
10月26日はきしめんの日だそうです。2(つ)6(る)の語呂合わせから、きしめんを「つるつる」食べることをイメージして、愛知県製麺工業協同組合が制定したもので、日本記念日協会にも認定されています。
きしめんと聞くと、名古屋めしのイメージですね。平打ちうどんやひらめんなどとも呼ばれますが、平たい麺のことを指します。
名古屋生まれの私(筆者)は、母親曰く、離乳食の時期からきしめんを食べていたそうです。愛知県では小学校や中学校の給食にもきしめんが登場するので、地元民にとっても馴染みのある名古屋名物のひとつとなっています。
そんなきしめんですが、中部地区以外ではあまり日常的に食べられることがないかもしれません。けれど、東京にもきしめんをメニューに置いているお店が何店舗かあるのです。
日暮里の地で90年愛される「お蕎麦屋さん」のきしめん
本日ご紹介するお店は、JR山手線の沿線、日暮里駅から徒歩5分の場所にある蕎麦屋「川むら」です。

そうなんです、川むらは日暮里の地で約90年続く蕎麦屋さん。関東大震災や東京大空襲があったために創業の場所からは移ったそうですが、日暮里の地でずっと蕎麦を打ち続けてきた老舗なのです。
そして、蕎麦が看板メニューではありますが、常連さんの声に応えて名古屋きしめんもメニューに置いているそう。


「そば」「うどん」と書かれたのれんが目印のお店は、なんとも情緒のある佇まいです。入り口の扉をガラっと開けると、かつおぶしの香りがふわっと鼻を刺激して、もうこれだけでお腹がなってしまいそう。
赤いテーブルが並んだ温かみのある店内。壁にかかったおしながきも味がありますね。きしめんのメニューはテーブルのメニューブックに載っています。

いよいよきしめんが運ばれてきました。

こちらはわかめきしめん。両面の表面がなめらかでつるっとしていることがきしめんの特徴です。薄く平たい麺を箸にとって、さあ、いただきます。

つるつるっ!ちゅるちゅる!っと吸って、勢いよく口の中に入るきしめん。平たい麺ながらコシがあり、丁寧にとられた出汁の味が口に広がります。

途中で七味を入れると辛さが平たい麺に絡まり、口の中でちょっぴり刺激のある味わいが楽しめますよね。

名古屋人も満足のきしめんでした。
お酒好きには堪らない!店主こだわりの日本酒がたくさん。
日本酒好きなみなさんにも、朗報です。お蕎麦やさんと言えば「お酒」ですが、川むらに置かれている日本酒はその数なんと30種類!
4代目の店主の越さんが、自身で選んだこだわりの日本酒をお店に置いているので、どのお酒にしようか迷ったら、ぜひ今日のおすすめを聞いてみましょう。

「どの日本酒も、グラスに注いでお出ししています」という店主の越さん。どんな感じなのかな、と思っていたら…。なんと!

グラスにこんな並々に注ぐなんて驚愕。あとちょっとでこぼれてしまいそう。これはもう、かっこよく、クイッと飲んでいただきたいですね。

常備された瓶の日本酒以外にも、滋賀県の「喜楽長」は、生酒のまま楽しめるというからなんとも贅沢。新鮮で、樽からいただく日本酒と同じ状態なのだそうです。
「きしめんを楽しみに食べに来るお客さんがいるから」
実は、店主の越さんはかつて、きしめんをメニューから降ろすことを考えたこともあったのだとか。メニューに残すことを決めたのは、常連さんのなかに、きしめんを楽しみにやってくる方がいたからだそうです。
そんなお客さんとのつながりを大切にする店主の越さんに会いに、地元の人たちや観光に来た人たちが次々とお店を訪れます。平日は地元の人が多く、週末はカップルや家族連れも多いとのこと。
日暮里にお出かけの際は、日本酒も楽しみながら、つるつるっと、コシのあるきしめんを堪能してみてはいかがでしょう。
紹介したお店
川むら
住所:東京都荒川区西日暮里3-2-1
TEL:03-3821-0737
著者プロフィール
中村円香(なかむらまどか)

1992年愛知県名古屋市生まれ、東京都在住の大学生。野菜とくだものをこよなく愛し、国内外の伝統野菜に目がない。本サイトのほか、Webメディア「大人すはだ」「アマノ食堂」「MATCHA」にて食に関する記事やコラムを担当。また、東京都内にて朝活コミュニティ「朝と英語と珈琲と」を運営中。
朝と英語と珈琲と:http://dailyeigo.com/

「人と料理の交差点」をテーマに、単なる料理の技術を学んでいただくための教室ではなく、お友達や家族に笑顔を届けてもらえるようなレッスンを展開中。笑顔と歓喜溢れるレッスンには、毎回多くの人が集まる。