こんにちは! 大食いグルメライターの猫田です。
ホテルのビュッフェといえば、シェフが目の前で切るローストビーフとか、港直送の鮮魚を使ったパエリアとか、職人が揚げたての天ぷらとか、そういった料理を想像しますよね。しかし「ホテルコンチネンタル府中」のレストラン「東北牧場」では・・・
タンポポとか
オオバコとか
シロツメクサとか
・・・ってなモノが普通に使われています。
かなり攻めてる「ホテルコンチネンタル府中」
「レストラン東北牧場」はホテル新館にあります。
ここの名物は2,480円のディナービュッフェ。
一般的なホテルと比べると安い価格帯ですが、実は、ここのビュッフェが本当にスゴイのは価格なんかじゃないんです・・・!
それはビュッフェで出される料理を見ればわかります。
なんと青森県に牧場を持っている
ホテルでは青森県に「東北牧場」を所有。総面積85ha(ヘクタール)の広大な敷地で、除草剤や殺虫剤を一切使わず、多種の野菜やハーブを育てています。またその野菜を食べて育った平飼い鶏の卵も生産。ちなみにグループ店舗にサクラホテル、よもだそば、銀座300BARなどを運営しており、意外と手広い展開に驚かされます。
まさかの野草推し!
その東北牧場から届いた新鮮野菜はもちろん、特に「野草」に力を入れているそうです。ビュッフェにはほかのホテルでは絶対ありえない「野草コーナー」が設けられています。
どれも想像ができない料理です。
↓これが
↓こうなる
「生ハムタンポポ ジェノベーゼソース」
↓これが
↓こうなる
「蕗の葉辛煮 クリームチーズクラッカー」
さらには、こんな料理もあります。
「サーモンの刺身タルタルソース スベリヒユ添え」。
んっ!?「スベリヒユ」って何ぞや?
実は、これも野草。
利尿作用、消炎作用、抗菌作用、解毒作用などがある薬草だそうな。
野菜のフリット(ざっくり)
何の野菜ですか?と聞いたところ、「小松菜」「オオバコ」「タンポポ」でした。菜っ葉ですねえ。
海老のすり身のケール巻
野菜入り黒米おこげ
普通の玉子焼き?と思いきや、
「スーパーフード蕎麦の実とハコベのプレミアム玉子焼き」。しかも赤玉と青玉があります。
安心してください! 野草じゃない料理もありますよ
ちょっと古いフレーズで失礼しました。
さすがホテルのビュッフェなので、万人受けするメニューはちゃんと用意してあります。しかも手作りにこだわってシェフが腕を振るった料理ばかりで、かなり本格的な味です! まずは洋食コーナーから。
ハンバーグ
ピザ
バサのフリット
・・・バサ???
バサって何!? もしや新手の野草かと思いきや、ナマズ目パンガシウス科ギバチパンガシウス属の白身魚だそうな。何の説明もなく「バサ」と雑に書いてあるあたり、野草を大切にするおおらかな精神が息づいているのかもしれません。
もはや知らないカタカナが全て野草の名前に見えてきました。
ガランティンも野草の名前ではなく、「肉に野菜やレバーなどを詰めて、ゼラチン質の出汁で煮た料理」だそうです。
気を取り直して、和食コーナー
甘鯛の塩焼きや、天ぷら、そうめん、茶わん蒸し、カツオのたたきといった和食が並び、お年寄りや外国の方にも喜ばれそうです。
よもだカレーだ!
