唯一無二のふわっふわ食感が最高!大阪らしいお好み焼きを食べたければ「おかる」は絶対外せない

大阪らしいお好み焼きが食べたい人には絶対に行ってほしい老舗、それが「おかる」(大阪府大阪市中央区千日前1-9-19 )です。戦後間もなくから営業していた「おかる」は伝統の焼き方でふわっふわの食感を実現。さらに日本で初めてステンレス製のコテを使い始めたという歴史的なお店でもあります。昭和感を随所に感じる店内はとても居心地がよく、大阪らしいイラストのマヨアートとともに大阪サブカルチャー重要文化財に指定したいくらいの素敵なお店です。 (なんば(難波)のグルメランチ

唯一無二のふわっふわ食感が最高!大阪らしいお好み焼きを食べたければ「おかる」は絶対外せない

まいど憶良(おくら)です。

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大阪は中央区、千日前にやって来ました。

今回は大阪お好み焼き史を語るうえで外せない歴史的なお好み焼き店、大阪らしいお好み焼きが食べたいという人に絶対に行ってほしい老舗をご紹介します。

 

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千日前通りから脇道に入ってすぐにある、

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そんなに目立たない外見。

でも開店前から行列が出来るくらいの人気店、

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それが「おかる」です。

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名物の、おかみさんが出迎えてくれました。

 

昭和の香りがする店内

改装時にも昭和の香りを残すように工夫したそうです。

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ちょっとしたアイテムにもこだわりがありますね。

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例えばこの「ビーバーエアコン」。

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もう動くことはないですが、懐かしい空間を演出する小道具として今も飾られています。大部屋もあって半個室的に使うこともできます。

 

メニューはシンプル 昔ながらのザ・お好み焼き

 

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メニューを見てみると、本当に昔からの定番具材が並びます。

チーズやお餅、明太子などはありません。

 

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戦後まもなくに店を開店し、以後ずっとお好みを焼き続けている老舗なんです。

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頑なに昔からあるお好み焼きを守り続けています。

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今回は人気メニューの、卵2つと全具材が入るスペシャル焼きと、具材を2つ選べる特上を頼みました。

具材は定番の豚&イカをチョイスです。

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リズミカルに生地を混ぜていきます。

右手だけでかき混ぜるのではなく、左手はボールを回転させながらかき混ぜるのがおかみさん流。

「焼きすぎて、右手が腱鞘炎(けんしょうえん)になってしもたんよ」という理由で開発した技だそうです。

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空気を生地に含ませながらかき混ぜてるんですね、と聞くと、「いやいや、ただ普通に混ぜているだけなんよ」と、おかみさん。

 

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やっぱりこの時点でふわっとした感じに見えますが。

気のせい?

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おかるてお好み焼きを楽しむ時のお約束

おかるでお好み焼きを楽しむ時、これだけはお約束を。

お好み焼きを絶対触らない。

・被せた蓋の中身を、決して覗かない。

もし覗いてしまうと、「あれだけ言ったのに覗いてしまったのですね」と、旨味が飛んで逃げてしまうかもわかりませんのでご注意を。

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さて、その頃鉄板の上では豚の上に少しだけ残しておいた生地がかけられていました。

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こんな状態で、しばらく放置します。

そうそうおかるでは、お好み焼きは全てスタッフがお客さんの目の前で焼いていきます。

そういえば関東では、奥で焼いたお好み焼きを席に持ってきてもらったり、お客さんが焼いたりする店が多いんですよね。

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目の前にはお皿とコテとお箸がセットされています。

猫舌の人は一旦お好み焼きを皿に置いて箸で食べるのがお勧め。

コテを箸に持ち替えるのが面倒な人はそのままコテで食べればいいんです。大阪では、それから広島でもですが、コテで食べるのが割と一般的とされています。

 

が、「コテで食べるんが通というもんや」とか、「これが正しい」なんてことは考えずに、そこはお好みの方法で食べるといいと思いますよ。

ちなみに私はコテで食べる派です。

だってコテで切ってそのまま食べる方が楽なんだもん。

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ギューギューに押さえる焼き方がおかる流

さあ、大きなコテでひっくり返すと、

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ギューって押さえます。

えっ?体重乗ってる感じ?

そんなに押さえたらぺったんこにならない?

