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復活した新宿の名店「珈琲貴族エジンバラ」で心の底から「おいしい」と思えるコーヒーに出会いました

新宿の老舗純喫茶「珈琲貴族エジンバラ」をご存知でしょうか?40年にわたり歌舞伎町で営業していたのですが、やむをえない事情で2015年に新宿三丁目、新宿バルト9の近くへ移転しました。こちらの名物は「カフェオーレ」。店員さんが席にやってきてカップへ注いでくれる見事なパフォーマンスも楽しめます。新聞や雑誌が揃っているほか、無料Wi-Fi、コンセント完備といったうれしいサービスが盛りだくさんです。24時間営業な点も見逃せません。(新宿のグルメカフェ・スイーツ

復活した新宿の名店「珈琲貴族エジンバラ」で心の底から「おいしい」と思えるコーヒーに出会いました

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子供にとって「大人っぽいもの」の代名詞と言えば、いつの時代も「コーヒー」が挙げられるんじゃないかと思う。

それは、小学生にとって身近な飲み物――給食で飲む牛乳だとか、夏場に飲む麦茶だとか、おやつに飲むジュースだとか――のどれとも異なり、得体が知れないけれど不思議な魅力を感じる存在だ。

僕が初めてそれを飲んだのも、たしか小学生のころだった。父親が飲んでいるのを見かけて、「ぼくも飲む!」と一口もらったところ……「なんじゃこりゃあ!」と一言。見た目そのままにドス黒い味を中和するべく、慌てて真っ白な牛乳で流しこむことによって、なんとか事なきを得たのだった。文字どおりの “苦い” 思い出である。

あんなにも苦いものをおいしそうに飲める大人は、きっと僕ら子供とはまったく別の生き物であるに違いない――。そんな、コーヒーによって自覚させられた「大人」と「子供」とのいかんともしがたい断絶は、同時に「大人っぽさ」への憧れの萌芽でもあった。

コーヒーをおいしく飲める人は「大人」であり、自分はいまだその域には達していない。いつの日かあれをおいしく飲めるようになったときこそ、自分も「大人」の仲間入りを果たせるのだろう――などと幼心に考えたかどうかは、まあ定かではありませんが(ただし給食のコーヒー牛乳は除く。あれはいいものだ)

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ともあれ、苦いながら摩訶不思議な魅力のある「コーヒー」と、それを提供する「喫茶店」とは、少年時代の自分にとっての「大人っぽいもの」の代名詞だったのです。

それは、大学生であった時分にも変わらない。缶コーヒー程度であれば嗜むようになったものの、おしゃれやパリピとは程遠い一介の文系学生にとって、本格的なコーヒーを提供する「喫茶店」に対する敷居はいまだ高いままだった。

そんな “敷居の高い喫茶店” は都心を探せば数あれど、特に気になっているお店がひとつ、新宿・歌舞伎町にあった。陰鬱な大学生だった自分も、通りがかるたびに「雰囲気ええやん……」と店内をチラ見するくらいには意識していた……と記憶している。

見るからに昔ながらの純喫茶という佇まいで、シックで落ち着きのある雰囲気は、「大人っぽさ」を具現化したかのよう。むしろ大人を通り越して「ハードボイルド」ですらある。……なんたって、店名に “貴族” とあるくらいですし。

結局、臆病なぼっち学生たる自分には入店する勇気もなく、ビルの解体に合わせていつの間にか閉店してしまっていたそのお店。数年が経ち、社会人になった自分はすっかりその存在を忘れていたのですが――つい先日、ふらっと新宿三丁目付近を歩いていたところ、なんとなく既視感のある看板を発見したのです。

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それが、閉店してなくなっていたと思っていた、歌舞伎町のあの喫茶店。大学生だった自分には敷居高く感じていた、『珈琲貴族エジンバラ』さんでした。

 

新宿で40年以上の歴史を持つ老舗純喫茶

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創業1975年。40年にもわたって歌舞伎町で店を構えていた『珈琲貴族エジンバラ』さんが新宿三丁目に移転してきたのは、2015年のこと。新宿三丁目駅から徒歩1分、新宿通りを挟んで正面には新宿バルト9があるという、好立地にあります。

