81歳の名物店主が焼き上げる、肉汁たっぷりハンバーグがたまらない上野の老舗洋食屋「サム」

交通の北の玄関口である上野。古くから多くの個性的な飲食店が軒を連ねてきました。今回ご紹介する洋食店「サム」さんもその一つ。81歳の人気店主さんが手がけるメニューには日本全国にファンがいるそうです。今回は肉汁たっぷりのハンバーグをいただいてきました。(上野のグルメ洋食屋

81歳の名物店主が焼き上げる、肉汁たっぷりハンバーグがたまらない上野の老舗洋食屋「サム」

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人が縦横無尽と行き交い、個性豊かなお店がひしめき合う上野。


「定番スポットにはもう飽きた!」という人にぜひ試してみて欲しい、名物店主がいるお店があるという情報をキャッチ。密着取材をしてきました。

 

レトロなレストランサムの文字に愛嬌たっぷりのイラストが目印です。

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年季の漂う店構えに何だかホッとした気分になります。

 

ガラス張りの外観にカーテンが引かれ、メニューが貼ってあるので中があまり見えません。

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ちょっぴりドキドキしながら、入り口の前に立つと音を立てながら自動ドアがオープン。

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落ち着いた木の色で統一された店内は雑多な上野のオアシス! 広々とした店内に、ゆとりを持ってテーブルが配置されています。

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これは入りやすくて、ヒトリメシでも大丈夫そう。

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すると奥の厨房から「いらっしゃ~い♪」と店主の福田 英康さんが出てきました。福耳で恰幅が良く、ニコニコと笑顔を絶やさない姿はまるで現代版えびす様のようです。

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料理人としては約40年の経歴をお持ちで、2010年12月に御成町から現在の上野にお店を移転。なんと81歳で現役!年中無休で奥様と二人三脚で切り盛りされています。

 

「レストランサム」のスゴイところは口コミだけで人気が広まって全国にファンがいること。北海道、東北、四国……というだけでも驚きなのに、つい最近台湾からもお客様がやって来たのだとか。「オレもビックリしたんだから!」とおどけてみせる福田さん。いったいどこに人気の秘密が隠されているのでしょうか?

 

 

メニューは「ザ・元祖洋食」の宝庫。壁に貼られたメニュー表とボードから注文します。

 

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オムライス、ナポリタン、ハンバーグ、ミックスフライ……どれにしようかなぁと迷っていると、自信のメニューという「特製ハンバーグステーキ【挽肉だけのステーキ】セット(税込1,500円)」をオススメしてくれました。


なんでも「モヤモヤさまぁ~ず」でさまぁ~ずの二人が食べたメニューなんだとか。お得なコーンスープ・サラダ・ライス・コーヒー付き。それは気になります。


注文をすると「ちょっと待っておけよ!」と勢いよく言って福田さんは厨房へ戻って行きました……。


しばらくすると前菜が登場!

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一品目は、フレンチドレッシングがかかった千切りキャベツのサラダ。

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二品目は、熱々のコーンスープ。

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コーンスープと侮るなかれ!「コンポタ」みたいなもの?と思いましたが、一口飲んでビックリ。いわゆるツブツブとしたスイートなものではなく、塩気のあるギュッとコクが濃縮された味。そして舌触りはとろ~りクリーミーです。


じんわ~りと空腹を満たしていきます。

 

玉ねぎなどの具の形が無くなるまでじっくり煮込んだという、手間暇かけたこだわりのメニューだそうです。「隠し味を沢山投入した。レシピは秘密だよ。まぁ、教えたって同じ味は難しいかな」と誇らし気に語る福田さん。洋食屋流コーンスープ、必食ですよ。


ひとまず腹ごしらえ完了。すると、厨房からジュージューというシズル音が……食欲そそります!こりゃ待ち遠しい……。

 

 

さて、やってきました!名物の「特製ハンバーグステーキ」です。

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付け合わせは2品。お口直しにぴったりな野菜はキャベツ・もやし・ニンジン入り。やや太めの麺に濃厚な自家製トマトソースが後を引く美味しさのナポリタン。


期待を裏切らない洋食屋のベタなコラボレーションが嬉しいですね!

 

ハンバーグは全長約13cm。大きく平たい形のハンバーグは、シンプルに挽肉のみで作られています。

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ナイフを入れると中からジュワ~っと溢れ出す肉汁。

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みっしり詰まった肉感がたまりません! 世の中はふわふわで柔らかなハンバーグばかりで、元祖とも言えるやや硬めのハンバーグの魅力をすっかり忘れていました……ストレートに肉の旨みを堪能出来ます。肉食派の人にオススメです。

 

相方の自家製のデミグラスソースは、数日間煮込んで熟成させてあるから、ガツンと濃い味がデリシャスです。そのまま食べても良し。デミグラスソースをたっぷり絡めて食べても良し。一度に二度美味しいハンバーグステーキでした。

 


すると、食べ終わる頃に福田さんが「どうかい?」とテーブルにやって来てくれました。「これね、食べたら絶対病気になる。お客さんがそう言うんだよ」と笑いながら話す福田さん。


「……??」

「病みってことは病気のことでしょ?」

「なるほど!病み付きになる美味しさってことですか?」

「当たりー!」


沢山の人に慕われる愛すべきキャラクターなのが段々分かってきました。

 


「レストラン サム」のこれまでの軌跡を、アルバムを見せて教えてくれました。若い頃の福田さんを発見!渋い色男ですが、残念ながらこちらに載せることは出来ないので気になる方はぜひお店に訪れた際に見せてもらってください。

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「レストランサム」に来ているお客さん同士で結ばれ、今や親子3代でやってきているお客さんもいるのだとか。みんな福田さんに元気をもらいに来ているのですね。

 

そして最後に、常連しか知らないようなお得情報をゲットしました。


予算・リクエストに応じて夜の宴会も承っているとのこと。どんな料理を用意してくれるのか聞いてみると、洋食の他に和食・中華・寿司などバラエティに富んだラインナップ。メニュー表に載ってない福田さんの料理を味わえるのは宴会予約のみだそうです。


人数が少なくても相談してくれれば大丈夫とのことなので、気になる方は電話で確認してみてくださいね。

 

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「料理を作って喜ばせるのが趣味だから」と最後に名言をいただきました。

 

一見昔ながらの洋食屋は、愛されキャラで81歳のコックがいる隠れた上野のパワースポットでした。心もお腹もいっぱい。満足度五つ星です。

 

 

紹介したお店

レストラン サム
住所:東京都台東区東上野2-20-13
TEL:03-3833-6123
営業時間:11:30~23:00(LO22:00)年中無休
席数:テーブル8卓(32席)

 

 

 

 

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「人と料理の交差点」をテーマに、単なる料理の技術を学んでいただくための教室ではなく、お友達や家族に笑顔を届けてもらえるようなレッスンを展開中。笑顔と歓喜溢れるレッスンには、毎回多くの人が集まる。
HP: https://www.facebook.com/23fanDecookrentoLiaoLinoJiaoChaDian?pnref=lhc

 

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文:23番地cook専属ライター 磯崎 舞(いそざき まい)

言葉の力と写真の演出でスイーツの新たな魅力を引き出す、焼き菓子専門のフォトライターとして活動中。ブログでは主に「絶対にハズさない焼き菓子のギフト」「ご褒美に買いたい焼き菓子」を紹介。グルメの中でもスイーツの分野はお任せあれ♪

ブログ:http://ameblo.jp/oisi-siawase/
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