あえて今行く「ホープ軒」。あの豚骨ラーメンの味はもちろん、シチュエーションも想像以上に感動的だった

背脂チャッチャ系のとんこつラーメンが食べられる「ホープ軒 千駄ヶ谷店」(東京都渋谷区千駄ヶ谷2-33-9)。1階は立ち食い、2階はカウンター席、3階はテーブル席と建物全体がホープ軒になっています。昭和35年に屋台から始まったお店で歴史が古く、ファンも多いお店。一度は食べたことがあるという人も多いかもしれません。新国立競技場、神宮球場、秩父宮ラグビー場などが近いので、スポーツ観戦帰りに立ち寄れるのもありがたいポイントです。さらに年中無休、24時間営業と時間を選ばずにラーメンを食べることができるので観光で訪れた人にもオススメ。ラーメンにはネギ入れ放題、お水ではなくジャスミン茶を飲めるのもうれしいです。(千駄ヶ谷のグルメラーメン・つけ麺

あえて今行く「ホープ軒」。あの豚骨ラーメンの味はもちろん、シチュエーションも想像以上に感動的だった

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有名すぎる店だと気おくれしてしまうことでおなじみのココロ社です。

 

ラーメンに興味のない人でも、「ホープ軒」の名前は聞いたことがあると思う。屋台での営業も含めると創業50年を超えるラーメン屋で、豚骨醤油に背脂が浮いているスープに太い麺は東京のラーメンの代名詞のような存在である。

 

そういえば、東京暮らしが長いし、ラーメンはよく食べるのに、ホープ軒に行ったことがなかった……東京在住のわりに東京駅で降りたことがないくらい不自然なことではないかという気がして、あえて行ってみたら、歴史的な店で記念として行くということ以上に、今なお斬新でおいしくて楽しい店で、以後、近くを通るときは寄るようになった。その感動をお伝えしたく、筆を執った次第である。

 

行ってきたのは千駄ヶ谷のホープ軒。なぜなら、立って食べることができるから。この珍しいスタイルは、タクシー運転手がさっと立ち寄ってラーメンをすする、という利用方法を想定している。わたしは普通のサラリーマンだけれど、というか、だからこそ、単純にホープ軒のラーメンを味わうというだけでなく、昭和後期のラーメンの食べ方を体験してみたいと思ったのだ。

 

店は千駄ヶ谷駅から徒歩10分程度のところにある。

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JR千駄ヶ谷駅のホームにはわかりやすい広告。鳩森神社も推しているところが奥ゆかしくてすてき。

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店の近くではちょうど新しい国立競技場が建設中である。

ここで作業している人が来ることもあるかもしれない。

 

あえて「立って食べたい」と思ってしまう魔力

道路の反対側から見ると、店の様子がよく分かる。

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ビルがまるごとホープ軒。豚のイラストが愛らしい。

 

1階は立って食べるスペースで、2階はカウンター席、3階はテーブル席。最近は「立ち食いそば」と書いてある店でも座って食べる店もあるのに、立ち食い、しかもラーメン屋というのはなかなか見かけない。2階か3階がいいなーと思うかもしれないが、体験してみると、1階で食べるのが最高に楽しいことがわかった。

 

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食べるにあたって、特に気をつけなくてはいけないルールなどはない。入口、というか外の券売機で券というか札を買って、店先にいる人に見せると、適切な席に案内してくれる。

 

ほかの階で食べたい場合も札を渡すときに申告するシステムで、これ以上は何もしなくてよい。味の濃さはどうとか、麺の硬さはとか、野菜の量は……など聞かれることもなく、ただ待っていればよい。今日はそういうラーメンが食べたくて来た。何もしないでもすてきなラーメンがやってくるというシチュエーションがかえって新鮮である。

 

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カウンターから振り向くとこんな感じ。

庶民のためのオープンカフェのようで開放感がある。

 