「旧店舗からの常連様が足繁く通ってくださっています」と話すのは、店長の関さん。当時は急な移転だったため常連さんにお知らせすることができなかったそうですが、新宿近辺で移転先を探し、無事に営業再開。通りがかった常連さんに見つけてもらい、古くからのお客さんも徐々に戻ってくるようになったとの話でした。

店員さんとお客さんのみならず、常連さん同士のゆるいつながりもある――古くから続くお店ならではのネットワークと言いましょうか。ネットが発達した今なお強い、リアルな「口コミ」の影響力の強さと、お店が愛されていることがよくわかるエピソードですね。

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そんな『エジンバラ』さん、歌舞伎町時代は60席だった席数は倍以上の130席になり、立地が変わったことで客層も幅広くなりつつあるとか。

実際、それまではいなかった大学生をはじめとする若いお客さんも訪れるように。友人とコーヒーを飲みながら話に花を咲かせたり、1人で入店してレポートに精を出したりと、いろいろな場面で利用されているそうです。

僕自身、現店舗の佇まいであれば、大学生時代でも勇気を出して入れていた……かもしれない。店舗が入っているのはビルの2階ではあるものの、ちょっと見上げれば窓際の席の様子も見えますし、この日も若いお兄さんが本を読んでいるのが外から窺えたので。駅前の喧噪からは若干離れており(とはいえ人通りは多いですが)、席数も多いため、満席かどうかも気にせずふらっと気軽に入れそう。

そして、立地は変われど、コーヒーの味とサービスは変わらず。

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『エジンバラ』名物(?)、高所からのカフェオーレ注ぎも現役でございます。こちら、今回の取材に赴く前に調べてあらかじめ知ってはいたのですが、想像以上に勢いよく注がれ泡だっていくので、思わず「あわぁ!」と声を漏らしてしまいました。あわぁ(※それなりに興奮していたため、ちょっと写真がブレ気味かつわかりづらいのはお許しください……)

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コーヒーカップ近くの低所からスタートし、徐々に高く高く掲げられていく2つのポットから降り注ぐのは、白黒2色の液体。そしてできあがったのは、見るからに泡がふわふわなカフェオーレ(900円)

ちょうど泡が溢れようかどうかというギリギリまで注がれているのはもちろんのこと、あれだけ高いところから注入して、液体がほとんど飛び散っていないことに熟練の腕を感じる。あとで家で真似したら、大☆惨☆事になりましたゆえ……HAHAHA!

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せっかくなので食事もいただこうということで、注文したのは、ポテトグラタン(750円)。トーストとサラダもついているので、お昼ごはんとしても程よいボリュームです。カリッと焼いたトーストからはバターの香りが感じられ、それだけでもサクサクと食べられるおいしさ。

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メインのポテトグラタンは、下にゴロゴロと転がっているジャガイモのホクホク具合は言うに及ばず、スプーンですくうと「これでもか!」と言わんばかりに伸びるチーズが食欲をそそられます。

「グラタンは、チーズがしつこいから苦手……」という方もいるかもしれませんが、こちらのグラタンは濃厚すぎない適度な味付け。具材の味もしっかりと感じられ、サラダやトーストと一緒に食べることもできるため、最後までおいしくいただけるのではないかと思います。

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付け加えると、このグラタンとカフェオーレの組み合わせもいいんです! やわらかな味わいと香りを同時に感じられる泡の部分を飲んだら、その下からはクリーミーなカフェオーレがこんにちは。砂糖なしでも味わい豊かなカフェオーレは、グラタンのチーズをやさしく包み込んでくれるかのよう。

がっつりと「昼飯ィ!」という勢いでたくさん食べたい人には、たしかにちょっと物足りないかもしれません。ですが、ゆったりまったりと落ち着いたランチタイムを過ごしたい人には、こちらのグラタンとカフェオーレをはじめ、ぴったりのフード&ドリンクばかりです(お昼は分厚いピザトーストも人気だそうな!)

