まいど憶良(おくら)です。
神戸に来るたび、何度でも行きたくなる居酒屋さんがあると聞き、神戸は元町にやって来ました。
今回紹介するのは「ニューワールド」という立ち飲み屋さん。神戸といえば関西の中でもハイソな街で高級店が多いというイメージがあると思いますが、そんなイメージを覆す安ウマな立ち飲み屋さんです。
元町はオシャレな美味しい物があるイメージを持っている方が結構多いという事なのですが、
一方で古くから異文化の良い所を取り入れて、自分たちの生活に活かすという事も得意としてきた土地柄という背景もあります。
元町穴門商店街を南に進んですぐ。 商店街の1つ手前の通りにある店、「ニューワールド」が今回ご紹介するお店です。
日本有数の港町として、世界の美味しいものが集まる場所として、また美味しい物を発信する場所としても有名なこの神戸元町、三宮エリアですが、当然日本全国の美味しい物も集まってきます。
このお店ニューワールドでは関西圏以外の食文化も積極的に取り入れたメニューを、しかもリーズナブルに提供しているとあって人気の居酒屋さんなんです。
入店すぐに目に入ったミラーボール。
これは何だろう。
そしてずらりと並ぶ一升瓶。
店舗自体はそんなに広くないのですが、元町駅からすぐという立地もあり、ちょい呑みに、そして一次会にと、便利に使われているようです。
まずは何を頼もうか・・・。
ハッピーアワーではワンドリンクにお造り3品と小鉢もの2品が付いて500円。
これはお得感ありですね。
会員になったら500円貰える? サービス満点の会員制
さっそく注文をしようとしましたら、スタッフさんから
「会員の方はいらっしゃいますか」との言葉。
ポイントがたまって、会員価格メニューもあるんです。
入会金は500円です、との事。
それならよくあるパターンですが、驚いたのは入会金が500円で、入会すると次回から使える電子マネーが1000円チャージされるという事なので・・・、結局入会費は実質-500円。
入会すると500円もらえるっていう計算になりますよね。
拒む理由なし。
チェーンの店でもつかえるという事だったので、早速入会しました。
改めてハッピーアワーを注文。まずはビールが到着。
ハッピーアワーなので、刺身3種、黒豆の枝豆、豆腐がついて500円だ(エビスビール単体は390円、会員価格は299円)。
憶良のコスパが高すぎて、注文に罪悪感を感じるメニューに認定させて頂きます。
お酒も食事も激安!こんなに安くていいのだろうか
刺身も、鮮度が良く、しっかり旨い。
さてさて、何を頼みましょう。
立ち飲みとはいえ、メチャクチャ安いですね。
珍しいメニューとしては燻製があります。
味玉、チーズ、自家製チャーシュー、鮭ハラス、どれも食べたい人向けに、盛り合わせ490円もあります
私みたいに色々と食べたい、そして小食というタイプにはうってつけ。と思っての注文です。
一切れ100円で、5種類490円なら、安いなぁと思っていたら、
「お待たせしました、燻製盛り合わせです」と想定を超えるボリュームできました。
見てみて。キラキラです。
これは旨そう。
しかも、なんてこったぁ、6種類ある上、1切れずつじゃないじゃないですか。
「1つは、サービスです」
って、こういう事は、ままある事のようです。
サービスが過ぎませんか。と、ちょっと心配。
うんっ!おいしいっ!
ハラスは脂がのってて、甘味があります。
合鴨もしっとりと柔らかく、上品な味。 香りがとにかく良い。
燻製のチーズは間違いない旨さ。
何でもこの店で燻製しているとの事でした。値打ちありです。
秋田名物、いぶりガッコのポリポリとした歯ごたえも楽しく、ビールも進みます。
アルコールメニューもかなり豊富です。
ちょっと変わった所で、超高濃度炭酸使用の「森香る」白州ハイボールを注文。
会員価格だといろんなメニューが100円くらい安くなります。
この横のスプレーボトルには原液が入っていて、
最後に吹きかける事で香りを立たせるという芸の細かさ。
確かに口に入る瞬間の香りって大切です。
続いて皆さん大体頼むという人気メニュー。お造り五種盛りが到着しました。
これで680円は安いっ!
どれも新鮮でおいしかったんですが、中でも特においしかったのがホウボウとホタルイカ。
ホウボウは関西ではなかなか刺身で食べる機会が少ないネタですが、日本海側ではよく食べられています。
その姿からは想像しにくい、とっても美味しいお魚です。
そしてホタルイカも絶品。
この取材のちょうど一週間くらい前にホタルイカの本場、富山で食べたホタルイカにも劣らぬ美味しさ。
これだけでもお値打ち品ですね。
お酒を飲むと美味しいものが食べたくなり、美味しい物を食べるとお酒が欲しくなります。
という事で美味しい日本酒が欲しくなりました。
日本酒から玉乃光をチョイス。
安い物だけ置いてある店も財布に安心という意味では良いのですが、ちょっと高くても美味しいものが欲しい時にはそれに応えてくれる、そういう店が私は好きです。
まぁ、誰だって好きだとは思いますが。
なみなみと注がれて、下の桝にもお酒が入る。
そういう注ぎかたが、私は好きです。
ぶっかけイクラの破壊力がスゴい
キュッと日本酒を飲んで、さぁ、何を食べようか。
何か面白そうなメニューは・・・。
しかし何を頼んでも安い。
おっ!
