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下町の芸者と行く東京スカイツリー以外の押上・向島デートスポット

押上といえば、東京スカイツリー。ですが、押上・向島エリアは歴史が古い老舗や、下町ならではの個性的なお店が溢れる街でもあります。向島の花街で働く芸者さんと一緒に、スカイツリー以外の知られざる名店を探してきました。

下町の芸者と行く東京スカイツリー以外の押上・向島デートスポット

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下町の芸者と行く東京スカイツリー以外の押上・向島デートスポット

東京スカイツリー以外の押上・向島デートスポットを下町の芸者さんに案内してもらった

芸者さんと一緒に押上・向島をめぐる!

東京スカイツリーができたことで、瞬く間に人気の観光スポットとなった、押上・向島エリア。ですが、スカイツリー以外にも見所がたくさんあるのです。せっかくの粋な下町、スカイツリーを見るだけで満足していてはもったいない!

そこで、向島の料亭「道成寺」で芸者修行中の半玉ともちゃんと一緒に、おすすめスポットをまわることに。

ちなみに、半玉(はんぎょく)とは、芸者になる前のポジションのことで、見習い・半玉を経て一本さんと呼ばれる芸者になるのだそうです。芸者になるには、鳴り物・踊りの試験に合格しなければならないのですが、そのほかにもトークや落ち着いた大人の雰囲気も一人前になるには必須条件なのだとか。

それなら、老舗の多い押上・向島の人気店で接客術を学ぶのが一番! ということで、立派な芸者になるべく、店主の方々にどんどん人気の秘密を教えてもらいましょう。

言問団子 老舗のお団子屋でお茶飲み

まず訪れたのは、道成寺から徒歩5分程の場所にある「言問団子(ことといだんご)」。こちらは、江戸末期に創業し、現在は6代目が切り盛りする老舗のお団子屋さんです。

スカイツリーの撮影スポットとして人気の「言問橋」の名前もこの店名が由来なんだとか。美味しいお団子をいただきながら、ご主人に長く続く人気の秘訣をうかがっていきましょう。

店主「道成寺さんもご贔屓が多いですからね、人気の秘訣はわたしが聞きたいくらいですよ(笑)。そうですねえ、串で刺したりとお団子にもいろいろな種類がありますけど、自分の店はこれだというのをずっと守って、それを気に入ったお客様がご贔屓にしてくださっている。うちが商売を続けられるのは、ほんとそれに尽きますね」

なるほど。ブレることなく続けることが大切なんですね。

そもそもお団子って、いつから日本にあるんですか?

店主「いろんな説があるんですけど、中国の方で団喜(だんき)といって奉納に使われていたものを遣唐使が伝え、それがお団子という呼び名になったと言われています」

ともちゃん「芸者がお座敷に上がる料亭やお茶屋さんは、お団子屋さんから派生したって聞いたことあります。お寺にお参りにいった帰り道にご飯を食べたり、お酒も飲みたい。そこからお酒や料理を出すようになって……それならかわいい女の子もって。京都のお茶屋さんは、それが語源みたいですね」

店主「じゃあ、道成寺さんとうちは兄弟みたいなものですね。お客さまに対する接客は一緒ですから。お互いに癒やし合うという意味でもね」

ともちゃん「旦那さんも癒し系ですもんね(笑)」

ちなみに、この「言問団子」前の道は、春になると満開の桜で大変な賑いなのだとか。ともちゃんのおすすめは、2本の桜の間にそびえ立つスカイツリー。来年のお花見シーズンは、ぜひ訪れたい撮影スポットです。

こんなベタ写真も楽しい! 手にスカイツリー乗せてみました。

ともちゃんとのお話を楽しんでくれた癒し系のご主人から、お団子のお土産もいただいちゃいました。お次はともちゃんも気になっていたという「甘夏書店」へ。

■言問団子(ことといだんご)
三色のお団子は、それぞれ小豆餡・白餡・みそ餡と味のバリエーションも楽しめます。

住所/東京都墨田区向島5-5-22
電話/03-3622-0081
営業時間/9:00~16:00 火曜定休
東武伊勢崎線・地下鉄 浅草駅 徒歩15分
東武伊勢崎線 とうきょうスカイツリー駅(旧業平橋駅) 徒歩12分
http://kototoidango.co.jp/index.html

甘夏書店 ご縁であつまる一軒家のお店たち

今年の4月に鳩の街通り商店街から越してきた「甘夏書店」は、カフェやギャラリーなどさまざまなお店が集まった一軒家の2階にありました。

「なんか、おばあちゃんちみたい」と言うともちゃんの後を追って階段をあがると、ただいまーと言いたくなるくらい、アットホームな本屋さんが!