 

移転しても変わらない、味とサービスへのこだわり

人心地がついたところで店内を見渡すと、「エジンバラ文庫」と書かれた本棚を発見。

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お店の内装にも違和感なく溶け込んでいるこちらの棚には、SF・ミステリ・落語・映画といったジャンルの本が所狭しと並んでいます。もちろん手に取って読むことができ、購入も可能だそう。本棚は店内の2箇所にあり、それぞれラインナップが異なります。

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古本屋さんがプロデュースしているだけあって、新旧多種多彩な本が取りそろえられている様子。なんでも、詳しい常連さん曰く「掘り出し物がある」らしい……。特にSFマガジンはバックナンバーが数多く並んでいるので、気になる方は見に行ってみてくださいな。

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こちらの本棚もそうですが、新聞・雑誌などもそろっており、サービス面も魅力的。無料Wi-Fiとコンセントを全席に完備していることもあり、勉強目的の学生さんのほかにも、仕事や打ち合わせで来店するお客さんも多いのだとか。

店長・関さんの仰ることには、「コーヒーがおいしいのは当たり前!」として、過ごしやすさを重視した接客を全スタッフに徹底させているそうです。これも歌舞伎町時代から変わらない、 “こだわり” のひとつ。

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1杯ずつ抽出したコーヒーはサイフォンに入れたまま客席まで運んでカップに注ぎ、どんなに混んでいたとしても、先ほどのカフェオーレもすべて席で注ぎ入れるようにしているとのこと。

それもこれもすべては、できたての香り高いコーヒーを、一番おいしい状態でお客さんに味わってもらうため。加えて、広い店内では常にお客さんの動向に気を配り、配膳にも忙しいはずなのに物腰の柔らかな店員さんの接客は、それだけで再訪したくなる魅力を持っています。

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実は今回の取材に際して、事前に何度かお店におじゃましていたのですが、そこでいただいたブレンドコーヒーが本当においしかったんですよね……。社交辞令でも何でもなく。

本記事冒頭、子供のころのように「苦くて無理!」は卒業したとはいえ、「おいしいから」というよりは「眠気覚ましのため」に飲む印象がいまだ強かったコーヒーが、素直においしいと思えた。――それも、学生時代に気になっていた喫茶店で。

そう考えると、ある意味では昔憧れた「大人っぽさ」が叶ったというか、それを形づくる一員になる資格は得られたのかな、なんて思いました。……まあ素の自分は決して「大人っぽい」などとは思えませんが、 “子供の憧れ” の線の上に来られるような年齢になったということで、妙な実感がわいてきたという印象です。

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そんな実感をくれた『エジンバラ』さんは、“夜の街・新宿”にふさわしく24時間営業。

深夜は深夜でまた違った層のお客さんがいらっしゃり、独特の雰囲気を醸し出しているそうな。今後、新宿で終電を逃したらカラオケで朝までシャウトするのではなく、こちらでまったりと過ごしたいところ。体力的にも “大人” というか、もう “オッサン” なんです……。

メニューに関しては、ブレンドが800円から。モーニング・ランチと各種セットもありますが、それ以外の時間でも全ドリンクがセットに対応しており、フードと一緒に頼むと150円引になります(例:ブレンド800円+グラタン750円-セット割引150円=1,400円〜)

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賑やかながらも慌ただしい大都会・新宿で、一息つきたい、そんなとき。

駅前の喧噪から離れて、歴史はあれど新しい、大人っぽくも敷居の低い、思わず何度もおじゃましたくなる喫茶店が、『珈琲貴族エジンバラ』さんです。僕もまた今度、ふらっとおじゃまさせていただこうと思います。ごちそうさまでした!

 

紹介したお店

珈琲貴族エジンバラ 新宿本店店舗サイトぐるなび

  • 住所:東京都新宿新宿3-2-4 新宿M&Eスクエアビル 2F(エレベーター有)
  • 電話:03-5379-2822
  • 営業時間:24時間営業・年中無休
  • 席数:130席(禁煙70席・喫煙60席)
  • サービス:新聞、雑誌、コピー、無料Wi-Fi、電源
  • 補足:月〜土曜日の6:00〜11:30にはモーニングセット有

(※価格はすべて税込み表記。2017年4月現在のものとなります)

 

筆者プロフィール

けいろー@Y_Yoshimune)【ブログ:ぐるりみち。

フリーライター。インターネット大好きゆとり世代。新卒入社したメーカーで営業職として働くも、身体を壊して退職。無職期間にブログを書いていたら仕事をもらえるようになったので、ノリで独立。

執筆ジャンルは、書評、アニメ、旅行、グルメ等、なんでもござれ。創作同人誌を読むのがマイブーム。ラーメンはとんこつ派。

                             
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