが鮮やかな「抹茶あんこカツ」(ハーフサイズ:1,400円)。

 

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すごい!しっかり抹茶の香りと味がする!!衣にも豚肉にも負けてません。

聞けば、京都の茶問屋、芳香園から仕入れたこだわりの宇治抹茶。なので香りも味もしっかりと味わえるというわけ。

 

続いて、女性人気No.1という「クリームチーズあんこカツ」(ハーフサイズ:1,300円)。

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クリームチーズの濃厚クリーミーだけどスッキリした味わいがあんこカツにベストマッチ!これはうまい。お酒のアテにも良さそうです。

 

さらにこちらの「あんこクリームコロッケ」(300円)も。

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手作りのベシャメルソース(ホワイトソース)で作られたクリームコロッケなのですが、その中にしっかりあんこ。あんこの甘い味とこっくりしたベシャメルソース、しっかり洋食メニューです。

「あんこクリームって、あんこと生クリームかと思ったら、クリームソースなんですね」と、筆者。

ご主人いわく「ネーミングに難ありなので、いい名前考え中です。いい案ないですかねえ」。なんと!うーむ。「ベシャメルあんコロッケ」ってのはどうでしょうか!(却下)

 

そしてこちらも忘れてはいけません!あんこカツに必ず添えてあるこのポテトは、名物の「肉じゃがポテト」。

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見た目は縁日などで見かけるロングポテトなのですが、こちらのポテトは肉じゃがを潰して作っています。あのロングポテトとは、食感も味も全く違います。

揚げたてもサクッと美味しいですが、むしろちょっと冷めてきてからが特に美味しいんです。サクッと感が失われてしまいますが、もちもちっとして食感がとっても良いのです。

 

漬物×あんこ!? あんこパスタは甘じょっぱくて美味しい

あんこメニューは揚げものだけじゃないんです。

こちらはあんこパスタ(1,000円)!

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なかなかのビジュアルです……てっぺんにあんこがのっています。

あんこのほかには柴漬けや沢庵が入っています。少々の不安はありますが、和風パスタ、ですね……。

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麺と漬物、あんこを一緒にいただきます。

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お、おお!?甘じょっぱくて美味しい!

さっぱりしたお漬物パスタにあんこ。一番浮く存在かと思いきや、あんこが漬物とパスタの仲を取り持ってさえいます。甘じょっぱいものが好きなら、このパスタもかなり美味しくいただけるはず。

 

人間の味覚は甘味、旨味、塩味、酸味、苦味の5つ。

突出した味覚がある場合、それとは別の味覚を強めてバランスをとるように味の組み立てをすると美味しくなるんだそうです。

まさにあんこカツ、あんこパスタは、そんなふうに作られた不思議なお料理なのです。

こんなにどれも美味しいと「あんこコース」も気になってきます。今度くるときはコースを体験してみよう。ちなみに、メニューはかなり本格的な和食のようです。

 

「京都のB級グルメを作りたい」という思いから誕生したあんこカツ

こんな不思議で美味しいあんこ料理の数々を作っている「お食事処 和」。

ご主人の田村公亮さんは、洋食の世界のご出身。なんでも、フランベ(ブランデーなどの度数が高いお酒で香り付けする調理法。フライパンからボワっと炎が上がるアレです)がかっこよかったから洋食を選んだのだそう。

そののち、和食にも興味を持って老舗和食店でもお仕事をしたそう。ふぐ調理師免許も持った、れっきとした料理人なんです。

そんな田村さんが、あんこカツ。いったいなぜ?

 

和食、割烹というと、なんとなく入りづらい雰囲気があったり、子ども連れは入店お断りだったり、そういったお店があるのも事実(もちろん、そういうお店も世の中にはあってしかるべきですが)。

田村さんは子ども連れも楽しめるお店にしたいと、地元山科にこのお店をオープンしました。 

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こじんまりとした店内にカウンター席。手前はテーブルとお座敷席があります。上品だけどなじみやすい、小さな割烹料理店みたい。お子さんが育てているという生き物の水槽もあって、良い意味で庶民的な雰囲気が漂っています。

