最近すっかり定着した感のあるクラフトビール。なんとなーく飲んでいる人も多いかと思いますが、そもそも「クラフトビール」ってどういう意味かご存知ですか?
クラフトビールの「クラフト」は、「手工芸品」という意味。そこから連想できるように、クラフトビールとは、小規模な醸造所で職人が作ったこだわりのビールを指します。
クラフトビール飲み比べ自体はいろいろなお店でできるようになりましたが、今渋谷でもっともアツい建物(意味深)、ヒカリエにもそんなお店があるらしいのです。
「大きな商業ビルに入っているから、どうせメジャーなビールしか置いてないでしょ?」などと思うなかれ。なかなか他のお店でも見かけないようなクラフトビールとも出会えましたよ。
オススメ4種の飲み比べがかなり楽しい件
目的のお店「アイビアー・ルサンパーム」があるのは、渋谷ヒカリエの7階。
お店に到着するやいなや、お出迎えしてくれるのがこちら!
ズバーン!とタップが並んでいます。かっこいい~!カウンター席の目の前なので、カウンターに座ったら目の前で注いでもらえますよ。
さっそくですが、飲み比べをしてみましょう。こちらのお店では、本日のオススメ4種の飲み比べセット(税抜1100円)を提供しています。
取材日の顔ぶれはこんな感じ。左から富士桜高原麦酒(山梨)の「ヴァイツェン」、城端麦酒(富山)の「アールグレイ」、サンクトガーレン(神奈川)の「バーレーワイン エル ディアブロ」、伊勢角屋麦酒(三重)の「スタウト」です。同じビールなのに、こんなに表情が違うっておもしろいですよね。
まずは一番左の「ヴァイツェン」から。
ヴァイツェンはドイツのバイエルンで愛飲されているビール。苦みが少なく、飲みやすいことで有名なビールですよね。
富士桜高原麦酒のヴァイツェンも、まさにびっくりするほど飲みやすい!喉を過ぎた後に、ふわっとフルーティーな香りがやってきます。ビールが得意でない人も、だまされたと思って飲んでみてください。
お次は「アールグレイ」。
きれいな色ですよね~!紅茶の名前を冠しているとおり、アールグレイの茶葉を使ったビールです。紅茶の上品な香り、舌にほどよく残る甘さ。飲みやすすぎる。
「スパークリングワインのような感覚で」との触れ込みがありますが、たしかに似たものを感じます。食前酒とかビール単体で飲むのに良さそうです。
続いて「バーレーワイン エル ディアブロ」。日本ではなかなかお目にかかることのない「バーレーワイン」という種類です。
神奈川のサンクトガーレンが醸造した「バーレーワイン」。バーレーワインとは「麦のワイン」と訳せます。ワインみたいにアルコール度数が高いのが特徴だそうです。ボジョレーヌーボーと同じ日(2016年は11月17日でした)に解禁されるってのも、ワインっぽさを高めていますよね。
一口飲んでまず驚くのがその濃厚さ!口当たりも、他のビールと比べてトロリとしています。喉越しを楽しむのではなく、口の中で転がして楽しむためのビールだと思いました。濃厚なんだけど香りはとてもフレッシュで、華やかで上品な印象を受けます。
最後は「スタウト」!良い色してますね。
三重県の伊勢角屋麦酒のスタウトビール。スタウトはローストした大麦を使うため、黒いビールになります。これによって苦味も香りも、他のビールとまったく違ったものに!
今回いただいたスタウトビールは、まるでコーヒーのような香りと、すっきりとした苦味でした。でも、どこか甘みもある感じ。スイーツに合わせてみたいビールでした。飲み比べてみると、違いがめちゃくちゃわかりやすいですね。自分好みのビールを探してみるのは楽しいです。
そして卓上にはこんな便利グッズが。
ビールのテイストマップです。提供中のビールが網羅されていて、これを参考にいろいろ試してみたくなる……!
