新潟生まれの万能調味料「かんずり」の旨味増強力を全世界へ伝えたい…!ちょい足しで鍋やラーメンがお店の味に

新潟生まれの万能調味料「かんずり」を知っていますか?かんずりの材料と作り方は、塩漬けした唐辛子を3、4日雪の上にさらしてアク抜きするだけ。すると苦味成分が抜けて、そのまま食べられるぐらい程良い辛さになるのです。自宅での鍋やラーメンにちょい足しすると旨味が凄まじく増強し、まるでお店のような味になってしまう最強の調味料なのです。このかんずりの旨さの秘密を3代目社長・東條昭人さんにお伺いしつつ、自宅でその威力を検証してみました。 (妙高のグルメランチ

新潟生まれの万能調味料「かんずり」の旨味増強力を全世界へ伝えたい…!ちょい足しで鍋やラーメンがお店の味に

こんにちは。ライターのルリ子(@ruricocoa)です。

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突然ですが、あなたの一番好きな調味料はなんですか?

日本食に欠かせない味噌や醤油。ケチャップやマヨネーズ、ソースの組み合わせもおいしいですよね。ほかにもピリッと辛い柚子胡椒や七味、コチュジャンなどなど。

こんなふうに挙げてみると、日本は調味料大国と言っていいほど、たくさんの調味料があります。


では、唐辛子を原料にした新潟生まれの調味料は知っていますか?

 

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それがこちらの「かんずり」です!

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最初はその真っ赤な見た目から、もの凄く辛いんじゃないの?と敬遠していた私でしたが、試しにお肉と食べてみるとお肉の旨味が増して、ピリッとした程良い辛さが相性バツグン!

過去にはモスバーガーさんや一風堂さんとかんずりを使ったコラボ商品を発表したこともあって、大手飲食店からも注目されている調味料なんです。

「かんずりってなんぞや!?」
「食べたことはあるけど詳しく教えてよ」という人のために、さっそくご紹介しましょう!

 

かんずりを製造する「有限会社かんずり」さんへ

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やってきたのは、新潟妙高市の「有限会社かんずり」さん。インパクトのある唐辛子のオブジェは、収穫時期に合わせて緑→黄色→赤に着替えているという遊び心も。

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中へ入ってみると、インターホンにも唐辛子!

「ピンポーン♪」

「はい、中へお入りくださ〜い!」

「お邪魔します!」

 

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って、のれんにまで唐辛子!
唐辛子推しがハンパないな!?

 

かんずり誕生のきっかけは、自家製の「唐辛子漬け」!?

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お話をうかがったのは、3代目社長の東條昭人(あきひと)さん。

ー 今日はよろしくお願いします。まず、かんずりはいつごろ誕生したのでしょうか?

東條さん 昭和30年ごろになります。昔この辺りの山間地域では、一般の家庭でお味噌を作るのと同じように、冬の寒さしのぎとして自家製の唐辛子漬けが作られていたんですよ。
それを酒のつまみとして漬物につけて食べたり、一味代わりに温かい鍋やお吸い物に入れたり、薬味として親しまれてきたんです。

ー 唐辛子漬けというとめちゃくちゃ辛(から)そうですし、作るのも大変そうですね!?

東條さん みなさん辛(から)い思いをして作られていたそうですよ。ただ雪の多い時期でも道路が舗装されて便利に買い物に行けるようになってからは、わざわざ家庭で作ることも減ってしまったんですよね。

それで先代が「昔から続く食文化を絶やすわけにはいかない。この地域の魅力を県外に発信するためにも、かんずりを起爆剤にしたい」という思いがあって、商標をとって今のかんずりを作り始めたんですよ。

 

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▲現在かんずりのラインナップは30種類!

ー 地元の味を守るために、商品化されたんですね。

東條さん そうですね。ただ最初の10年ぐらいは「こんな辛(から)いもの食べられるか!」と言われることもあって、なかなか売れず苦労しました。

それでも改良を重ねて全国の物産展に出店していたら「面白い香辛料だな」と料理人の方の目に留まったり、テレビの全国放送で紹介されたりして、今では広く知られるようになったんです。

ー 新潟では定番商品となっていますが、ここに至るまで様々な苦労があったんですね。気になるのは、かんずりという名前はどこから来ているんですか?

東條さん 雑菌が少ない冬に作るので、”寒作り(かんづくり)”と呼ばれていたのが由来ですね。かんずりは地元産の唐辛子のほかに新潟県産の麴(こうじ)、赤穂の塩、高知の柚子を混ぜ合わせて何年も発酵させているんです。

 

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▲もう少しで出荷になる3年仕込みのかんずり。

東條さん かんずりは柚子胡椒などに比べて塩分濃度も低く12%ぐらいで、3年寝かすと塩の角がとれて丸みのあるしょっぱさになるんです。

ー 先ほど味見をさせてもらいましたが、全くしょっぱくないですよね。唐辛子はどのようなものを使っているんですか?

東條さん 唐辛子は1種類だけだと味が単調になるので、中辛の唐辛子と辛口の鷹の爪など何種類か混ぜています。大きく実った唐辛子の種を次の年に使っているんですが、今では大きいものだと20cmぐらいの唐辛子を使っていますね。

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ー 20cmも!? それを手で収穫するとなると、手も痛くなりますか?

