肉のハナマサでの肉の買い方・捌き方、サイゼリヤの裏メニューの頼み方、卵かけご飯の最強レシピなど、これまで「みんなのごはん」は読者の皆様に対して役に立つ・美味しそうな情報をたくさん提供してきた。
各ライターが毎回試行錯誤で「食」に特化した記事を作成している間、私が世に出したのは「逆ナンしてみた」「コスプレしてみた」「水着を着てみた」「大掃除してみた」というイロモノ企画ばかりで、肝心の食べ物の描写は申し訳程度に添えられているだけであった。
そもそもわたしの「グルメ度」などたかが知れている。私にとって「食」は愉しむものではなく「生き延びるために摂取する」だけのものであった。我が人生には高級ワインを嗜む余裕も、変わり種アヒージョを創作するためのたこ焼き器もなかった。コーヒーの美味い・不味いさえ未だによく分からない。株式会社ぐるなびの運営する媒体でグルメ記事を書く資格など最初からなかったのである。
きっと彼らが私のように吹けば飛ぶよなブロガーに執筆を依頼してきた理由も、何かの気まぐれみたいなものなのだろう。
しかしながら、いつまでも「みんなのごはん」における単なる余興として読者の皆さん並びにライターの皆さんの失笑を買うのも嫌だ。
今回はわたくしが皆さんにインド人もびっくりな本気のグルメレポートをご覧に入れてしんぜよう。
ただしインド料理は出てきません
本気のグルメレポートを行うにあたり、わたしは福岡へ飛び立った。そう、グルメの街、福岡である。
数多ある福岡グルメのどれを食すべきか自分だけでは到底分かりかねる。そこで、福岡に現在住んでいる者、過去に住んだことのある者、住んだことはないが何故か精通している者、東京人に潜伏する福岡のスパイなど大勢にリサーチをかけた。
かき集めた情報のどれもが魅力的な食べ物ばかりだったので、とりあえずそれらの全てを食してみることにした。その取材には約5日間の滞在を要した。本気のグルメレポートは予算なんか度外視なのである。
卵の楽園!五穀の明太オムライス
どんなツウも口を揃えて「福岡行くならコレを食え!」と言ったのがこの「五穀」の明太オムライスである。
Watch 暇な女子大生's Vine "五穀の明太オムライス!"
本気のグルメレポートなのでVine撮影もしてみた。慣れていないので画面が揺れているが、お許し願いたい。
ご覧いただけるだろうか、この卵の厚み。1センチ、いや1.5センチはありそうだ。
このぶ厚い卵の層の中にはチーズが包み込まれており、スプーンを入れるたびトロっと溢れだしてくるのである。ふんわり卵の甘み、鼻腔をくすぐるとろとろチーズの香り、そして明太子のまろやかな辛みが同時に襲ってくる。これを幸せと呼ばずしてなんと呼ぼう。ちなみにご飯にはビタミン豊富な麦が混ざっていて、お客さんの身体への気遣いが伺える。
こじんまりした店内の内観は「街のオムライス屋さん」といった感じでとても可愛らしい。落ち着いた雰囲気の夫婦やカップル、女性客などで賑わっていた。わたしが訪れたのは14時とランチタイムどんぴしゃりではなかったものの、何人もの行列が店の外に出来ていた。
美味しいオムライスのためなら雨なんてへっちゃら。
14時半~16時半の間ならスムーズに入店できるかもしれない。
しっとり大人の雰囲気の店内で味わう池田屋の炊き餃子
福岡といえば鶏ガラを煮込んだ白いスープの水炊きで有名だが、そのスープで餃子を炊いちゃったのが「炊き餃子」なのだという。その元祖と言われるお店が池田屋だ。
Googleマップを見ると池田屋の近くまで来ていることは分かるのだが、見渡す限り民家しかない。
近くに他のお店の看板があった。「この奥にあります」と書いてある。もしかしたら池田屋も、この民家と民家の間にあるのかもしれない。
暗闇の中を進む。結構怖い。
木の扉が急に現れた。看板も何もないが、これが池田屋だ。
ぷるんとした餃子がクセになる。
スープが美味しくてつい全部飲んでしまいたくなるが、早まってはいけない。
シメのちゃんぽん麺が待っているのだから。
ぼっちに嬉しい一人もつ鍋専門店「元祖博多麺もつ屋」!
