農業高校で作られた食材がこんなに美味しいとは…!神戸「農業高校レストラン」は食材への愛に満ちている

農業高校といえば甲子園での金足農業高校の活躍が印象深いですが、実は神戸には農業高校で作られた食材を使ったレストラン/居酒屋があります。その名も「居酒屋 農業高校レストラン」(兵庫県神戸市中央区多聞通1-1-2 太古堂ビル1F)で、農業高校のOB、OG、学生など、この店のコンセプトに共感を覚えた人達の協力で美味しい食材を調達するレストランです。今回は「ミンチカツ定食」をご紹介します。夜は居酒屋としても営業しており、ホタルイカや県立農業高校のエンブレムが入った日本酒など、さまざまなメニューが楽しめます。ランチにもディナーにもオススメです。 (ビール 兵庫

農業高校で作られた食材がこんなに美味しいとは…!神戸「農業高校レストラン」は食材への愛に満ちている

まいど憶良(おくら)です。

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 農業高校の生徒が作った新鮮食材を食べられる店があると聞き、兵庫神戸市は中央区にやって来ました。

 

農業高校といえば、甲子園で金足農業高校の華々しい活躍がありました。

 

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JR神戸駅からも湊川神社からも近い場所にありました。

 

その名も「農業高校レストラン」です。

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農業高校の生徒が作った農産物を食べられる店として注目を浴びているようです。

 

母校の魅力を伝えたいという思いから創業

自身も農業高校の生徒だったオーナーさんが、「こんなに美味しいものを作っているのに、世間では誰も知らない。もっと農業高校について知ってほしい」という想いで作った店だそうです。

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新鮮野菜を食べて欲しいというだけでなく、生産者の気持ちや、生産者になるために頑張っている学生さんの気持ちも伝えられる店づくり。

 

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店のあちこちに農業高校ってこういう所なんだと、知ってほしいという張り紙や写真がちりばめられています。

 

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農業というと、農作物のイメージが強いですが、当然畜産物もあるんですよね。

 

 

人気のランチメニューから、加古川ヒライ精肉店のミンチカツ定食950円を注文しました。

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ヒライ精肉店の店主さんも農業高校OB。

 

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高校で生産される食材だけですべてが賄えるものではないので、OB、OG、他校の学生など、この店のコンセプトに共感を覚えた人達の協力があって成り立っているお店なのです。

物や時期によっては他県の食材を使うことももちろんあるのですが、出来る限り学生の作ったもの、OB、OG、地元の方が作ったものが使われています。

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メンチカツに使われているお肉は脂が甘く、肉汁たっぷりに仕上がります。

甘さの秘密がもう一つ。淡路島産の玉ねぎも入っていました。

 

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この内容で950円。

 

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野菜は出来る限り減農薬野菜などの、体に良い物を。そして極力兵庫県産の食材を使います。

 

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小鉢は日によって変わる4品。

茄子、その手前にはこんにゃくに見えますが…。

 

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ご飯ももちろん兵庫県産です。

この日は但馬のコシヒカリ。

ガス炊きをしているのでふっくら。今回はお焦げさんも入っていました。

 

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ミンチは切っても肉汁が流れ出ず、噛みしめる事で初めてジュワっと口の中に肉汁が広がります。

そのため何も付けず、そのまま食べても肉の甘味を感じるんです。サクサクな衣の音も素晴らしい。

 

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素材の良さを引き出すため煮汁は優しい味。

その分素材の旨味をダイレクトに感じます。

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こんにゃくと思って口に運んだのは大根の黒ゴマ煮。

これ、メチャ美味しい。 

 

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普段なら捨ててしまう大根の皮も、お味噌汁に入っていました。

皮の近くってアスパラギン酸やグルタミン酸などのアミノ酸、ルチン、ケンフェロールなどのポリフェノールも含まれているという事で、おいしくて、栄養も豊富なんですよね。

これを面倒だと思ってピユーラーでバッサリと捨ててしまうのと、丁寧に土を落として、体にも良いんだよと食材として使うのと。

その違いはきっと食材への愛情なんだと思います。

 

学生発信!

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サラダにはテーブルに置いてあった「ゆずみそポン!」と「ゆずしそしょうゆ」をかけていただきましょう。

ゆずみそポンは相生産業高校の、相生特産品開発プロジェクトチームが、相生市小河産ゆず果汁を使って考えた商品。

またゆずしそしょうゆは、宍粟市山崎町にある兵庫立山崎高校の生活創造科が、安富ゆず組合のゆず果汁を使って考えた商品。

どちらも、たつの市の矢木醤油とのコラボで生まれた、地元感バリバリの商品です。

今回はドレッシングとして使いましたが、冷ややっこや焼き牡蠣、しゃぶしゃぶなど、広い料理に使えるんだそうです。

私はゆずみそポンがドストライクの味でした。

 

県農OBオクノ卵のたまごかけご飯

OBの奥野さんが自然に近い環境で育てた鶏から採れるオクノ卵も自慢の一品。

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なんと日本たまごかけご飯シンポジウムで3年連続優勝に輝いた卵。

濃厚な味と、トロっとした粘りの強い卵の質が特徴です。

ご飯にしっかりとからみます。

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そこに、たつのの醤油。

これは美味しい。

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写真のたまごかけご飯単品だと540円ですが、この卵、ランチに+50円でつける事も出来ます。

と、いう事は今回のパターンだと950円+50円で、1000円。

うわぉ。

今度ランチを食べる時には絶対卵をつけよっと。

 

全体的に優しい、体にも良いごはんという感じで、とっても満足しました。

 

居酒屋 農業高校レストラン

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そうそう、表の看板にも出ている、このお店の名前は「居酒屋 農業高校レストラン」なんです。

食事だけでなく、当たり前ですが居酒屋さんとしても面白い店なんですよ。

兵庫の食と、農業高校のコラボメニューは、プレミアムモルツとホタルイカの炙り、大根の竜田揚げ、おばんざいが2つ付いて1500円。

17時から18時の間の健康タイムなら、1000円と、ちょっと考えにくいくらいの値段。

 

大根の竜田揚げって、何?