東條さん 素手だと手が熱くなりますね。その日はお風呂に入れなくなってしまうので手袋をしている方が多いですけど、慣れていれば素手で作業している方もいますよ。

ー 慣れることなんてあるの!? 痛そう!!!

 

雪の上に唐辛子を置くと、甘く感じる!?

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ー かんずりといえば、雪の上に唐辛子を撒く”雪さらし”の光景が冬の風物詩といわれていますよね。

東條さん そうですね。1月の大寒の日から行うのですが、毎年全国各地からカメラマンさんが撮影に来られますよ。

ー ぜひ生で見てみたいです! 雪さらしにはどんな効果があるんですか?

東條さん 日本産の唐辛子はアクが強いので、塩漬けした唐辛子を3、4日雪の上にさらしてアク抜きをするんです。雪の重さで唐辛子の苦味成分が抜けて、そのまま食べられるぐらい程良い辛さになるんですよ。

ー 雪の上でアクが抜けるということに、どうやって発見したんですか!?

 

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東條さん それが偶然の発見だったんですよ。昔、家の軒先に唐辛子をつるして干していたところ、たまたま雪の上に落ちた唐辛子を2、3日後に気づいて食べてみたら甘いことに気づいたんです。

ー まさに大発見ですね! でも雪の上にあれだけの量を撒くと、回収も面倒な気がするんですけど……。

東條さん 昔はひとつずつ手で拾っていたんですけど、今は網を広げてから撒いているので回収はだいぶ楽になりました。雪も以前は1メートルぐらい積もって掘り返すのが大変でしたが、最近は降っても20〜30cmぐらいなので。

ー 1メートルも掘り返していた時期があったなんてすごい! それと1回でどのぐらいの唐辛子を雪の上に撒くんですか?

東條さん 1回につき約1トンの唐辛子を撒いていますね。30分で撒いて、30分で回収なんですけど、床作りや網を広げる作業を含めると半日ぐらい掛かります。それを1月から2月ごろまで15回ほど繰り返します。

ー ということは、15トンも唐辛子を保管しているってことですか……!?

 

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東條さん そうですね。毎回倉庫からトラックで運搬して畑に運んでいます。雪が少ないと、さらに山奥の畑に移動することになるんですが、今年は天気予報を見る限りたぶん大丈夫かな。

ー 想像以上に手間がかかっていて驚いてます……。最後にかんずりはどのように食べるのが一番おすすめでしょうか?

東條さん どれとは言い難いですが、鍋やラーメンに入れて食べるのはもちろん、ステーキや焼き鳥などのお肉につけるのを好む方も多いですよ。あとは豆乳にちょっと入れると塩味が加わっておいしく飲めると思います。それぞれ好きな食べ方で、といつも伝えていますね。

ー ありがとうございます。色々食べ比べてみたいと思います!

 

かんずりを使ったおすすめの食べ合わせはコレ!

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ということで、家庭でできるかんずり簡単食べ合わせをご紹介します!
私が購入したのは、左の生かんずり6年ものと、右の3年もの。

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蓋を開けると、こんなに色も質感もちがう!
見た目はすごーく辛そうですが、食べてみるとそんなこともありません。

香りや辛味が強いのが3年仕込み、旨味成分が強いのが6年仕込みです。

インスタントラーメンの味噌に合う!

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使用したのはスーパーで簡単に手に入る「マルちゃん正麺 味噌」。

ここに簡単な野菜炒めと、6年仕込みのかんずりをON!


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味噌スープに少しずつ溶かして食べるのがうまい!

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どんなに食べ慣れているインスタントラーメンも、かんずりを加えることで一気にスープに深みが出て、お家ラーメンからお店の味に近づくんです!
味噌であることがキモなので、必ず味噌ラーメンで試してみて!

コンビニに売ってる焼き鳥のつくねも!

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お次はコンビニで簡単に手に入るおでんの具、「つくね」です!

これがかんずりと、めちゃくちゃ合う!!!
コンビニのつくねは少し塩味が効いていて味が濃いから、鶏の旨味をさらに際立たせてくれて相乗効果がすごいです! これも6年仕込みが合いますね。

スーパーの焼肉がかんずりでレベルアップ!

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そしてやっぱり外せないのが「焼肉」!
スーパーで売っていた牛肉にたっぷりと付けて食べれば、はい完璧。
写真は6年仕込みですが、個人的には3年仕込みのほうが口いっぱいに柚子のさわやかな香りが広がっておいしいです。

このほかにも、焼き魚や煮物には6年仕込み、焼き鳥の鶏皮なら3年仕込みがさっぱりしておすすめ!

かんずりは、公式サイトや取扱いのあるECサイトから購入もできるし、大手百貨店の物産展などで購入することもできます。

この冬、かんずりを常備して冬のグルメを楽しんじゃいましょう!
もっとおいしい食べ合わせ知ってるぜ!って人がいたらぜひ教えてください!

有限会社かんずり

かんずり工房・売店・本社工場
住所:新潟妙高西条437-1
電話:0255-72-3813
時間:8:30~17:30
定休:日・祝祭日・土曜不定休
Web:かんずり - 越後妙高 辛味調味料 オフィシャルサイト


プロフィール

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新潟在住のフリーライター。グルメや観光記事を中心にWEBメディアで執筆しています。

Twitter:https://twitter.com/ruricocoa

ブログ:毒いちご - 新潟グルメや日々のブログです。

                             
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