中洲をフラフラと歩いている時に見つけたこのもつ鍋屋。「一人もつ鍋専門店」という文字に思わず足を止めてしまった。
「おひとりさま」もつ鍋はやはり珍しいのか地元のテレビ局も取材に来たようだ。
カウンター席に座ると、ちょっと寡黙な九州男児っぽい店主がやって来て目の前でもつ鍋を調理してくれる。シメの麺が最初から入っているのが嬉しい。豚骨の濃厚な香りが空っぽのお腹をさらに刺激してくる。
お好みで黒ゴマやトウガラシ、柚子コショウも入れられる。
モツを噛むと、中に浸み込んだスープがじゅわっと出てきてコクのある豚骨エキスが鼻と口に広がる。実は今までもつ鍋というものを食べたことがなかった。モツって何だかぶよぶよしていて噛み切れないというイメージしかなかったし、そもそもモツ鍋屋って一人で入れるものだと思わなかったからだ。しかし麺もつのモツは柔らかいし噛めば噛むほど美味しいし、一気にモツが好きになった!野菜もタップリ取れて、何日か分の栄養をいっぺんに摂取できた気がする。一人もつ鍋専門店だけど、お友だち同士でも入れます。
福岡に来たなら絶対食べてほしい!マストな一品おつまみ・郷土料理!
ごまさば
サバのお刺身を醤油、炒りゴマ、わさび、もみ海苔で和えたもの。濃い味がいかにもお酒に合いそう~!お酒を飲まなくてもモチロンめちゃくちゃ美味しい!福岡なら大抵どこの店でも食べられます。
酢もつ
湯通ししたモツを刻み葱とポン酢でいただくこの料理。こりっとしたモツの食感が好きな人にはたまらない一品。
おきゅうと
ところてんにも似たこの食べ物。海藻から作られているが、96%は水分だと言う。酢醤油でスッキリいただくこのメニュー、福岡では朝食の定番として出されている。
美味しいと思わず撮ってしまうVine。
テイクアウトしたい軽食5選
むっちゃんまんじゅう
「むつごろう焼き」「むつごろう饅頭」とも呼ばれるむっちゃんまんじゅう。北九州にも博多にもあり、どの店も「元祖」を打ち出しているがどれを信じていいかはよく分からない。 まず訪れたのは「しきしま」。
「ハムエッグ」は定番の味!
これは「元祖博多656ムツゴロウマンジュウ天神店」で買った「下町バーガー」。マヨネーズがとろけて最高にウマイ! 玉ねぎまで入って150円!