ほら、端っこの方、反り返ってるし。

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ここのお好み、ふわっとしてるって評判だったのに、カチカチになりそう。

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なんて、心配することはありません。

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蓋をして、蒸し焼きにすることで、ふわっとするんです。

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蓋をしたままでまたしばらく放置します。

ふたを開けると、湯気がふわっと立ちました。

あれだけギューギューに抑えて出来たくぼみもなし。

生地のリバウンド状態です。

 

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これで片面は焼き上がり。

ひっくり返して、また蓋をして、

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あと少しで焼き上がりです。

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凄いのは50席あるお好み焼きの状態をスタッフが把握している事。

当然なのかもしれないですが、忙しくフル回転している中で、個々の焼け具合を間違えないんですね。

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甘口ソース、辛口ソース、青のり、カツオ粉が登場。 

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見た目もふわっと焼きあがったお好み焼き。 

 

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まずは甘口ソースがスプーンで乗せられ、

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続いて辛口ソースが刷毛で塗られます。

どちらも店オリジナルのソースです。

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鉄板に流れるソースが音を立てると、香ばしい臭いがふわっと周りに広がります。

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「青のりはかけていいですか」など、特に若い女性には歯に青のりが付くのを気にする方もいるようで、必ず確かめるようにしているそうです。

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厳選された粉ガツオは風味もよし。

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そしてこの青のりは、かなりの高級品。

アルバイトの人が「ガラガッシャン☆」なんてひっくり返したりなんかすると、スタッフ全員が、青のり以上に青くなったりもするようです。

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「マヨネーズを掛けても大丈夫ですか」との問いには、もちろん間髪を入れず、「はい!」と答えました。

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遊び心にあふれたマヨアートがすごい

もう一つのおかるの魅力、それはマヨアートです。

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マヨネーズで通天閣などの、イラストを描いてくれるのですが、

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今回描いて貰ったのは大阪城

 

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そしてこれは、

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ビリケンさん。

他にも様々な絵を描いてくれます。

 

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隣の席ではこのお店のオリジナルキャラクターが書かれていました。

メニューとかお箸に書かれているキャラクターですね。

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もったいないけど食べます!

東京など関東ではピザ状にお好み焼きを切るのがオーソドックスと聞きますが、

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 関西では一口大に、エッジは三角(扇型)に、

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そしてエッジ以外は四角に切るスタイルがオーソドックスです。

 

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食べ進めた様子。

断面もきれいですね。

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具にはしっかり存在感があります。

特に面白いのが牛。

牛はミンチ肉なんですが、これがまた美味しい。

「あっ、ここ、ミンチ」というくらい存在感があります。

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食べながら食感のグラデーションを感じる…!

さぁ、食べ進めて、残るはビリケンさんの顔のみ。

なんだか切るのがもったいない感じ。

食べ始めの、全面ふわふわ状態から、このくらい食べ進めると底部分がちょっとカリッと状態になって、食感のグラデーションを楽しむこともできます。

 

パクパクと食べ進め、あっという間に最後の一片に。

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シャッ!とコテを素早く滑らせてコテに乗せても良いですが、

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あらぬ方向に飛んで行っちゃったりすると恥ずかしいので、

心配ならコテ2つを使ってすくいましょう。

 

 日本初のステンレス製コテ

そうそうこのコテですが、昔はアルミで出来ていたために「くにゃっ」と曲がりやすかったそうです。

それを解消するためにコテを日本で初めてコテをステンレス製に変えたのがおかるなんですって。

これは良いと、いまでは全国のお好み焼き屋さんや家庭でも使われています。

 

 ぎゅ~っと押さえつけちゃダメ!…じゃなかった!

その昔、お好み焼きを焼くときはコテでギューギューに押し付けながら焼いていたイメージがあったのですが、いつの間にか焼くときは我慢して触らず、決して押さえつけないようにというのが常識となっています。

それがお好み焼きをふわっと焼くコツだと。

でも、おかるでは今でもギューっ!って押さえながら焼く方法を変えません。

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でも、蒸すだけでふわっと焼けるものなんでしょうか…?