当店目玉、ぶっかけイクラ、カニ軍艦!びっくり得の市ですって!
2貫で690円、会員590円。
蟹が山盛りです。これだけでも590円なら安いと思いますが
ここに、イクラがぶっかけられます。
チリーン、チリーン。
では、今から気合を入れてイクラをぶっかけていきます。
よいしょの掛け声でかけていきますので、「よいしょ」と言いましたら「よいしょ」と返していただければ、気持ちよくぶっかけていけます。
よいしょおぉっ!
よいしょっ
よいしょおおぉぉぉっ!
よいしょおぉっ!
よいしょおぉっ!
おおぉぉおおぉおっ!
こぼれまくりです。
このこぼれたイクラだけで
酒も進みます。
次は蟹も一緒に。
やっと現れた軍艦の、美味しい事。
零れ落ちたイクラと蟹を乗せながら、パクリ。
ここは、天国かぁ。
勢いでビールを注文します。
一度入れたら、上の方のキメの粗い泡を捨てて、もう一度注ぎます。
こうしてきめの細かい泡がセットされます。
色々と注文しても安いので、これも食べたい、あれも飲みたいと、気軽に頼むことができます。
あ、これも美味しそう。
デュワーズを強炭酸で。
氷を入れないので薄まりません。
氷を入れないのでグラスをしっかりと冷やす。
ずっと濃くて、ずっとシュワシュワです。
メニューもツッコミどころ満載
壁には気になる美味しそうなものが色々書かれています。
気になったら、頼んでみるのもいいかもしれないですね。
例えばこのメニュー1つ見ても、突っ込みどころ満載です。
隠し酒って、何が隠されているの?とか、
キロクって、読めやしないよっとか、
明るい農村って、どんな味なんだよっ、とか
麦焼酎のおこげって、どこまで香ばしいんだっ、
泡盛のカリー春雨とか、どなんクバ巻き??なんて、想像どころかイメージも湧かない。
話を聞くだけでも楽しめそうです。
さて、お酒もいい感じに回ってきましたので、締めに何か食べたくなりました。折角なので他では食べられない物を食べたいですね。
こんなのはどうでしょう。名物黒チャーハン。
チャーハンに、イカスミの旨味を足した逸品。 これが290円って!
そしてお味も美味しいっ。
今、お腹一杯だけれど何か帰ってから食べたいなら、テイクアウトも出来ます。
ビール1杯だけ飲んで、テイクアウトで晩御飯にしちゃう、なんて使い方も出来そうです。
なんでこんなに安いのか 店長さんに聞いてみた
店長さんにお聞きしました。
憶良 : 美味しいし、安いですね。やっぱりなにか秘密があるんですか。
店長さん : 立ち飲みという形式もそうですが、全国の漁港から直で取引をしているために、中間の業者が入らないという事も大きいと思います。
憶良 : そして、メニューにも他所ではなかなか目にしない物があって楽しいですね。
店長さん : そうなんです。魚を仕入れる時なんですが、この魚とあの魚のいい所があれば送って、というような発注をしないんです。
獲れた物を全部送って貰うような買い方をしているので、珍しい魚を出すことができるんです。
もちろんいつもすべての食材がお出しできるというわけではないのですが。
憶良 : でもそれはそれで「あっ、今日はこんなのがある」なんて楽しみにもなりますね。
店長さん : そのうえ、漁師さんの立場で言うと選別の手間が省けて、他所では売りものにならない物も売れると。そのかわり、定番の魚も安く仕入れられる。
憶良 : WIN-WINですね。
店長さん : これは母体のワールドワングループ全体で目指しているところなんですけれど、店だけが勝つ、なんてことは成り立たないんだという発想が根本にあるんです。
WIN-WINじゃなく、WIN-WIN-WINでないと。
生産者の皆さん、グループの仲間、そしてお客さまと、全員が喜べる会社を目指しているんです。
「人」という字が3つ支えあって「W」という字を作っているというワールドワングループのマークにも、そういう気持ちが込められているんです。
憶良 : 私は地方色の強い食材って大好きなんですが、遠くに行かなくてもいろんな土地特有のグルメが食べられるっていうのも魅力ですね。
店長さん : 実は社長は元プロレスラーで、現役のころはあちこちに巡業で行っては食べ歩きを楽しんでいたんです。
自分が食べて、美味しかったなぁと思う全国の郷土料理を手ごろに食べてもらいたい。それが店のコンセプトなんです。
憶良 : 何にしても手ごろに、という所が客の立場ではありがたいですね。
最後に、ここまで読んでくださった方へ、何かメッセージをお願いします。
店長さん : 是非、一度来てください。
きっと満足して頂けると、いえ、満足をお約束します、くらいの自信を持っていますので、是非お越しください。
今回ご紹介しましたお店の詳細はこちらから。
プロフィール
憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。
休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。
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