新入社員必見!歓迎会で先輩に好印象を与える新人の気に入られ力

新人にとって、歓迎会というのは楽しみな反面、多くの人とどう接していいのかわからない難しいものでもあると思います。そこで今回は、元々、企業で新卒採用を担当しており、著書に「ヒーロー社員になろう!元気と勇気が出る仕事術」などを持つ、評論家・常見陽平さんに、新人が歓迎会でとるべき行動について、アドバイスをもらいました。(送別会・歓迎会特集)

新入社員必見!歓迎会で先輩に好印象を与える新人の気に入られ力

新入社員必見!歓迎会で先輩に好印象を与える新人の気に入られ力

新入社員諸君! はっきり言う。酒は人生のガソリンだ! 宴会を制するものは、サラリーマン生活を制すると言っても華厳の滝ではない! いや、過言ではない! 特に歓迎会。ここでの印象は、サラリーマン人生にも大きな影響を与えるゾ。

最初に私の失敗談を紹介しよう。今ではすっかりかっこ良く酒を飲める男になった私だけど、30代前半までは酒での失敗をたくさんしてきた。特に歓迎会でした失敗は忘れられない。
1997年4月1日の出来事だ。この日、私は社会人になった。入社式があり、新人研修が行われたのだが、その晩、いきなり配属先の事業部での新人歓迎会があったのだ。お台場のイベントスペースで事業部のパーティがあった後、ゆりかもめで新橋に移動し、事業部のエグゼクティブ+マネジャー+異動者・新人による歓迎飲み会が開催された。

私は両方でやらかしてしまったのだ。
まず、事業部全体のパーティでの自己紹介。テンションを上げなくてはと思い、めちゃでかい声で「こんばんは!」と叫んだのだ。場内からは「おぉ・・・」というどよめきが。しかも、プロレス研究会出身というプロフィールがバカ受けだった。いや、自己紹介としてはウケた方なのだけど、バリバリの文化系なのにもかかわらず、体育会の人風の印象を与えてしまった。これにより、多少きつく当たっても大丈夫かのように思われてしまったようだ。

さらに、歓迎飲み会では、えらい人がいっぱいなのにもかかわらず、無礼講で飲みまくり、泥酔。上司たちがいる前で、同期で空手をやっている奴と殴り合い蹴り合いの空手対プロレスの異種格闘技戦をやってしまった。さらに、酔った気持ち悪いという勢いで、挨拶もせずに駅に向かってしまった。あとで「挨拶もせずに何だ」「探したんだぞ」と怒られてしまった。
しまいには、三鷹駅で途中下車し、線路に向かって嘔吐。立川の自宅に着いたときはぐったりだった。次の日、会社で総スカンだった。印象が最悪になったのは間違いない。まあ、集団行動のくだらない部分もあるのだが、私が完全に悪い。

じゃあ、どうすればいいか? 新人がやるべき歓迎会の秘訣はこれだ!

1. リサーチしろ

歓迎会が開催されるまで時間がある場合は、職場の人間関係をウォッチしろ。役職だけでなく、誰がキーマンかを分析する。宴会の最中も人間観察に徹するのだ。人間関係、力関係をウォッチする、飲み食いの好みなども把握するのだ。

2. 楽しむな

歓迎会は、新人諸君を受け入れる会ではある。しかし、君たちが主役だなんて嘘だ。これは、組織のイベントなのだ。無礼講だと思ってはいけない。先輩に気持ちよく飲んでいただけるように、お酒の減り具合などをチェックしろ。

3. 自己紹介に魂をかけろ

こいつ、かわいい奴だなと思われるように、簡潔かつ具体的に自分のウリを伝えろ。ただ、就活の自己PRみたいに意識の高い自慢になってはいけない。「こいつ、かわいい奴だ」「使えそう」と思われるように工夫する。謙虚な姿勢をアピールだ。芸を披露してもいいが、滑れば最悪だな。

4. 翌日は、一番に会社に行け

飲んだ翌日ほど会社に早く行くのは、ビジネスパーソンの鉄則だ。新人がこれをちゃんとやっていると「わかっている」と思われる可能性が高い。必ず一番乗りを目指すんだ。

5. 御礼をしろ

必ず翌日は歓迎会について感謝しろ。メールもいいが、できればオフィスで会ったときに、直接伝えようぜ。メールの場合は、飲みの席での話で勉強になったことを軽く書くと好印象だ。学んだことを早速実践していると、よりかわいがられる。

いいか、会社は、お前の、ものでは、ない。自分が末端の人間であることを意識しろ。このペーペーシップこそが、職場で生き残るコツである。いや、なんでもかんでも服従しろというわけではない。労働者としての尊厳は大事だ。まずは、「こいついいやつ」「きもちいいやつ」と思われるよう、努力するのだ。うむ。

著者・SPECIAL THANKS

常見陽平(つねみようへい)

常見陽平(つねみようへい)

評論家 インチキ、偽善、茶番、タテマエに対する怒りと、若者や同世代に対する愛を胸に、執筆、講演、メディア出演などマルチに活動中。就職氷河期を体験後、新卒でリクルートに入社。2度の転職を経てフリーに。残業、休日出勤、接待、宴会芸、希望外の異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど、真性「社畜」経験の持ち主。著書に『普通に働け』(イースト・プレス)、『僕たちはガンダムのジムである』(ヴィレッジブックス)など。

                             
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