どうも。ライターの今井です。
さて、いきなりですが、ビールと聞いて真っ先に頭に浮かぶ国はどこですか?
おそらく、かなりの方がドイツを思い浮かべたのではないでしょうか?
ビールの消費量も高く、ソーセージやチキンなど、ビールに合う料理も盛りだくさんの国です。近年はドイツ発祥のオクトーバーフェストが日本でも市民権を得つつありますよね。「ドイツといえばビール」というイメージは、多くの人が持っているものと思います。
ビール好きはドイツに行くべし!そう思いはしますが、まぁドイツ行くの大変ですよね。経済的にもスケジュール的にも。
しかしですよ、そんな方に朗報があります!渋谷のど真ん中にドイツがあるんです。しかも場所は、あの「ちとせ会館」!
渋谷の中心にはドイツがある
渋谷センター街の中にあり、井の頭通りとスペイン坂に面した超好立地の建物「ちとせ会館」。見たことある!という方も多いのでは?どこか懐かしさをも感じさせるこのビルの4階に、本格的なドイツ料理とドイツビールを楽しめるお店があります。その名も「ツムビアホフ」。
エレベーターで4階まで上がると、目の前に出迎えムード満点の入り口が!ちとせ会館の4階ってこんなことになってるんですよ!知ってました?
店に足を踏み入れると、陽気な笑顔の店員さんがお出迎えしてくれました。ドイツの民族衣装「レーダーホーゼン」を身に着けています。
ちなみに今回は撮影できませんでしたが、女性の店員さんも「ディンドゥル」(ディアンドルとも)と呼ばれる民族衣装をまとっているんですよ〜!
※編集注:ディンドゥルとは、主に襟ぐりの深いブラウス、長め丈のスカート、エプロンで構成される、めちゃくちゃカワイイ民族衣装です。
「この店はコース料理がアツい」という噂を耳にしたので、今回は樽生ビールを含む70種類以上のドリンクが2時間飲み放題で楽しめるコース料理(税抜4,980円)をお願いしました。
限定醸造のビールも置いてある
いきなりですが、ビールをガッツリ頼んでいきましょう!なんたってここはドイツ!
【ホフブロイ・オクトーバーフェストビア】
1杯目は期間限定のビールで乾杯!ドイツで今年のオクトーバーフェストのために醸造された専用のプレミアムビールです。
芳醇な香りとしっかりとした苦味、その苦味の影から顔を出す甘みがたまりません。いきなり超絶美味しいビール来たな……
【モッチモチのプレッツェル】
ビールに口をつけた直後にサッと差し出されたのは、カゴに入ったプレッツェル。早速ドイツらしい食べ物がやってきましたね〜。
はい、見てくださいこのモチモチ感。
実は私、「プレッツェルはパサパサしている」という偏見を持っていたのですが、今日を境に改めなくてはならないようです。美味い!ほどよい塩味がやみつきになりそう…!
【タイプの違う3種類のハム】
続いて2品目が登場!3種類のハムの盛り合わせです。
左のスタンダードなハムは「ビアブルスト」。味がめっちゃ濃厚。個人的に、この3つの中で最もビールが進んだハムです。
画面右はいわゆるサラミの「ウンゲレーゼ」。噛めば噛むほど脂がにじみ出てきます。しかし、味付けが濃すぎないため、見た目よりさっぱりといただけます。
最後、ちょっと隠れてしまいましたが、奥にあるのが燻製された生ハムの「シュヴァルツヴェルダー・シンケン」。生ハムに見えないくらい厚みがあって、なんだか贅沢な気分になります。ビールと一緒にいただくと、スモーキーな香りがよりいっそう豊かに感じられます。
どのハムもビールとの相性が恐ろしく良いので、ハムを食べれば食べるほど、加速度的にビールを飲むペースも上がっていきます。
【日本人の味覚にもピッタリ!いわしのマリネ】
肉だけじゃなく魚も美味しいんですよ〜!こちらはイワシのマリネ。さっぱりとして、日本人好みの味かと思いました。
ピンクペッパーがいいアクセントになっています。肉料理の合間の箸休めにつまみましょう!肉→いわし→ビール→肉……の無限ループに陥れます。
【ホフブロイ・マイボック】
2杯目も期間限定のビールをいただきました。
「マイ」とはドイツ語で「5月」という意味。名前の通り、春に飲まれるビールです。“飲むパン”といわれるほど栄養価が高いそうですよ。
しっかりとした麦の香りとほどよい苦味、キレのあるのど越しで、さっぱりと楽しめるビールです。グビグビと飲めてしまいますが、実はこのビール、アルコール度数がけっこう高いので、油断してつぶれないようにしましょう。
やっぱりソーセージがめっちゃウマい
すでにドイツをエンジョイしているわけですが、やっぱり忘れちゃいけないドイツ名物がありますよね???
