今回の料理:ナスの和風グラタン
「男捨離」のススメ
西原 私の憎いナス!
枝元 秋も深まるとおみその味が恋しくて。人気者のナスのミートグラタンを和風にアレンジです。
西原 こら、ナス! 塩水でアク抜いて水気切って拭いて……って、焼くまでにどんだけ手間かけさすの!
枝元 その間に肉みそを作ります。タマネギを最初に炒めてからひき肉を入れると、タマネギの湿気で肉が固まらない気がします。
西原 それは大賛成です。ひき肉は炒めると固くなると思ってて。
枝元 肉みそはキノコ類入れてもいいし、作り置きに便利。それとは別にナスを軽く焼いておきます。
西原 えっ、ナスは別で!?
枝元 大して稼ぎのない男に尽くしてる気分ですよね。
西原 あーあ、別の男と一緒になっとったら、苦労せんですんだのに。
枝元 働きもせんでな。風呂出たら自分で体ふいてほしいわ。
西原 どうせ手かけるなら、A5の牛肉がええわ。
枝元 あはは。焼いたナスをオーブン皿に一枚一枚並べて敷き詰めます。重なってると油の吸い具合にむらができるので。
西原 ええ!? 一枚一枚丁寧に?
枝元 せやけど、そのちょっと手のかかるところが好きやねんなあ。
西原 別のん探した方が早いで! 忙しい女ほど男を捨てられないんです。「男捨離(だんしゃり)」! 使えない男は捨てる! 幸せをつかむにはそこから!
枝元 ナスと、肉みそ、チーズを順に重ねてオーブンにイン!
西原 ああ、長かった。
枝元 さあ、焼けましたよ〜。うーん、このナスのとろっと感が最高。
西原 おいしいですよ。ナスを食べるのは好きなんですよ。これだけ手間かけるには値しないってだけで。
枝元 いいヤツなんやけど〜。
西原 こうやって安いナスに手をかけて手をかけて、面倒みる女は幸せを逃しますからね。
【構成・中川聡子、写真・中村藍】
ナスの和風グラタン
材料<4人分>大は大さじ 小は小さじ
- ナス 6本
- タマネギ 1/2個
- ひき肉 200グラム
- ニンニク、ショウガのみじん切り 各小1
- ピザ用チーズ 80グラム
- A(トウバンジャン小1、鶏ガラスープの顆粒(かりゅう)小1/2、酒・みりん・みそ各大3、水1/2カップ)
- サラダ油 少々
作り方
- ナスを長さ半分に切って、縦に3〜4枚に切る。水4カップに塩大さじ1を溶かした塩水(分量外)に3分ほどつけてアクを抜き、水気を切って拭いておく。タマネギはみじん切りにする。
- 肉みそを作る。フライパンにサラダ油を引いて、ニンニクとショウガを炒め、香りが立ったらタマネギを炒める。ひき肉を加え、色が変わったら、Aを順に加え、軽く煮詰める。
- ナスは別に、軟らかくなるまで焼き、オーブン皿に重ならないように広げて敷き詰める。ナスの上に2.を広げてのせ、その上にチーズを散らす。更にナス、2.、チーズの順に重ねる。
- 3.を190度に余熱したオーブンまたはオーブントースターに入れて、12分ほどチーズがとろけるまで焼いて完成。
西原理恵子と枝元なほみのおかん飯、単行本第2弾が発売!
この連載の単行本第2弾「親子でがっちょりおかん飯」が毎日新聞出版から12月10日に発売されました。掲載した41のレシピのほか、西原さんと枝元さんがお薦めの食材や料理道具9アイテムを紹介しています。西原さん描き下ろしのカットも見逃せません。
オールカラー128ページ、950円(税込み)です。
みんなのごはんでも紹介してきた人気レシピの数々。ぜひ、手に取ってご覧ください!
リクエスト募集します!
【西原理恵子の「おかん飯」with枝元なほみ】では、全国の読者の皆様、生産者や食に関わる方々から、「この食材でレシピを考えて」「ぜひ食べてみて」というリクエストを募集します。野菜、魚介、肉、加工食品、調味料など食材のジャンルは問いません。自慢の一品を「おかん飯」でアピールしてみませんか。
応募はメール(onna@mainichi.co.jp)か、郵便で、〒100-8051(住所不要)毎日新聞生活報道部「おかん飯」係まで。