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大根の竜田揚げって、一体なんだろうと思っていると、おでん風に炊いた大根に、

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カタクリ粉をまぶして、

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 こんな感じに。

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それを油で揚げたものなんです。

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セットに含まれるプレミアムモルツは、マイスターがつぐビール

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これだけのセットで1500円。

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一見すると、なんだかわからない大根の竜田揚げですが・・・。

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衣の外側はパリッと感と、モチっと感を併せ持つ食感。

口の中で大根からジュワっと煮汁が染み出します。

 

 

肝入りのホタルイカが旨い

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「5つ星ひょうご」の香住産ホタルイカは、 

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目の前で炙られて

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とんでもなく美味しい香りを放ちます。

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ちょんとマヨネーズに付けてパクリ。

ビールが進むこと進むこと。

肝ごと干しているので普通のホタルイカより味も濃い感じ。

 

漢方薬で元気に育ったピーマン

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この肉詰めピーマンは、ちょっと変わっています。

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なんとピーマンは生のまま。

これがまたみずみずしくて、甘みを感じるピーマンなんです。

農薬の代わりに漢方薬を使った減農薬ピーマンだという事で、生でそのままかじっても美味しいそうです。

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特別に生のピーマンをかじらせてもらいました。

歯を立てると、ぶしゅっと水分がはじけ飛ぶほど瑞々しくて、最初にピーマンの風味が口に広がるんですが、苦いという感じはほんの一瞬。

そのあと甘みがどんどん口中に広がっていきます。

美味しいっ!

肉詰めにしても、

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この後から湧き上がる甘みはどこから来るんだろうと思うくらい。

 

県農エンブレム入りのお酒?

さて、美味しい酒のアテがあると、どうしても欲しくなるのが日本酒

地元のお酒とか、珍しいお酒はありますかと聞きますと、

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県立農業高校(つづめて県農)のエンブレム入りのお酒が出てきました。

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生徒が採取したサルビア花酵母と、県農で育ったお米を使って、県農出身の杜氏(とうじ)が作ったお酒。

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デザートワインのように飲める甘口のお酒です。

うーん、美味しい。

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味付けの濃い料理より素材の味を活かした農業高校レストランの料理に合う、飲みやすい日本酒

なにより手作りなので大量生産がきかず、他県ではめったと飲めない貴重なお酒だと言う事ですので、日本酒が好きな人なら一度は飲んでも損はないのでは。

 

店長さんにインタビューをしました。

憶良 : この店のコンセプトは?

店長さん : 学生が一所懸命に作った食材のすばらしさをもっとたくさんの人に知ってほしい、そしてどんどん減っていく、農家さんが少しでも増えるよう、農業高校の良さを知ってもらうために、実際に作られた物を食べてもらうという所にあります。

日によってですが、このお野菜たちを売っている時もあります。

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ダイレクトに学生が作ったものを楽しんでもらえる機会でもありますので、是非ご利用ください。

 

憶良 : 今日頂いた料理は、素材の良さも感じましたが、食材について勉強したOBの皆さんが素材を活かした調理するからこそ、という部分も感じました。

店長さん : そう言っていただくと素直に嬉しいです。

一所懸命作ったものだからこそ、少しも無駄に出来ないですし、自然とどうしても丁寧に扱おうという気持ちになります。

憶良 : 考えると兵庫には美味しいものがたくさんありますね。

日本海にはホタルイカ、カニ、はたはたなど、瀬戸内には明石の鯛や西播磨の牡蠣と海の幸がどっさりありますし、姫路のあなご、丹波の黒豆、淡路島の玉ねぎやオリーブオイル。
店長さん : 三田ポーク、それから灘五郷と、それ以外の場所でも酒造りも盛んですし。

明石の鯛もそうですが、兵庫のあちこちから美味しいものが集まってきています。

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単に学校やOBたちだけでなく、兵庫の生産者の方々からも共感して頂き、協力していただく方が増えていく。

広がりが感じられるのもうれしいですね。

 

日本の食料自給率UPに向けた取り組みを評価されて、2013年、2014年と2年連続で『フード・アクション・ニッポンアワード』を受賞したりと、地味な取り組みが徐々に認められてきたというのもありがたい話です。

 

憶良 : 最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。
店長さん : 是非うちに来て、学生の、生産者の愛を感じてください。

そして、その中で少しでも農業をやってみようかと思ってくださる方が増えれば、こんなにうれしいことはありません。

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憶良 : 食べて、おいしいな、と思うだけでも…?
店長さん : もちろん大歓迎です。

 

 

 

プロフィール

憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。
休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。

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