 

憶良 : 確か、山芋は入っていないという事だったと思うんですが、こんなにふわっとするものなんでしょうか。

やっぱりかき混ぜる時に空気を含ませるとか、テクニック的なものでふんわり焼いているんですか。

おかみさん : そうですね、そういうこともありますけども。

憶良 : 何かひと工夫も。

おかみさん : そうですね。

憶良 : そこは、企業秘密ですか。

おかみさん : まぁ、そうですね。

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ちょっといたずらっぽく笑うおかみさんの笑顔で、それ以上追及できませんでしたが、何か秘密があることは確かです。

食べた感じでも確かに山芋のふわっと感とは違うようですし、何より口当たりが軽くて、あっという間にペロッと食べられてしまうお好み焼きでした。

 

ふわっとの秘密は、食べながらあれこれ想像するのも楽しいかもしれません。

でも、こうやって食べて見ると大阪お好み焼きはやっぱり粉もので、この生地を楽しむ物だなぁと改めて思いました。

 

それに対して広島お好み焼きは粉はほとんど使わないので粉ものとは別料理。

重ね焼き、蒸し焼きをする鉄板料理としての楽しみ方があります。

そして東京など関東圏では自分で焼く楽しみ方があると、それぞれお好み焼きに対する楽しみ方の方向性が違うように感じました。

どれが美味しいとか、あれは嫌いとか言わずに、たまたま同じ名前の、見た目が近い別料理と考えた方がすっきりしそうです。

 

お店の空気も楽しんでいって欲しい

お好み焼きを焼く技術も美味しさの秘密。お好み焼きのプロが全て焼く、というスタイルをとるのは大阪も、広島も同じようです。

お好み焼きが焼かれていく工程を見るのも楽しいんです。

それから店自体の雰囲気作りも見どころ。

柔らかで、空間自体もふわっとした感じ。

おかみさんの笑顔も、優しく店内を照らします。

 

ここおかるではスタッフのお子さんもまたスタッフになるなど、家庭的というか、スタッフの一体感が感じられます。

よっぽど居心地が良くなければ2代続いてスタッフになるなんて考えられません。

この居心地の良さも、味のうちなんですね。

 

そしてマヨネーズアート

今ではおかるの代名詞とも言えるマヨアート。

もともとちょっとした遊び心で、チューリップとか、ひまわり、なんて絵を描いていたのが始まり。

もう四半世紀前から続いているサービスなんです。

爆発的に流行ったのはTV取材時に、何か大阪らしいものを描いてというリクエストがあって、通天閣を描くようになってから。

大阪に行ったら大阪らしいお好み焼きを食べたい、という事で全国からファンが集まるようになったのだそうです。

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マヨアートが流行った後、それを取り入れる店が増えるかと思われたんですが、ほぼマネッコする店はないとのこと。

これに対しては、「大阪の商売人のプライドとかもあるんじゃないでしょうか。ウチはウチ、よそは他所、という所も大阪らしいと言えば大阪らしいですね」との答えでした。

 

最後に、おかみさんに、ここまで読んでくださっている皆さんへのメッセージを頂きました。

おかみさん : 私も、スタッフも、お好み焼きを焼き、それを美味しそうに食べるお客さんの笑顔を見るのがうれしくて毎日頑張っています。

中でも、お好みを食べて、「あぁ、なんかほっとする味やなぁ」なんて言っていただくと、この商売をしていて良かったなぁ、と思います。

 

大阪の雰囲気も楽しんでいって

おかみさん : 大阪お好み焼きを楽しんでもらって、同時に大阪の街を楽しんでもらえると嬉しいです。

憶良 : 「商売」そのものを、店の人もお客さんも楽しんでいる。

お客さんが店の人に感謝するという習慣が関西圏の文化として根付いていて、お勘定をするとき、店の人も、お客さんも、お互いに「ありがとぉ」と言い合う。

こういうのもまた、関西の空気ですものね。

おかみさん : そうですねぇ、感謝の気持ちがあればこそ、万全な状態でお客さんを迎えたい。

そんな気持ちで準備を整えて、皆さんのお越しをお待ちしてます。

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営業の中休み時に取材をしたにもかかわらず、帰りがけに見た、本当なら油でギトギトになっていてもおかしくない換気扇の掃除が行き届いている所にも、おかみさんとスタッフの気持ちが見えるような気がしました。

 

r.gnavi.co.jp

 

プロフィール

憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。
休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。

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