口の中でビーフンが踊る…!新橋「ビーフン東」のビーフンはプリッともちっと食感でやっぱり別格だった

新橋にある老舗のビーフン専門店「ビーフン東(あずま)」(東京都港区新橋 2-20-15 新橋駅前ビル1号館 2F)を紹介します。ビーフンというと、プツプツと噛み切れて弾力のない麺という印象がありますが、こちらのビーフンはプリッとした食感が特徴。定番ともいえる五目ビーフンのほか、ふわっとろな蟹玉がドーンとのった蟹玉ビーフン、一口で食べられないほど大きな豚肉がのった肉ロースビーフン、ぷりっぷりの海老がたっぷり入った海老ビーフンなどメニューも8種類と豊富です。しかもそれぞれ「焼き」「汁」が選べますよ。汁ありビーフンはプリッとした食感にもちっと感が加わります。ビーフンのほか、絶対に食べてほしいのが「バーツァン」という台湾風ちまき。丁寧に炊かれたもち米のなかに、ごろっとした角煮、ピーナッツ、うずらの玉子、干し椎茸が入っています。このもち米が、噛めば噛むほど旨味がしみ出てくる美味しさ。ボリュームもあって、大満足間違いなしですよ。

口の中でビーフンが踊る…!新橋「ビーフン東」のビーフンはプリッともちっと食感でやっぱり別格だった

こんにちは、麺料理を愛してやまないライターのジョーです。

今回は、中国や台湾、東南アジア、そして日本でも食べられている「ビーフン」を紹介します。日本ではコンビニなどにも売られているし知っている人も多いけれど、そんなにメジャーな存在ではなく、食べる頻度は多くない……という存在では?

しかし、そんなビーフンが最近改めてその美味しさを見直されているらしいのです。というわけで、ビーフンといえばここを外してはいけない!という老舗「ビーフン東(あずま)」を紹介します。池波正太郎先生をはじめ、なんと皇室にも愛されたという名店なんです。

そしてこのお店に行ったら、自分は何もビーフンについて知らなかった……と思い知らされたのです

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こんなにあるの…?ビーフンだけでなんと16種類以上

まず「ビーフン料理」といわれて、どんな料理を思いつきますか?

「五目焼きビーフン」など、思いついても2~3種類といったところではないでしょうか?

店名に「ビーフン」と掲げるだけあって、こちらのお店には8種類のビーフンメニューがあり、さらにそれぞれ「焼き」「汁」が選べます。

8種類それぞれに2つの食べ方があるということは、その数なんと16種類。他にも「季節のおすすめ」にビーフンメニューがあることもあるので、それ以上の数になることもあります。

こちらがそのメニュー。ビーフンは右ページの真ん中下段ですね。

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本当ならば全メニュー制覇と行きたいところですが、胃袋と相談しつつ、今回は4種類に厳選していただくことにしました。

まずは「五目ビーフン(焼き)」(税込918円)です。王道ともいえる定番メニューですが……

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おおお!?まず見た目からして、想像していたビーフンと違う!大きくカットされた野菜がどっさりと乗っています!

さて、専門店のビーフンは、一体何が違うのか……大きな具をよけてビーフンを引っ張り出すと、見た目は今まで見てきたビーフンと何ら変わりません。

しかし食べてみると、すごい弾力!!!噛むとフツっと切れてしまうのがビーフンだと思っていたのですが、ここのビーフンはプリッとした弾力があり、まるで口の中で踊るような食感なんです。

また、ちょうどいい具合に油を吸っていて香ばしさもあり、ほのかにお米の香りを感じさせてくれます。

これが本物のビーフンだったのか……!

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白菜、にんじん、たけのこなど大きな具材のシャキッと感が、プリップリなビーフンにこれまたよく合います。

塩味は控えめで脂っこさもほとんどなく、見た目通りのあっさり感。それでいて野菜の旨味が引き出されているためか、満足感のある味に仕上がっているんです。塩気や油のおいしさがなくても食べ応えがあるなんて、老舗スゴイ……。

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少しパンチが足りないな、と感じる方は、卓上のニンニク醤油をかけてみてください。鼻を抜けるニンニクの香りに醤油の塩気がプラスされ、いきなり食べ応えがグッと増します。このビーフンをおかずにご飯を食べたいくらいだ……。

 

さて、まだまだいきますよ!続いては「蟹玉ビーフン(焼き)」(税込918円)です。

蟹玉とビーフンっていったいどういうこと?と思うのですが、これまた予想外のビジュアルだったんです……!

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ビーフンの上に玉子がドーン!とのっています。天津飯のビーフン版?と思いますが、食べてみて全く別の食べ物であることがわかりました。

まずこの蟹玉が絶妙な半熟具合で、ものすごいふわっとろなんです!そして隠し切れないカニの香り。椎茸の旨味も合わさって、これは相当ハイレベル……!

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焼きビーフンとカニの身が口の中でほぐれていき、それらをふわっとろの玉子が包み込んでくれて……これはご飯じゃ再現できないと思います。ビーフン料理の一つの究極形態が見えた気がしました。

蟹玉自体のレベルがめちゃくちゃ高いこともあって、 これはちょっと一度食べたら忘れられない味だと思います。

 

汁ビーフンはもっちり食感

ここまで焼きビーフンを紹介してきましたが、やっぱり汁入りビーフンも食べておきたいところ!あまり他ではお目にかかれないですよね。

というわけで注文してみたのが「肉ロースビーフン(汁)」(税込918円)。

「肉ロース」って一体何の肉のロースなんだろ?とドキドキしながら待っていると、出てきたのがこちら。

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これは…完全に勝利のやつでは……?

