こんにちは!チャーハンが大好きすぎるライターの佐藤樹里と申します。
チャーハン好きが高じて、以前にはこんな記事も書きました。ほんっと、チャーハンって奥深いですよね。
もはや国民食といっても過言でないくらいみんなが大好きな食べ物の一つであるチャーハン。
誰しも一度は食べたことあると思いますが、あなたは究極のチャーハンを食べたことがありますか?
今回は、世の中に数あるチャーハンの中で、これぞ究極のチャーハンだ!と筆者が驚愕したチャーハンをご紹介します。
究極たるゆえんは、そのシンプルさ。材料はご飯、玉子、ネギとたったの3つにもかかわらず、とにかくめちゃくちゃ美味しいのです……!
「こんな美味しいもの、どうやって作ってるの?」という秘密を探るべく、厨房にもお邪魔してきました!
シンプルな玉子チャーハンの美しさと旨さに感動
はい!ということで、さっそく白山の「兆徳」にやってまいりました!南北線の本駒込駅、都営三田線の白山駅どちらからも近いです。
さっそくですが、究極のチャーハン見せちゃいます……!
キタ!!この黄金色に輝く「玉子チャーハン」(650円)をご覧あれ!
美しすぎます。これこそTHE チャーハン。米粒一つ一つがツヤツヤと光り輝いています。
具は玉子とネギだけなのに、全然さみしくない見た目なのもすごい。
では、わたしの大好きな瞬間をみなさまにも一緒に体験していただきたいと思うので、スローモーションでお届けしてまいりますね。
まずはレンゲをチャーハンという黄金山脈の中に突入させます。
スッ……とレンゲがチャーハンの中に入っていくこの瞬間。胸が高鳴りますね。
レンゲで米粒をすくうと、香ばしい玉子の香りがチャーハンの山の中からふわぁ~っとあがってきます。
一口食べると、
んはあああ・・・たまらん!!さいっっっこう!
このシンプルな見た目からは想像できない美味しさの嵐、嵐、嵐!!!
まず、卵の旨味が口いっぱいにふんわりと広がる。そして米粒一粒一粒がぱらりとほどけます。米粒は噛みごたえを保ちながらも、炒めたネギの香ばしさとともに口の中に満ちていくのです……これを「究極のチャーハン」といわずに何と呼びましょうか!
このあまりのシンプルさ、作り手の腕も試されると思うんです。どうやったらこんなに美味しくなるの?というわけで、厨房にお邪魔させていただきました!
具材3つの究極のシンプルチャーハンの秘密に迫る!
はい、具材は本当にこれだけ!ご飯、卵2個、ネギの3種類のみです。
まずは、油を熱した鉄鍋の中に卵を溶かずにそのまま投入。
もうここからすごくないですか?卵溶かずにそのまんま鍋に入れちゃうスタイルなんです!
私はとあるお店でチャーハン修行もしたことがあるのですが、この作り方は初めて知りました……!これが美味しさの秘密なのか……?
次に、すばやくネギを入れて、玉子と一緒に軽く炒めます。
玉子が半熟のうちにご飯をささっと投入!
華麗な鍋振りさばき……見とれてしまいます。
玉子の衣をまとった米粒が舞う様子は、まるで米と玉子と炎のカーニバル!(?)
この後に、塩をベースにした秘伝の調味料を入れます。
淡々と鍋振りをする王さん。
店主の朱さんと創業当時から二人三脚でやってきた王さんの鍋振りは、体幹がしっかりしていて、とにかくブレない。一定のリズムで米が舞っています。
最後に、お玉でふわっとお皿に盛りつけて完成です。
この間、約50秒。
こんなにすばやく、美味しすぎるチャーハンができるなんて!
この無駄のない完璧な行程、芸術的魅力さえ感じます。
具がシンプルでも、炒め方や味付けでいかようにも高められる……やっぱりチャーハンっておもしろい。さらにチャーハンにハマりそうな筆者なのでした。
塩味の玉子チャーハンもいいけど醤油味も捨てがたい
さて、兆徳では醤油味のチャーハン(650円)も玉子チャーハンに負けじと大人気です。
目の前に置かれた瞬間から、醤油の香ばしい香りが食欲をそそりまくります。こちらもかなり魅力的!
