横浜のとある場所に、めちゃくちゃ美味しいナポリタンのお店があるらしい。
そう聞いたのは3ヶ月ほど前のこと。
いやいや、ナポリタンと言えば山下町のホテルニューグランド(発祥地)があるし、野毛に行けばセンターグリルだってあるし、福富町のイタリーノも美味しいし、横浜の街でナポリタンというのはなかなかの激戦ですよ。
果たしてどんな新顔が横浜のナポリタン戦争に参入してきたのか、実際に見に行ってきました。
マニアックな立地でナポリタンが旨い?その名も「立寄処 道中」
今回やってきたのは野毛でも関内でも元町でもなく、まさかの「新山下」。
しかし、新山下って地元民以外なかなか用事がない場所だと思うので、いまいちピンと来ない人も多いかもしれません。なので地図を使って説明すると以下のような立地になっています。
元町・中華街駅から歩くとすれば15分くらい、もしくは山手駅から歩くとしても25分くらいはかかるであろう場所。
近くには港の見える丘公園などの観光名所はありますが、決して好アクセスとは言い難い、マニアックな立地のお店です。
これは隠れ過ぎてる隠れ家だ・・・。
スマホの地図を片手に周囲をウロウロし、一度はうっかり素通りしてしまったものの、ようやく見つけたのがこちらの看板。
「ナポリタンソース、カレールー、デミグラスソース、手作りです。無添加の味をお楽しみください」とあります。
しかし一方で左側の看板を見てみると、「ギターやプラレール等でぜひ遊んで行ってください」ともあります。
お店の外観はこんな感じ。
開港バーガー&ナポリタン「立寄処 道中(どうちゅう)」とあります。
入口前の他の看板には、「伝説のあの四角い本牧ピザ!横浜のソウルフードを食べて!」など、かつて本牧周辺で遊んだ一部の世代の人ならわかるかもしれない、ディープな名物の事も書かれております。
ちなみにそんなこちらのお店はクレイジーケンバンド推し。あらゆるメッセージが混在し、ミックスカルチャー具合が半端ない一軒のようです。
「こんにちは~」と店内に足を踏み入れてみると、内部の風景は打って変わって「プラレール」の山。
ナポリタンを食べに来たら、鉄道カフェと見間違えるほどの電車グッズの山に遭遇です。これは後から聞いた話ですが、これらのプラレールはお客さんたちがそれぞれに持ち寄り、置いて行っているのだそうです。すごいな~、これだけあればかなり長くて立体的なレールが組めてしまいます。家で作るよりも楽しそう。
さらに店内の壁には京急電車の写真やカレンダーなどがびっしり。
おっと、これはナイス!
わかる人なら嬉しい、京急ブルースカイトレインとイエローハッピートレイン!
しかも京急電車の毎年のカレンダーは、鉄道ファンから公募したものが厳選され、一番カッコよく京急電車が走る情景を写したもの。ココは明らかに京急推し、店長さんの京急ファン熱は確定ですよ。
うっかり子どもモードに入り、プラレールで遊ぼうとしてしまいましたが、本日の目的が「ナポリタン」である事を思い出す。
メニューボードを見てみるとこんな感じでいろんなフード&ドリンクが書かれているのですが、ど真ん中にありました!「当店自慢のナポリタン(800円)」の文字が。さ~、肝心のナポリタンをぜひ食してみたいです!
運ばれてきたナポリタンがこちら!これは新たな発見だ
そしてこちらが噂に聞いたナポリタンのリアル絵図!
おお~っ、久々に目にするこの赤いソース、麺に絡まりまくって艶っぽく光るこの様。見た目もクラシック風でシンプル、これは美味しそうです!
麺をクルクルっと巻いて、早速一口目を頬張る。ああ、旨い!(特にソースが!)
ナポリタンって麺に絡まるソースの味わいで、好みが色々に分かれると思うのですが、こちらの太めでもっちりした麺と一緒に味わうソースがめちゃくちゃ美味しいです!
いわゆる普通のケチャップとは全く違う、優しい酸味とほんのりした甘さが特徴的な大人好みのナポリタン!
店長さんにお話を聞いたところ、やはりソースにこだわっていて、リンゴをジャム状にしたものに、横浜醤油などの隠し味を加え、およそ5時間もかけて手作りで煮込んでいるのだそうです。
ベーコンやピーマンなどの具材もやや大きめにカットされていて、ソースが美味しいと味が絡む具材もグンと美味しくなってきます。シンプルな料理だからこそ、ソースにこだわる事でこれだけ美味しくなるんですね~。
ナポリタンがかなり美味しかったので、ついでにもう1つの目玉メニュー、「開港バーガー」の方も頂いてみました。こちらは単品で600円となっていますが、+300円のセットにすると、サラダやスープも付いてきます。
こちらのハンバーガー、中身はどうなっているんだろう?
と思って確認してみると、パテの下に敷いてあったのはなんと「小松菜」。そしてパテの方も肉かと思いきやまさかの「つみれ」。その上にのっているのは「大根おろしと小葱」という組み合わせでした。
ちなみにつみれは港町・横浜で獲れた魚を使っていて、横浜の名店「今井かまぼこ」さんに特注しているものだとか。
また、バンズも横浜の名店「かめやパン」さんのものだそうで、開港バーガーは地産地消にもこだわった逸品になっていました。
このバンズとつみれなどの具材、そしてマヨネーズソースの相性が抜群で、和と洋の珍しいコラボが素晴らしくマッチしていました。
尚、開港バーガーのセットとして付いてきた野菜は、玉ねぎ、小松菜、パプリカ、ヤングコーン、手作りの鶏チャーシューといった内容。これらの野菜と鶏チャーシューを開港バーガーに挟んで食べるのも美味しいですよ!(店長さんがその食べ方はうちのお店の中では新しい!と言っていましたが)
また、開港バーガーを食べる時に、コーヒーフィルターに包んで持って食べるというのも、なかなか面白かったです。
確かに形はピッタリで収まりはイイかも。こちらのハンバーガーはお店以外でも、たまにイベント会場等にもデリバリーしているそうなので、見かけたらぜひ試してみてください。おすすめですよ!
あともう1つ、立寄処 道中さんはコーヒーにもこだわりありだそうです。
人気となっているのは「ラムコーヒー」との事ですが、こちらを楽しみに毎度リピートするお客さんもいるそうですよ。
店内には遊べるプラレールや京急電車といったグッズ以外にも、こんな風に楽器なども置いてあり、たまに音楽イベントなども行っているのだそうです。
ここはナポリタンと開港バーガーがめちゃくちゃ美味しいお店でありながら、食べるだけじゃない楽しみがある場所でした。お店の雰囲気と料理の味、良い意味で裏切られる横浜の超穴場です!
立寄処 道中(どうちゅう)
住所:神奈川県横浜市中区新山下3-14-1
営業時間:11:30~22:00
定休日:月曜日
電話番号:080-4344-0850
アクセス:横浜高速鉄道みなとみらい線「元町・中華街駅」から徒歩約15分
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取材・編集/ソーシャルグッドマーケティング