今回の料理:「トウモロコシの天ぷら」
ひげは捨てずに
「食品ロス」を減らす料理を紹介してください。(国連WFP<世界食糧計画>協会)
枝元 国連が定めた10月16日の「世界食料デー」に向けて、食品ロス削減のレシピを紹介します。国連WFP協会によると、飢餓に苦しむ人が世界で8億人以上いるのに、食材の3分の1に当たる13億トンもの食料が廃棄されているんです。家庭でも、できることから始めましょう。今回はトウモロコシのひげを使います。
西原 草木染みたいにきれいな色。食べるという発想はなかったなあ。
枝元 ひげはどうしても捨ててしまいがちですが、天ぷらにするとおいしい。実は芯と実の間を縦に切ってください。おしゃれな居酒屋だときれいにくっついたままなんだけど、家庭でやるとバラバラになっちゃいますね。蒸すかゆでるかしてから切るとまとまったのに……。
西原 あらら、学級崩壊状態。
枝元 うえーん。
西原 私なんか子ども2人しかいないのに、自宅崩壊させちゃった。学校の先生、エライ!!
枝元 ははは。ひげは衣を付けて桜エビを加え、一口大ずつ揚げてください。実やタマネギもそれぞれサクッと揚げて。赤ジソふりかけをかけて食べるとおいしいですよ。
西原 パリッパリ。トウモロコシのひげって、こんなにおいしいんだ。
枝元 全然クセもないでしょ。こうやって私たちが普段食べられそうなところを傷ませたり、捨てちゃったりするものを見直していけるといいですよね?
西原 この前、エダモンは賞味期限が2カ月も切れた生クリームをバターにしたんです。私たち(おかん飯の取材スタッフ)全員が食べまして……おいしかったです。
枝元 まだ、みんな生きている!
西原 私、食品ロスについて考えて思うのは、みんな賞味期限を守りすぎじゃないかって思うんです。何日か過ぎても平気です。
枝元 そうだよね。早く設定しすぎだよね。賞味期限は私が決めるわ!
西原 そうだそうだ。ばっちこーい、賞味期限!
枝元 国連WFP協会は10月に食品ロスと飢餓を考えるキャンペーンを実施するそうです。次回も食品ロスを減らすレシピをやりますね。
【構成・矢澤秀範、写真・根岸基弘】
トウモロコシの天ぷら
材料<2~3人分>
- トウモロコシ 3本
- 桜エビ 大さじ3
- タマネギ 1/3個
- A(薄力粉1カップ、かたくり粉小さじ2、炭酸水1カップ)
- 塩・昆布茶 少々
- 薄力粉・揚げ油 適量
- 赤ジソふりかけ 適量
作り方
- トウモロコシは皮をむき、ひげを丁寧に取る。3等分して芯から実をそぎ落とす。タマネギは薄切り。
- トウモロコシのひげは、はさみで食べやすい長さに。桜エビと一緒にボウルに入れ、薄力粉少々をまぶす。
- Aをさっくり混ぜて衣を作り、(2)に半量混ぜる。トウモロコシの実、タマネギは、塩と昆布茶を少々ふり、同様に衣をつける。
- 油を170度に熱し、(3)をそれぞれ一口大ずつ入れてカラッと揚げる。器に盛り、赤ジソふりかけをふる。
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