一口食べるとわかります。玉子チャーハンとは味が全っ然違う。こちらには玉子とネギに加えてチャーシューも入っています。
醤油の香ばしさがどこか懐かしく、まるで田舎に帰ってきたかのよう……とはいっても、昔実家で食べたチャーハンとはパラパラさが別格です。
なんなのでしょうこれ。とにかく一度味わってほしい。
左が塩味の玉子チャーハンで右が醤油味のチャーハン。玉子チャーハンは黄金色、醤油味のチャーハンは全体的にちょっと茶色がかった見た目で、写真からも醤油のいい香りが漂ってきそう。色の対比がきれいですね。
どっちも美味しすぎて甲乙つけがたいのですが、私の完全な好みでいえばシンプルな玉子チャーハンのほうが好きです。
いやーーー、でもやっぱり……うーん。どっちも美味しすぎて本当に迷う。
ちなみに、兆徳には「五目チャーハン」「XO醤チャーハン」などもあって、さらに迷わせてきます……。
揚げ餃子を食べずして兆徳を語るなかれ
たしかに兆徳のチャーハンは素晴らしいのですが、餃子も忘れてはいけません。
職人さんが一個一個作った手作りの餃子も美味しいと大評判なのです。
平日は一日1,000個、土日だと1,500個は作るそうです。すごい数!
まずはノーマルな焼き餃子(450円)。
しっかり焦げ目のついていて完璧な焼き上がり。ゴクリと唾を飲み一口かじると、厚めの皮がもっちもち!
ニラのいい香りとお肉のジューシーさがたまりません!にんにくが入っていないため、お昼に食べても問題なし!
お昼ならチャーハン(玉子も醤油も)と焼き餃子のセット(980円)もオススメ。
焼き餃子も美味しいですが、兆徳に来たら忘れてはいけないのが揚げ餃子(600円)です!(土日祝と夜限定)
じゃん!兆徳の揚げ餃子は甘酸っぱい餡がたっぷりかかっているのが特徴なんです!
ツヤツヤ……まず見た目がきれいですよね。
ヤケドしないように気をつけながら(本当に熱いので注意)食べると、この餡が酸っぱすぎず甘すぎず本当に絶妙なんです!
重くなりがちな揚げ物を一気にサッパリとさせてくれるうえ、お肉の美味しさを上手に引き出しています。もう美味しいのなんのって!もう何個でも無限に食べられそう。
この揚げ餃子を使った魔改造をお教えしましょう。そうです、チャーハンにかけるのです……!
もうこれね……最高ですよ。何杯でもおかわりできてしまう味になります。
気取らない町中華感も最高
さて、もう今すぐにでも兆徳でチャーハンと餃子を食べたい!という衝動に駆られた人がほとんどなんじゃないでしょうか?
本駒込駅からだと2番出口を出て右を見ると赤い看板が出迎えてくれます。白山駅からだとA2出口を出て右へ、道なりへ進むとありますよ。
開店前でもすでに行列ができているような人気店。多少の待ち時間は覚悟して向かいましょう。
取材に伺った日は、平日の14時すぎとお昼時を外してお邪魔したにもかかわらず、外には列ができていました。店内には男性客から女性客、学生さんまで。老若男女問わず愛されるお店なのです。
1階はカウンター8席と4人用テーブルが3つあります。
カウンターだと、すぐ目の前でチャーハンの鍋振りをしている様子が見られます!チャーハンマニアにはたまりませんね。
朱徳平店長(写真真ん中)は、1991年に日本語も何もわからない状態で日本にきて、1995年にこの兆徳を開業されたそうです。
チャーハンの鍋振りが華麗すぎた王省さん(朱店長右)とともに2人でがんばりながら切り盛りして、今ではスタッフの張さん(写真右)、呉さん(写真左)、林さん(朱店長左)の心強い仲間とともに行列の絶えない大人気のお店に。
美味しい料理の数々もさることながら、お店のみなさんの優しさ、気さくさが素敵で居心地がいい。
なにより朱店長の人柄が愛嬌たっぷりでとっても魅力的なんです。この笑顔があるからこそお客様をお店にひきよせるのではないかなと取材をしながら思った私でした。
ぜひみなさんも究極のチャーハンを堪能しに、そして朱店主に会いに訪れてみてはいかがでしょうか?
紹介したお店
著者プロフィール
著者 佐藤樹里
水泳インストラクター兼管理栄養士として勤務後、フィリピン・カナダへ約1年渡航。現地のブランチレストランでカナダ人のシェフと共に働く。帰国後はアスリート向けの食堂と老人ホーム厨房にてWワークを経て独立。現在はスポーツイベント開催、栄養講座、ダイエットサポート、高タンパク質のヘルシーレシピ作成などを行う。炒飯が大好き。
[twitter] http://twitter.com/jurijapan1
[公式ブログ] https://asudorifactory.com