東京の夜の街といえば新宿歌舞伎町ですよね。大阪なら北新地、福岡は中州、わたくしの故郷、長崎では思案橋でありますが、ここ名古屋の夜の街といえば錦三丁目。
通称「錦三(キンサン)」と呼ばれています。
錦三(キンサン)
カレーうどんで〆るのが名古屋流
これからの季節、夜の街に繰り出す機会が増えますよね。そして気持ちよく飲んだ後で啜る〆のラーメン、たまりませんなぁ!
しかし、ラーメンではなく、カレーうどんで〆るのが名古屋流なのです。
なぜ、ラーメンではなくカレーうどんかと申しあげますと、名古屋のカレーうどんは「なごやめし」のひとつ。名古屋市が運営するサイト「なごやめし王国」にも堂々とエントリーしている、名古屋市公認の名物、名古屋人のソウルフードなのであります。
錦三には深夜まで営業しているカレーうどん店が密集しています。飲んだ帰りのサラリーマンで連日行列ができるほどなんです。
そのなかでも特にカレーうどん御三家として有名なのは・・・
・「うどん錦」
・「龍」
・「若鯱家」
でしょうか。
それぞれに特徴がありまして、「どこのカレーうどんが好みか」と、カレーうどん談義で盛り上がってしまうくらいなのですよ。
連日行列ができるカレーうどんやさん
若鯱家のカレーうどんが カップ麺に
ここで、〆のカレーうどんが懐かしくなってきた、全国の名古屋っ子に朗報です。
カレーうどん御三家のひとつ、「若鯱家」が、ユニーグループと通販サイトで生めんタイプのカップ麺を販売していることが判明したのです!
皆様、それぞれに好みはあるかとは思いますが、今回はこの若鯱家に名古屋のカレーうどんを代表してもらいましょう。
まず、名古屋のカレーうどんがどういうものかを簡単にご説明いたします。
特徴的なのは、クリーミーでダシの効いたルー。スープというよりあんかけのようにぽってりしていて、そのままご飯にかけても十分イケます。
若鯱家では他のうどんメニューも充実していますが、この極太麺はカレーうどん専用。
なぜここまで極太なのかといいますと、ダシの効いたとろみのあるルーが絡まると、ルーの重さで麺が切れてしまうからなのです。
具は「かまぼこ、お揚げ、ねぎ、お肉」の4種類がスタンダードですが、トッピングができるお店もあるんですよ。
若鯱家のカップ麺
次に、全国でお手軽に味わえる若鯱家のカップ麺はこちら。
麺はお店のものほど太くはありませんが、とろみとコクは「ああ、名古屋のカレーうどんの味だ!」と驚くほどの再現度。単身赴任中のお父様や大学生のお子さんに、箱ごと送る方がいらっしゃるというのも納得です。
〆にカレーうどんなんて聞いたことない?
これがあれば、全国に散った名古屋っ子が、〆のカレーうどんに困ることはありませんね。
この朗報を、先日東京に異動になったばかりの元同僚男性(30代・愛知県出身)に知らせたところ「若鯱家は知ってるけど、飲んだ〆にカレーうどんなんて聞いたことない」と言われてしまいました。
そこで、名古屋生まれ名古屋育ちの生粋の名古屋女子(20代)に訊ねると「何それ?〆はラーメンでしょ?」と、これまた否定されてダブルショック。
いやいや、名古屋で飲んだら〆はカレーうどんですよね?
さらに、名古屋在住歴20年の取引先男性(50代)はどうかといいますと、「〆は食べないよ」ですって。
九州の西の果て、長崎からはるばる名古屋に参りまして、はや10年。〆の麺類を、ちゃんぽんと豚骨ラーメンからカレーうどんに変えたこの10年間は何だったんでしょうか。
カレーうどんがカップ麺で登場という朗報を拡散した瞬間に『名古屋で飲んだ〆はカレーうどん』は知らないというコメントを聞いてショックが隠せないのですが・・・錦三でいつも見ているカレーうどん店の行列、幻のはずはない・・・名古屋で飲んだ後の〆問題はちょっと調べてみようと思います。
著者・SPECIAL THANKS
綾部綾
ライター。 長崎県出身、名古屋市在住、元自衛官。