皆さんご存知でしょうか、あの日本橋・銀座で人気の立ち食いそば「よもだそば」のインドカレーを!そば屋なのに中毒性がある本格インドカレー「よもだカレー」のファンが多いですが、これが食べ放題です(グループ店なので)!これだけでも2,480円払う価値があるかもしれません。ただし5杯食べれないとモトが取れませんが。
中華もあるでよ
高菜炒飯に海老団子のチリソース、点心、鶏の照り焼き、春雨サラダ、牛肉のバーベキュー(中華ではない)・・・。
やっぱり野菜料理にはこだわっている
「東北牧場コーナー」には堂々と野菜ばっかり並んでいます。こんなに野菜だらけのホテルビュッフェって見たことありません。普通はご飯のヨコとかにそっと置いてあるはずの漬物、おひたし、和えものなどが中央の一番いいコーナーに陣取っています。「切り干し大根」「白菜の酢漬け」「たくあん」「焼き野菜」・・・。全くお腹にたまらないものばかりですが、ご飯はモリモリ進むことでしょう。
豚肉じゃ~!と喜びますが、「スイスチャードの和風ソテー」とこれまた聞き慣れない野菜とコラボしていました。
盛り付けてみた
こう見ると緑ばっかりですね!料理は全40種ほどあるそうで、季節や、その時採れる野菜によっても変わるそうです。
この皿は洋食です。ピザは自家栽培のバジルが香り、生地もカリッとしています。バサのフリットは淡泊ですが弾力がありクセになる味。これなら野草に抵抗のある男性や、「今日は野草の気分じゃない」という方も美味しくいただけますね。
和食も全く文句のつけようはありません。天ぷらは、白身魚とヤングコーン、茄子、ミョウガです。茶わん蒸しも具だくさんです。
中華料理もバラエティ豊かですね。油っ気はなく、かなりヘルシーであります。
この皿は洋食・和食・中華とは違うビジュアルですね。左上はワサビ菜です。噛むほどに辛みが出てきますが苦みはありません。 「蕗の葉辛煮 クリームチーズクラッカー」もフキとチーズの相性の良さにびっくりです。
玉子焼きは非常に薄味です。素材の味を楽しみましょう。豚肉の「スイスチャードの和風ソテー」ですが、このスイスチャードなるものがザクッとしたいい食感で、初めて食べる味わいでした。
個性的な料理大集合
小鉢を集めてみると、やっぱり不思議な料理ばかりです。左下はべったら漬けを卵で巻いたもの。攻めてますねえ。
野草とビールって合うな!
正直、この野菜のフリットにめちゃめちゃハマりました。塩気がたまりません。野草ってウマい!
1個250円/300円の高級卵かけ放題
なんと赤玉1個250円、青玉1個300円という高級卵がかけ放題。白身の色がかなり薄いです。
味は、普通の卵に比べると雑味がない感じです。黄身には弾力があります。
高級卵onよもだ
よもだカレーと高級卵のコラボだってできちゃう!至福ですね。
高級卵で作ったタルタルが激ウマ
サーモンのナントカに添える自家製タルタルソースにも高級卵を使っており、これがハマるウマさでした。
もっとガチな野草が出てきた!
これらは「野草茶」コーナーのものです。人参の葉とかハコベとかを勧めるホテルって、都内どこ探してもほかにないと思います。
ちなみにギシギシは意外と爽快な後味で、わりと口に合いました。
デザートも攻めてる
最後まで攻めてるメニューです。左下のチョコミントシフォンケーキも自家栽培のミントだそうで、これまたフレッシュな香りで美味でした!
しかしホテルコンチネンタル府中、けっこう前からこの野草メニューを提供しているようです。普通ホテルともなれば、企画会議で「野草なんてやっぱりやめようよ」と誰かが言いそうですが、堂々と「野草推し!」で行くとは、なんとアグレッシブなんでしょう。
もちろん通常の和洋中メニューもあるので、野草の気分じゃない人も満足できます。ただ、どのメニューにもちょいちょい野草的なものが取り入れられている気がします。また、総じて薄めの味付けなので、健康には大変よいです。
ビュッフェ2,480円も安いですが、夕食ビュッフェ+朝食ビュッフェ付き宿泊プランがシングル9,700円~というのもリーズナブルです。思いっきり野草食べて泊まってみたくなりませんか?
↓もちろん、朝食ビュッフェもけっこう緑な感じです。
(写真は料理の一例で、美味しいスクランブルエッグとかご飯とかあります)
野草=雑草ではない!!
正直、私の口には非常に合いました。苦みやエグみなどはなく、味付けも工夫されているので「野草~!?」なんて尻込みせずにぜひ!
他のホテルでは絶対食べられない料理に出会えます。
紹介したお店
店名:レストラン 東北牧場
住所:東京都府中市府中町1-5-1 1F
TEL:042-333-7115
プロフィール
猫田しげる
デカ盛りと食べ放題を求めて津々浦々。おいしいものもおいしくないものも大好きです。