JR桜木町駅から徒歩5分ほどの場所に、ジャズ喫茶や動物園で有名な「野毛」があります。
多くの飲み屋がひしめき、夜には酔って赤い顔をしたサラリーマンが行き交う野毛で、「馬鹿鍋」なるものを食べられることをご存知でしょうか。
馬鹿しか食べられない?
馬鹿になる程うまい?
そんな馬鹿鍋の実態を確かめてきました。
ばか鍋浜幸って?
野毛にたくさんある飲食店舗の中でも、ひときわ人目を引くインパクトがある外観を持つお店。野毛で40年以上も営業している、馬肉と鹿肉を食べられる人気店です。
なるほど、馬と鹿の鍋で馬鹿鍋!
というわけだそうです。野毛に来たら、一度は立ち寄りたいお店!
外観からしてバカ(失礼!)をアピールする遊び心に溢れています。 僕はたくさんの飲食店舗さまへ行きましたが、お店の外観は店主の世界観が出るので面白いんですよ!
遠くから見ても、「ばかなべ」と光る看板のインパクトは強いです!
お店はメイン通りからは離れているのですが、迷うことはないと思います。
店内はレトロな居酒屋さんという印象で、常連さんが「こんばんは!」と入ってくるような垣根のなさを感じました。
テーブル席が4つと、カウンター席が6席ほどのスペースでした。席に座り、馬鹿鍋をオーダーします。
浜幸という店名を聞いて、僕を含めてほとんどの人はかの有名なあの方をイメージすると思います。
しかし実際は、政治家の浜幸さんとはまったく関係ありません!箸袋の裏にもこの通り説明があります。よほど同じ質問をされるのでしょうね。
馬と鹿のお肉が食べられるお店ということもあり、お通しのお肉は馬肉!
豚のしゃぶしゃぶに少し似た食感ですが、臭みはまったくなく、食べやすかったです。お通しの時点で馬鹿鍋に対する期待感が一気にアップです。
馬鹿鍋
馬肉は別名「サクラ」、鹿肉を「モミジ」
そしてお目当ての馬鹿鍋がやってきました。
どーーーん!!!
噂の馬鹿鍋が登場!
手前にある桜のお麩が乗っているのが馬肉、紅葉のお麩が乗っているのが鹿肉です。
なんで馬は桜、鹿は紅葉なのかと疑問に思う方のためにご説明しますね。
馬肉は別名「サクラ」、鹿肉を「モミジ」と呼ばれるためです。
由来は江戸時代に獣肉を食べることが禁じられていたため、直接的な言い方を避けたことからだと言われています。
テーブルに置かれたガスコンロに店員さんが火をつけてくれます。5分ほど経つとぐつぐつし始め、美味しそうな香りにお腹が鳴りました。
さらに数分経つと、お肉の色が赤から黒っぽく変わってきて、火が通ってきます。そろそろ食べごろです。
↓↓こちらが馬肉↓↓
↓↓こちらが鹿肉↓↓
見た目では違いはまったくわかりません!!!
店員さんが用意してくれた卵に具材とともに漬けていただきます。
甘辛いタレもうまい!馬鹿鍋のタレだけに、バカタレとでも言うのでしょうか。 豆腐、ごぼう、ネギといった具材にも味がしっかりとしみ込んでいます。
僕が食べた感想ですが、馬肉はやや歯ごたえがあり、鹿肉は柔らかかったです。
どちらも獣肉とは思えないほど臭みがなく、クセもなくあっさりとしています。
お肉と聞くと脂分をイメージして、胃もたれを連想しそうですが、脂を感じることがないので、非常に食べやすかったです。
牛や豚が苦手な人でも、食べやすいと思いますよ!
余談ですが胃もたれを起こさなかったので、馬鹿鍋を平らげた後にフルーツタルト(別店にて)を食べることもできました。
ちなみに、馬鹿鍋は〆に讃岐うどんがつきます。馬肉と鹿肉の風味がうつったタレとの相性が抜群なので食べてみてくださいね。
これも食べるべし!馬ヒレ肉レアステーキ
浜幸さんに来たら、馬鹿鍋と合わせてぜひ食べて欲しいのが馬ヒレ肉レアステーキです。 遠目からではわかりにくいかもしれないので、もうちょっと寄ってみましょう。
分厚くて、ボリュームがあります!
カリカリに焼いたニンニクと黒胡椒が載っていて、香ばしい。テーブルに乗せられた瞬間に、待ちきれずに食べたくなります。 中身はこのような感じ。
綺麗な赤色、そしてお肉の厚みがわかります。 見てください、この照り! え、でもこんな暑いお肉は食べられないよ!(馬鹿鍋食べた後だし。。。)と思いましたが、これがうまいっ!
まず口に入れると感じるのが、その柔らかさです。
外はカリッとしていますが、中はジューシーで柔らかくて、簡単に噛み切ることができます。
牛肉や豚肉に比べると、馬肉は固くなりにくいんですね。 口の中で溶ける感覚を体感して欲しいと思います。
馬鹿鍋とレアステーキをご紹介しましたが、お店には他にも馬肉と鹿肉のメニューがたくさんあります。
おつまみも。
横浜・野毛にあるばか鍋浜幸さんをご紹介させていただきました。
馬肉は牛肉や豚肉、鶏肉と比べると低カロリーなのに、高タンパクという特徴があります。
だからたくさん食べても胃が重くならなかったんですね!
横浜に行ったら、野毛に足を運んで馬鹿鍋をバカになるほど楽しんでみてくださいね!
今回ご紹介したお店
※掲載された情報は、取材時点のものであり、変更されている可能性があります。
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著者・SPECIAL THANKS
食の広報YUICHI
1984年7月1日 神奈川県生まれ。
料理研究家、ライター。学生時代はスペイン語を専攻、卒業後は貿易会社、翻訳会社に勤務し、料理とは無縁の生活を送る。前職の勤務を始めた2010年、慣れない大阪での一人暮らしと仕事の厳しさで落ち込んで帰宅したある日、夕飯にみそ汁を作って気持ちが前向きになったことで料理が気持ちを癒す力があることを体験。以来たくさんの料理を自炊するようになり、料理家としての活動を目指すきっかけとなる。広報スタッフとしての経験を活かして、レシピの発信や飲食店舗の取材を通じた記事を発信している。
(編集:河瀬璃菜/フードクリエイティブファクトリー http://foodcreativefactory.com/)