一口では食べられなさそうな大きい豚ロース肉が2枚も乗っています!上に乗っているのは、薄切りネギと細切りピーマン。

ぱっと見はラーメンみたいなのですが、お肉の下に隠れているのはもちろんビーフンです。

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く〜〜!豚肉やわらけぇ~~~!!!おっと、思わずビーフン以外のところに感動してしまいました。そのくらい、やわらかジューシーな豚ロース!

スープに浸かったビーフンは、焼きビーフンとはまた違い、モチっとした食感。こちらもあっさりさっぱりしています。

五目焼きビーフン、蟹玉焼きビーフンの時にも感じましたが、とにかく具材ひとつひとつの作り方が丁寧!豚ロース肉は、スープにもビーフンにも合うよう、塩気がいい塩梅に仕上げてあります。

ピーマンとネギもベストな火の通し加減で、独特のシャキシャキ食感と野菜の旨味をキープしたまま炒められています。

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あっさりしつつ、豚の脂が溶け出しているおかげで旨味とコクが強くて、塩気もマイルドなスープ。もうこのスープ美味しすぎるので缶とかに入れて自販機で売ってほしい……。

時間がたつとビーフンがスープを吸い始めるのですが、ラーメンと違って伸びることはなく、多少歯ごたえが減って柔らかくなるだけ。ラーメンよりはゆっくり食べてOKです。

 

ラストに、どうしても食べたくて追加したのは「海老ビーフン(汁)」(税込918円) 。

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エビの他に、炒めたキャベツともやしが乗っています。

これまで食べてきたビーフンを見てもらえればわかりますが、野菜のカブりがほとんどないんですよ。

これって地味にすごいことだと思っていて、同じ具材をいろいろな料理に使い回せばコストを抑えられるはず。これはつまり、コスト<美味しさというお店の姿勢をあらわしているのではないでしょうか?

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プリッと食感の海老に、ビーフンのプリッモチッとした弾力がよく合う……!鼻を抜けていく海老の香りが最高です。これ、海老好きの人には絶対食べてほしい。

海老から出た魚介の香りはもちろんのこと、キャベツの甘みもスープに溶け出して、「肉ロースビーフン」とは全く違う、絶妙な加減にスープの味が仕上がっています。

 

もうひとつの名物、台湾風ちまき「バーツァン」

ビーフン東でもう一つ、絶対に食べてほしいのが、台湾風ちまき「バーツァン」(税込756円)です。通常、注文してから10分〜15分ほどかかるようなので、早めの注文がオススメ。

実際に出てきたのはこちら!

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デカい!!!

これ、少食な人はもうこれだけでお腹いっぱいになりそうな大きさでは……?

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つまようじと比べると、その大きさが伝わるでしょうか? 

中身はというと、ごろっとした角煮に、ピーナッツ、ウズラの玉子、干ししいたけが入っていて、とってもボリューミー!

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噛むたびに角煮の脂がとけてきて、もち米と絡んで次第にとろとろになっていくこの感覚は、なかなか他では味わえなさそうです……!

全体にうま味と上品な香りを与えてくれる干し椎茸に、ピーナッツの香ばしい香りも良いアクセントなっていますね。

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何より、このバーツァンの味を極上のものにしてくれているのが、ものすごく丁寧に炊き上げられたこのもち米。

もっちりとしていながらも粒立ちはハッキリしていて、噛んでいるうちにだんだんほぐれてきて一粒一粒から旨味が滲みだしてくるような美味しさなんです。

これは一度食べたら確実にヤミツキになりますね……お酒にも合いそうです!

 

ランチタイムには、ビーフンとバーツァンがセットで100円引きになるため、組み合わせていただく方が多いそうです。

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ビーフン東に行くときの注意点

新橋にある数々のお店の中でもかなりの人気店のビーフン東。夜は席のみの予約は受け付けていないとのこと。予約の際には必ずコース料理とセットで予約する必要があります。

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しかし、コースにはビーフンが1種類しか入っていないため、いろんな種類のビーフンが食べたいんだよなーという方は、予約なしの飛び入りで席があいているタイミングを狙うしかありません。

胃袋に自信がある人はコースにビーフンを追加するのもアリですね。

 

ビーフン東ってどこ?

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新橋駅にある「新橋駅前ビル1号館」という、1960年代に建てられた老舗ぞろいのビルの2階にビーフン東はあります。

ビル自体に長い歴史があるので、月日を感じさせるお店が多く入っているのですが、その中でビーフン東は、清潔で上品な雰囲気を出しています。

今回、撮影することは叶わなかったのですが、厨房がびっくりするほど清潔なのです。炒め物など油っぽい料理を作ることも多いと思いますが、それでもこの清潔さはすごい……美味しいお店は見えないところも抜かりないんですね。

 

ビーフン専門店と聞いて今回はビーフンばかり(+バーツァン)を頼んだのですが、「大きなふわふわ肉団子の煮込み」など、ビーフン以外にも美味しそうなメニューが目白押し。

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ビーフン東は、数々の文化人が通ったというのも納得の、最高のクオリティのお店でした。

近くまで来た際にはもちろん、このためだけに新橋に足を運んでも損はないですよ!

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紹介したお店

営業時間:平日 11:30~13:45(L.O.)、17:00~20:30(L.O.)
土曜 11:30~13:15(L.O.)

 

著者プロフィール

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ジョーさん。

料理研究家。世界に一つでも多くの幸せな食卓を作り出す仕事をしています。レシピの企画開発、執筆、撮影、レシピ動画の撮影・編集を行います。

公式レシピサイト「タベタノ?」:http://tabetano.main.jp/
Twitter:https://twitter.com/syokojiro

(企画編集:河瀬璃菜)

                             
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