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お子さんが好きな恐竜が店内に!これもお子さん連れに楽しんでもらおうと飾ってあるもの。ちびっ子にも大人気だそうです。

 

もともと、あんこカツはお客さんをびっくりさせるための裏メニューとして 作っていたのだとか。

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当時、世の中はB級グルメが流行っていたのですが、京都にはB級グルメがありませんでした。ならば、自分が何か作ってみよう!と思い立った田村さん。

京都といえば和菓子のイメージ。和菓子のあんこを使って何かできないかと考えていたそうです。

そんなときに、ふと浮かんで来たのが、和食料理人時代、先輩から頼まれて買いに行っていた競馬の馬券!人気の安藤勝己騎手の馬券を頼まれるときによく聞いた、安藤騎手の愛称「アンカツ」。

アンカツやー!!!と、ひらめいて生まれたのが、このあんこカツなのだそうです。

 

あんこカツが生まれてしばらく経ち、偶然東京のテレビ局から取材依頼が入ったことをきっかけに、「あんこカツ」は商標登録をしたそう。

つまり、あんこカツを作って販売できるお店は全国でここだけなのです!

その後も数々のテレビ番組から取材され、その番組を見た方が遠方から足を伸ばしてくれることも多いそうです。

店内にはサイン色紙もたくさん飾られていましたよ。

 

あんこカツはイベントでも食べられる!

冒頭、筆者はイベントであんこカツに出会ったと書きました。「えっ!?」と思いつつ、気になって食べてみたら美味しかったんですよね。その後も、見かけるたびについつい買ってしまっています。

いまでも土日祝日はイベントに出店していることが多いそうです。

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以前は遠巻きに「あんこカツて……」と言われていたそうですが、最近は興味津々に近寄ってきて食べてくれる方も増えているとか。

さらに、「美味しかった!」と、わざわざ感想を言いに来てくれる方もいるそうです。

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ちなみに、イベントではこういうスティック状のあんこカツが食べられます。

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こちらも、あんこがちゃんとたっぷり入っています。けっこうボリュームあり。

気軽に食べ歩きできる、このスティックあんこカツ。京都はもちろん、全国に広めていくことが田村さんの野望です。

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お祭り屋台、商店街の食べ歩きメニュー、道の駅のメニュー、コンビニのホットスナック……ごく普通にあんこカツ、あんこクリームコロッケが並んでいる風景が目標だそうです。

抹茶あんのように、いろいろな味のあんこが作れるので、ご当地あんこの開発もできるんだそう。ご当地ソフトクリームの次はあんこカツの時代が来るかもしれません……!

あんこカツとあんこクリームコロッケに興味のある方は、ぜひお食事処 和の田村さんまで。筆者も一ファンとして、コンビニや道の駅でご当地あんこのあんこカツを食べられる日を楽しみにしています!

 

 

ここまで読んで「あんこカツなんて……」と思っている方、まだいるでしょうか?

そんな思い込みを捨てて、ぜひ一度食べてみてほしいです。本当に美味しいんです。

田村さんも「日本人のDNAには、あんこがあるんです」といいます。たしかに、甘味だけでなく、小豆はお料理にもたくさん使われています。そう考えると、あんこカツの存在は全く不思議なものではないのです。

「そんなの絶対合わないよ」なんていわず、先入観を捨てて食べてみてくださいね!

 

「お食事処 和」へのアクセス

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お店の場所は京都市営地下鉄 東野駅から徒歩15分。線路沿いに京都方面に戻っていく感じです。ほとんどのお客さんが歩きで来るそう。

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お店は住宅街にありますが、国道沿いからわき道に入るとすぐに見えてきます。

 

土日祝日はイベントに出ていることが多いので、行きたい!という方は事前に連絡しておいたほうが安心。

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日本でたった一軒のあんこカツのお店。

新しいあんこの世界へ、ぜひ足を踏み入れてみてください!

 

紹介したお店

お食事処 和
〒607-8355 京都府京都市山科区西野大鳥井町78-3
TEL:075-592-8005

  

著者プロフィール

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アカサカナツコ

食べて飲んでうろうろして、がまぐちも作ってます。

ブログ:http://assak-karakara.hatenablog.com/
Twitter:https://twitter.com/assakgamasan

                             
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