飲み比べを楽しんだ後、マップも参考にしつつ注文したのは、ビール好きの間で根強い人気を誇るIPA(インディア・ペールエール)。
取材日に置いてあったIPAは、長野県のココノホップ醸造のもの。ガツンとしたインパクトある苦味が最高!ビール初心者にはあまりオススメできませんが、ビール好きはトリコになってしまいそうな味わいです。
ビールにはやっぱり肉!異論は認めない
ビールを飲んでいると、やっぱり欲しくなってしまうのがお肉!!!
クラフトビールに合いそうなお料理がたくさんありましたが、肉肉しいビジュアルのお料理を中心に頼んでみました。
▲バベットステーキ(税抜1530円)
「バベット」はフランス語で「ハラミ」のこと。焼き加減がちょうどよいステーキで、噛みしめるたびに肉の旨味がじゅわ~っと口の中に広がります。脂ののりもちょうど良く、ビールとフォークを持つ手が止まらなくなってしまう…!
▲ラムチョップ(1本あたり税抜480円)
見てくださいよ、この凶悪なビジュアル……!すでに甘辛いタレで味付けされているんですが、グリーンマスタードソースを付けることでアクセントが付き、何本でもかぶりつきたくなるほど最高にウマいです。ビールとの相性はいわずもがなですね。
▲くんたまとベーコンのポテトサラダ(税抜500円)
ポテトサラダとビールって、相性バッッッッッチリだと思いませんか?そこにベーコンとくんたまですよ、こんなのビール泥棒確定。
バゲットが付いてくるのがまたニクイです。全部のっけて食べると、玉子とベーコンの燻製の風味、ポテサラのまろやかな塩っ気、バゲットのカリッとした食感……バランスが最高です。完成された世界です。どんなビールにも合いそうだと思いました。
ぜひとも覚えておきたいクラフトビールのお店でした
先述したとおり、アイビアー・ルサンパームはヒカリエの7階にあります。JR渋谷駅からでも、中央改札出て右手にまっすぐいけば連絡通路にたどり着きますよ。
友人とワイワイ飲むにはもちろん、この好立地。待ち合わせ前にちょっと1杯、なんて使い方も最高ですよね。
アイビアー・ルサンパームは選りすぐりのクラフトビールを楽しめる名店でした。どの地域のどんな醸造家が作ったビールなのか、思いを馳せながら味わうビールはまた格別なものです。渋谷でちょっと時間がある、なんてときに寄ってみてはいかがでしょうか?
120分間ビールと肉が食べ飲み放題だと?!
アイビアー・ルサンパーム ヒカリエ渋谷店では、今後「Go! Go! meat party!」というプラン(税込6000円)を実施予定だそうです。
120分間、お肉とビール(クラフトビールは除きます)が食べ飲み放題になるという太っ腹プラン!忘年会や新年会シーズンにお役立てくださいね~(2日前までの予約が必要です)
そのほか、毎週月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)は飲み放題「Girls night out!」が開催されており、女性を含むグループなら、120分間980円(税抜)で飲み放題を楽しめます(クラフトビール除く。実施していない期間もある)。
寒い時期なので、駅から外に出なくても行けるお店は重宝しそう。幹事さんにもチェックしていただきたいお店です。
紹介したお店
※掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。
著者・SPECIAL THANKS
プロフィール
上瀧 将郎(じょうたき まさお)
料理研究家・小説家。
大学時代に小説を出版、ライティング業で学費の一部を稼ぐ。某大手メーカーを退職後、現在は料理研究家の道を邁進中。
料理を始めたきっかけは、小学生のときに共働きの両親の為に夕食を作ったとき、とても喜んでもらえたことがうれしかったから。その後、高校時代に1年間単身アメリカに留学したことで、日本の食を大切にするための仕事をしたいという思いがいっそう強まり、料理研究家への道を歩み始めた。
理念は「世界に1つでも多くの幸せな食卓を創り出す」こと。
連載:バイトッツ!レシピコンテンツ「ジョーさんのジョー出来!」
著書:覇将の戦旗(KKベストセラーズ)
(編集:河瀬璃菜/フードクリエイティブファクトリー http://foodcreativefactory.com/)