食べてわかる、ジャスミン茶&ネギ入れ放題の幸福感

お店にはじめて入ったときに驚いたのは、水ではなくてジャスミン茶があること。

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ご存知のとおり、平均的なラーメン屋では水が出るものだが、ラーメンによっては、水を飲んだら生臭さが際立ったりもして、ウーロン茶をオプションでお願いすることもあるが、ここではジャスミン茶が気軽に飲めるのである。

お茶はあえて濃く入れてあり、単体で飲むとやや渋いが、ラーメンと組み合わせると、最初に食べる前の気持ちに戻ることができる。個人的には、ホープ軒の魅力の4割はジャスミン茶と思っている。

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そして、ネギ入れ放題も大変ありがたい。ジャスミン茶と合わせて、味が濃いと感じてもさわやかな気分で最後まで食べられるように万全の準備ができているのである。あとはラーメンを待つばかり。

 

立っているので厨房の中がよく見え、思わず観察してしまう。

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こちらは伝統のスープ。早く飲みたい。

 

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麺もゆでる前からおいしそう。

麺は縮れておらず、そばのような美しい佇まいが絵になっている。

 

「何も言わなくてもおいしい」というありがたい体験

メニューはシンプルで、いろいろ試してみたけれど、ラーメンが一番好き。なぜなら、麺がおいしすぎるので、麺となるべく向き合えるように、具は最小限でよいと思うからである。

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こちらがふつうのラーメン。ラーメンにもやしとメンマ、そしてチャーシュー。

シンプルで美しい。ボーカルとギターとベースのロックバンドのようだ。

 

とにかく、ホープ軒に行ってからというもの、思い出すのは麺。最近のラーメンの流行からすると、ちょっと柔らかいと感じるかもしれない。

わたしはもともと硬めの麺が好きだったので、最初はもうちょっと硬くてもと思ったのだが、一口すすると、もちもちした食感にたちまち心を奪われてしまった。今では、ほかのラーメン屋に行っても、柔らかめの麺を試すようになったほどである。

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写真でもちもち感をお伝えできているかどうか心配だけれど、太麺で硬めの麺が好きな人にも、一度試していただきたいと思う。

 

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スープはとんこつ醤油で、背脂は多すぎず少なすぎず、まろやかな味わい。

 

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これはもやしラーメン。さっぱりしたい人におすすめ。

 

1階は、ビニールシートで囲われているものの、セミオープンな状態なので、寒いかなと思っていたが、むしろ体がホカホカになるので、風が気持ちいいと感じた。

 

2階と大盛りの様子も気になるので確認してきた

1階がおすすめ……と言いつつも、一度は2階も行ってみたい……と思い、後日、行ってみた。2階を体験するだけでなく、大盛りも体験してみたいと思い、大盛りのチャーシュー麺を頼んだ。

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この網戸越しの景色だけ見ると、なんだか高度経済成長期のようで楽しい。

 

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大きさがわかるようにコップを入れて撮ってみたのだが、大盛りは本当に大盛りで驚いた。

 

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飛んでいる豚のキャラクター、昭和の豚という感じでかわいい。

 

絶景というわけではないが、工事中の風景をぼんやり眺めながらゆっくりと大盛りを食べる体験は夢のようだった。麺もじゃんじゃん伸びてOKというか、ここの麺は伸びたほうがおいしいと思っているので、あえてゆっくり食べる。

大盛りを時間をかけて食べたいときは2階かもしれない。

 

 

ラーメンが好きで、注文するときに「麺硬め」をお願いするなど、自分なりのこだわりを持っている人こそ、ここに来て、黙ってラーメンの札をお店の人に渡してみてほしい。

また、旅行で東京に来たという人にも強くおすすめする。24時間営業だから、好きなタイミングで立ち寄ることができるので、飛行機や新幹線に乗る前にさっと立ち寄って楽しい思い出を作ることができるから。

 

紹介したお店

 

著者プロフィール

ココロ社
ライター。主著は『マイナス思考法講座』『忍耐力養成ドリル』『モテる小説』。ブログ「ココロ社」も運営中。 

ブログ:ココロ社
Twitter:ココロ社 (@kokorosha) | Twitter

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