そう、ソーセージ!!!!!!!!
【ドイツといえば、やっぱりソーセージ】
待ってました!!!!!こちらは4種類のソーセージとザワークラウトが楽しめるプレートです。なんって凶悪なビジュアルなんでしょう……
まずは手前の「カリーヴルスト」から。ぎゅっと詰まったソーセージは、ナイフを入れると弾けてしまいそう。
ふりかけられたカレースパイスはソーセージと相性バツグン。考えたドイツ人は天才に違いありません。なんとなくケバブを連想させるような味わいでした。うっまぁ……
お次は「グリル ヴァルデッカーヴルスト」。味が濃い!燻製されて香ばしいので、やっぱりドイツビールと合いますよ〜。
こちらは羊の腸を使っているためか、他のソーセージよりも歯ごたえが強く、プチッとした食感が楽しい一品です。
この白いソーセージは「グリルヴァイスヴルスト」。ハーブがたっぷり入った白ソーセージです。ふわふわとした身から香るハーブがなんとも上品。ほかのソーセージに比べて薄味なので、濃い味が苦手な方にもオススメですね。ドイツでは白ビールと一緒に食べることが多いソーセージなので、ぜひともヴァイツェンと一緒に味わってみて下さい!
最後はシンプルな「フランクフルト」。安心感のある王道の一本ですね。たっぷりとマスタードをつけていただきましょう!天国にいけます。
わかっていましたが、やっぱりソーセージはビールに合う!
4種類もあるので、飽きずにビールとの組み合わせを楽しむことができます。
【ホフブロイ・ヴァイスビア】
白ビールも楽しんでおきたいところ。ホフブロイ・ヴァイスビアは、小麦特有のバナナのようなフルーティな香りがあって、苦味も少ないので、ビールが苦手な方でもグビグビ飲めますよ〜!
メインディッシュは鶏まるまる一匹!
デデン!!!
メインはツムビアホフでも大人気の「ローストチキン」!肉ーーーーーーー!!!!!って感じの圧倒的な肉感。今すぐかぶりつきたい衝動に駆られますが、何せデカイ……と思っていると、
店員さんがやってきて、
スパパパパっと鮮やかなナイフさばきでチキンを解体してくれるのです。
あっという間にこの通り。食べやすいサイズに切り分けられたうえで、綺麗に盛り付けをしてくれます。
豪快に手づかみでいきましょう!
かぶりついた途端に大量の肉汁がドロドロとあふれ出てきます…!うまい……パサつきがなく、しっとりとした肉質なので、豪快ななかにも品性を感じますね。贅沢に楽しみましょう!
【ビアカクテル ラドラー】
ここで変わりダネ、ホフブロイのビールを使用したビアカクテルを飲んでみます!「ラドラー」はビールとレモネードを合わせたもので、さっぱりとした味わいが濃い味の料理にピッタリです!
ラガー系のビールが苦手なひとは、先述したヴァイスビアやビアカクテルがオススメですよ〜。
【トリュフとキノコの贅沢ドイツパスタ“シュペッツェレ”クリームソース】
最後のシメはトリュフと複数のキノコを使用したドイツの伝統的なショートパスタ。キノコの深みのある滋味が濃厚なクリームソースに絡み合い、とてつもない旨味が生まれています。
モチモチとした生パスタとキノコのコリコリとした食感の対比も楽しく、シメなのに食欲を誘います。結構お腹いっぱいになりかけていた筆者も“パスタは別腹”のごとく手が止まらなくなってしまいました。
4人でコース料理をいただきましたが、ものすごいボリュームの料理たちに全員ひっくり返りそうなほど満腹になりました。
一歩入れば、そこはドイツ
店内の内装は、世界的に有名なミュンヘンのビアホール「ホフブロイハウス」を再現しています。渋谷にいながらドイツ気分に思いっきり浸れますよ〜!
渋谷のちとせ会館には、ビールと料理を楽しめる小さなドイツがありました。
みなさんも「ツムビアホフ」へ乾杯しに来ませんか?
プロージット!(乾杯!)
紹介したお店
※掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。
著者・SPECIAL THANKS
今井辰実
新宿ゴールデン街の元バーテンダー。
お酒と海外小説が好き。
編集/ヒャクマンボルト
撮影/本藤太郎