今回の料理:豆腐パン
子どもと楽しく作ろう
枝元 夏休みで退屈している子どもと一緒にさあキッチンへ。今日のメニューは豆腐パン。薄力粉と塩、ベーキングパウダーを混ぜたところに豆腐、溶き卵を入れ、混ぜてから手で丸めます。
西原 お菓子作りの好きなお母さんが「子どもとケーキを作るのが夢だった」とこういうのやるじゃん。すると子どもの汚い手がピッカピカになる。その練った手でキッチン触りまくって、鼻くそほじくったり、男の子だと急に怪獣が出てきたりして、ベチャベチャ飛ばしたり。
枝元 わっはっは。丸めるときは手に油を。粉っぽさがなくなったら8等分にして丸めます。
西原 昔うちのお父さんが、こういうのでドーナツを作ってくれました。天ぷらで残った真っ黒い油で。延ばしてからおわんとおちょこで真ん中をくりぬいて揚げるの。
枝元 子どもの頃一緒に作ったものって覚えてますよね。これをフライパンで焼きますが、オーブンペーパーを敷くと火の当たりがやわらかい。強めの中火くらいで蒸気が出てきたら弱火にして8分焼き、裏返して7~8分さらに焼きます。
西原 おやきみたい。和物の匂いがしますね。おばあちゃんっぽい。
枝元 竹串を刺して生地がくっつかなければ大丈夫。このまま半分に切ってもいいけど、イングリッシュマフィンだとこんなふうにフォークでくるりと1周させて割りますよね。
西原 そうやると潰れなくて済むんだ。あっ、めっちゃ豆腐の匂い。イギリスの香りを期待したのに……。これはおばあちゃんの蒸しパンだ。
枝元 今回挟んだのは、ランチョンミートとピーラーでカットしたキュウリとマヨネーズ。肉みそや小さなハンバーグでもおいしいですよ。クリームチーズとジャムを挟んだのも作ってみました。豆腐味ですけど。
西原 かわいい形ですね。
枝元 三角の旗を立てましょか。西原さんに絵を描いてもらおうっと。
西原 おしゃれな喫茶店で出てくるマフィンみたいなのを期待して食べてみると、まるでおばあちゃんの味。懐かしい味です。
【構成・矢澤秀範、写真・根岸基弘】
豆腐パン
材料(2人分)大は大さじ小は小さじ
- 絹ごし豆腐 1/3丁(100グラム)
- 溶き卵 1個分
- A(薄力粉2カップ、ベーキングパウダー小1と1/2、塩小1/3、油大1と1/2)
作り方
- ボウルにAを入れて混ぜ、豆腐と溶き卵を入れて水分が見えなくなるまで混ぜる。
- 手に油を付けて8等分してから1.を丸める。
- フライパンにオーブンペーパーを敷き、2.を並べてふたをして中火にかける。蒸気が出たら弱火にして片面8分ずつ焼く。
- 焼けたパンの厚みを半分に割る。
- ランチョンミートを焼いてのせ、薄切りキュウリにマヨネーズを絞る(分量外)。
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