ここは、ともちゃんも気になっていたお店なんだとか。

ともちゃん「押上駅に向かう道の途中なので、ずっと入りたいなって思ってました。外見で絶対いい店だなって確信して。なんのお店かわからなかったんですけど(笑)」

古本が好きだという店主の大山朱実さん。なぜ、お店を向島に出そうと思ったんですか?

店主「いろんな古本市に参加していて、この近くの商店街でも古本市を考えているから参加しない?って声をかけていただいたのがきっかけです」

そんな下町のご縁もあり、店内では向島に関連のある作家やテーマの本も扱っています。子どものころに読んだ懐かしい絵本もたくさん。どれも個性的な本ばかりです。

ちなみに、ともちゃんもここ墨田区の出身なんですよ。

店主「そうなんですね! この地域・文化が好きで芸者さんを目指してるんですか?」

ともちゃん「高校生のときに芸者さんをみて、着物姿がキレイだなって思ったのがきっかけです。最近になって改めて、古いものや日本らしいものも好きになってきました。昔のお家を改装したお店に行ったりするのも好きです」

ともちゃん「下町ならではの縁を紡ぐ秘訣はあるんですか?」

店主「向島界隈はいい意味でおせっかいな人が多くて、私もお客さんにおすすめの場所ないですか?って聞かれたら、あそこ行ったらいいよとか、雑貨が好きならここがあるよとか、いろいろ教えたりしています。下町の団結感もあるし、みんなで『なんだか部活みたいだね』って言ってます」

店主「この辺りには、靴を脱いで上がる一軒家の雑貨屋さんなんかもありますしね。牛嶋神社で開催してる『すみだ川ものコト市』というイベントはご存じですか? 物語があるコト・モノを伝えていくというコンセプトで、60くらいのブースが出店して、本殿で音楽の演奏もあったり」

ともちゃん「へ~、あの牛嶋神社で! 小さいころにおじいちゃんと撫牛(なでうし)をさわりに行ったりしてました。なんかフェスみたいで楽しそうですね」

「また来ますね!」と、すっかり甘夏書店を気に入った様子のともちゃん。1階のカフェikkAで一休みしてから、スカイツリー近くの穴場スポットに移動します。

■甘夏書店(あまなつしょてん)
靴を脱いで上がる書店。「豆本」などを作るワークショップも定期的に開催しています。

住所/東京都墨田区向島3-6-5 一軒家カフェikkA 2階
営業時間/月・金・土曜 12:00~17:00在店
半蔵門線・浅草線 押上駅 徒歩10分
東武伊勢崎線 とうきょうスカイツリー駅(旧業平橋駅) 徒歩10分
http://d.hatena.ne.jp/amanatsu_shoten/

■カフェikkA(いっか)
お茶・アート・リラクゼーションをコラボさせた一軒家カフェ。広々とした店内には雑貨の販売スペースも。

住所/東京都墨田区向島3-6-5
電話/03-5637-8773
営業時間/12:00~18:00 火曜・第一水曜定休
半蔵門線・浅草線 押上駅 徒歩10分
東武伊勢崎線 とうきょうスカイツリー駅(旧業平橋駅) 徒歩10分
http://ameblo.jp/cafe-ikka/

本所吾妻橋を渡れば、かわいいパーラーが出現!

こちらはスカイツリーからほど近い「吾妻橋パーラー」。スカイツリーから浅草方面へ向かう、浅草通り沿いにあります。スカイツリー付近の混雑しているカフェを避けて、観光の休憩スポットとして覚えておきたい穴場です。

毎日店内で焼いているというカップケーキに、アイスを組み合わせたオリジナルメニューが美味しそう。お店全体から溢れ出るロマンチックな世界観に、気分がさらに高まります!

