探求の末にたどり着いた「熟成」の技
数百枚もの魚を費やし独自の技術を磨いた木村氏は熟成させやすいマグロはあえて置かない。「新鮮なままでは味の分かりづらい白身魚。その魚種ごとに異なる豊かな個性を楽しんでほしい」と1匹ごとの状態を見極めその魅力を限界まで高める。周りを薄く削ぎ寝かせるため食べられるのは仕入れた量の半分以下。贅沢な味わいだ。
おまかせで提供する握り・お通し
その日に最もよく熟れているネタを使用し、白身魚・光り物・貝類などがバランスよく盛り込まれた各種コース。酒の肴も楽しめる。メカジキを3~5カ月寝かせ、味を凝縮させた生ハムは、仕入れた身の1割程度しか食せない貴重品。ナマコの卵巣を数百本使った、肉厚の自家製ばちこも贅沢な味わいだ。
訪れるたびに変わる日本酒の品揃え
古酒や味わい深い無濾過酒をはじめ、寿司との相性を考えて酒屋に提案してもらっている。常時6~8種揃えているが、旨味が濃く表れた寿司だからこそ、味のしっかりした無濾過酒や古酒が中心となっている。いずれも希少な酒なので品揃えが頻繁に変わるのも楽しい。季節により移り変わる寿司・肴との一期一会の喜びを感じたい。
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