そう、むっちゃんまんじゅうの魅力は旨くて安いこと! 塾帰りの学生に大人気。スーツを着たサラリーマンも大勢立ち寄っていました。他にもカスタードやあんこなど、味の種類は豊富。
シロヤのオムレット
こちらは北九州のお店。小倉駅から商店街に入ってすぐのところに在る。いつも人だかりがすごいので見つけやすい。
全てのパンが安いので一度に何十個も買っていく人も!お客さんがひっきりなしに訪れるのでお店の売り子さんに若干疲労の色が伺えた。
中でも一番人気なのがこのオムレット。なんと一個40円!甘すぎないホイップクリームがふわっと軽くて一気に何個も食べてしまいそう。
揚子江の豚まん
赤と白の看板が目を引くこちらの豚まん屋さん。本店は小倉だけど、福岡市や太宰府市にもあるようです。一個200円の豚まんは超ボリューミィ。
皮は薄め、具はタップリで、注意しないと肉汁があふれ出てくる。わたしは二回中二回とも汁をこぼしてしまった。
2個入り400円で売っていた
おはぎ(ぼたもち)
福岡(主に北九州)ではおなじみのうどん屋さん、「資(すけ)さんうどん」にはおはぎが置いてある。1個120円。持ち帰りも可能である。というか持ち帰る客が圧倒的に多い。うどん屋なのに、わざわざおはぎのみを買いに来る客もいる。
北九州とおはぎの関係は深く、旦過市場周辺のおでん屋台には必ずこのおはぎが置いてある。
「なぜおでん屋台でおはぎなのか?」
その昔、屋台で酒を飲んだ客が酔っぱらってよく客同士のケンカを起こしていた。嫌気が差した店主は客に酒を出すことを一切取りやめた。その代わりとしておはぎが振る舞われるようになったという話だ。
お酒の代わりにおはぎ。等価交換が成立しているかはともかくとして、あっさり&カロリー少なめのおでんと、どっしりしたおはぎの相性は確かに悪くないのかもしれない。
資さんうどんにもおでんがある。
昔は盛んだったおでん屋台も昨今は激減し、今でも営業を続けているのは1軒のみだそう。
時間の都合上屋台に行けなかった代わりに資さんうどんでおでんとおはぎを楽しんだ。
OCMのサンドイッチ
こちらも小倉!女性に大人気のサンドイッチ屋さん、OCM。明太子で有名な「かば田」の2階にあり、入り口はちょっと分かりにくい。
内装は超オシャレ!
一番人気の「オリジナルチキン」をテイクアウト。空港のロビーで飛行機を待っている間に食べた。
野菜もお肉もぎっしりで大満足の一品。ひき肉を使ったソースがアクセントになっている。
メーテルのいる北九州空港。
何だかんだで色々食べたけど、
実はわたしは福岡出身だ。学校と家の往復しかしなかった子ども時代、地元には良いところなんて全然ないと思っていたが、大人になって改めて訪ねてみると素晴らしいグルメがたくさんあることに気づいた。それは嬉しい発見だ。情報を提供してくれた福岡通たちに感謝したい。
食べ物を楽しみたいなら福岡は最高の街だ。ただダイエット中のあなたには絶対におススメしない。この5日間でおよそ20軒もの店を回り、最終的に私の身体は3キログラムの増量を果たした。楽しい思い出を胸に抱き、豊かな脂肪を腹に抱いて、わたしはひとり、東京へと戻ったのだった。
今回行ったお店
五穀
住所:福岡県福岡市中央区赤坂2-1-8 ライオンズマンション赤坂1階
電話:092-716-5766
炊き餃子 池田屋
住所:福岡県福岡市中央区大名1-4-28
電話:092-737-6911
http://r.gnavi.co.jp/2j3ency50000
元祖博多麺もつ屋
住所:福岡県福岡市中央区春吉3-11-17
電話:092-771-5266
むつごろう焼き「しきしま」
住所:福岡県北九州市小倉北区魚町4-2-1
電話:非公開
元祖博多656ムツゴロウマンジュウ天神店
住所:福岡市中央区天神2-5-35
電話:092-737-7060
http://www.sakura-f.co.jp/index.php/mutugorou656/
シロヤ
住所:福岡県北九州市小倉北区京町2-6-14
電話:093-521-4688
豚まんの揚子江
住所:福岡県北九州市小倉北区馬借3-7-34
電話:093-511-4174
資さんうどん 魚町店
住所:福岡県北九州市小倉北区魚町2-6-1 小倉商工会館1F
電話:093-513-1110
OCM
住所:福岡県北九州市小倉北区船場町3-6 近藤会館別館2階
電話:093-522-5973
ぐるなび - OCM(オーシーエム)(小倉北区/サンドイッチ・パン屋)
暇な女子大生(id:aku_soshiki)
「暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ」を書いている女子大生もといフリーライター。いま一番行ってみたいのは熱海秘宝館です。
ブログ:http://joshi-daisei.hatenablog.com/
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