店主の早船直美さんいわく「昔からヨーロッパのものが好きで、小中学校から集めていたものをお店に並べてたらこうなった」とのこと。「下町の吾妻橋にいきなりこれですからね(笑)。ビックリすると思うんですけど、気に入ってくださる方も多いのがうれしいですね」

けど、男性には敷居が高いのでは……?

店主「意外にも男性のお客様も多いんですよ。最初は入りづらそうですけど、スタッフと話すうちにリラックスして、リピーターになってくる方も。お客様にはいろんな方がいますけど、来る人は全員ウェルカムで、みんな楽しみましょうという姿勢で接客しています」

なるほど! 下町だからこその親しみやすさは、敷居が高くて入りづらい老舗の料亭にも応用できそう。

ともちゃん「芸者さんって、おしとやかで器量良しはたくさんいるんですけど、意外と3枚目は少ないんです。だから、わたしは2枚目を引き立てられる人になりたいなって思ってます。そういう意味でも、全員ウェルカムな姿勢ってすごく勉強になります」

下町デートで、こんなおしゃれなカフェに連れて行けば女の子受けもばっちりですね。

店主「以前、店内で婚姻届を書いていたカップルがいたんですよ! 2人の世界だったので話しかけなかったですけど、あえてこのお店で書いてくれているのがうれしかったです」

素敵なお店だからこそ、特別な場所にしたいという気持ちがあったのかもしれませんね。気に入ったデートスポットから永遠の思い出の場所を探すというのも、新しいデートの楽しみ方かも。

どことなくスカイツリーっぽいカップケーキを発見。

ともちゃんにも、下町のおすすめポイントを聞いてみましょう。

「わたしは、実家も住んでいるのもこの近くで、仕事場も向島なので、やっぱりこの街全部の雰囲気を楽しんでほしいですね。知らない道を散歩するのが好きで、よくお座敷前に街を散歩してから、銭湯に行くというのが定番コース。たまに知らない道で迷っちゃうこともあるんですけど。若い人こそ、どんどん知らないところに入っていくべき。昔からあるものや場所の方が新しい発見があると思います」

まだまだ知られざるスポットが隠されていそうな押上・向島エリア。古い歴史と新しい魅力が合わさったこの街は、何回デートしても新たな発見がありそうですね!

■吾妻橋パーラー(あづまばしぱーらー)
手作りのカップケーキやマドレーヌを販売。人気のデコレーションカップケーキは要予約。

住所/東京都墨田区吾妻橋3-6-15
電話/03-6658-5731
営業時間/11:30~17:00 水曜・月末木曜定休
浅草線 本所吾妻橋駅 徒歩1分
東武伊勢崎線 とうきょうスカイツリー駅 徒歩3分
吾妻橋パーラー(fecebook)

ともちゃん、お座敷で踊りを披露!

向島・押上の人気スポットを巡ったともちゃん。いろんな話を聞いて、芸の幅も広がったかな?

夕暮れ間近、道成寺に帰ってきたところで、半玉さんが踊る「奴さん」を見せてもらいました。ちなみにともちゃんは、この踊りを2ヵ月で覚えたのだとか。

お店ではしゃいでいたときとは打って変わって、プロの顔になっていますね!

向島の料亭は現在14軒、芸者さんは全部で100名ほどいるそうです。ともちゃんがいる「道成寺」は、5人の芸者さんが在籍。小規模な個室のお座敷とラウンジがあり、接待だけでなく友人同士で飲みに来るお客さんも多いそう。

なかなか足を踏み入れることのない「向島の料亭」という世界に、ともちゃんのフレンドリーなキャラクターが合わされば、きっと暖簾もくぐりやすくなるはず。

意を決して訪れた日には、立派な一本さんのともさんに出会えるかもしれませんよ。

■料亭 道成寺(どうじょうじ)
粋なお座敷遊びを楽しめる料亭。席料・玉代=1万円/1時間(飲食料別、ご予算に合わせて応相談)

住所/東京都墨田区向島5-32-1
電話/03-3621-1243
営業時間/18:00~25:00 土曜は予約制 日曜定休
東武伊勢崎線 押上駅 徒歩15分
東武伊勢崎線 曳舟駅 徒歩10分
http://www.doujouji.co.jp/

 

著者・SPECIAL THANKS 

取材・文/金井悟+プレスラボ、撮影/タドコロミズホ

 

 

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