若者の焼酎離れはウソ!?アンケートで判明した20代からの人気と九州人の焼酎愛

【ぐるなび会員アンケート】焼酎というと、どんなイメージでしょうか?日本酒と並んで、日本の伝統的なお酒である焼酎ですが、そのわりに、あまりメジャーな存在ではないように思います。そんな「焼酎」がいったいどんなイメージを持たれているのか、ぐるなび会員1,332人にアンケート調査してみました。(有楽町のグルメ居酒屋

若者の焼酎離れはウソ!?アンケートで判明した20代からの人気と九州人の焼酎愛

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画像:前割り焼酎がメチャクチャ旨い!幻の魚「アカバナ」も堪能できる「まえわり屋」は鹿児島最強の酒と肴の楽園だ
 

「焼酎」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

おじさんが飲んでいる?なんとなくツウな感じ?芋とか麦とかいろいろ種類がある?九州のお酒?こんな感じでしょうか?

国税庁の「酒のしおり(平成28年3月)」によると、消費量は日本酒より焼酎全体のほうが多いのに、焼酎って日本酒より注目を浴びていない気がします。


そこで今回は焼酎にスポットライトを当て、ぐるなび会員1322人を対象にアンケートをとってみました。

車に続いて「若者の酒離れ」が叫ばれて久しいですが、若い世代から焼酎は(意外と)「かっこいい」と思われていることも判明。最後には、焼酎がよく飲まれる九州での、メジャーな飲み方を紹介しています。実は、九州と九州以外では焼酎の飲み方がかなり違うよう。「いつもロック一択だわ」という人も、これを機に新しい飲み方を試してみてくださいね。 

 

【前知識】焼酎っていったいどんなお酒なの?

さて、さっそくアンケート結果をみていきたいところですが、その前に焼酎についての基礎知識をここでおさらいしておきましょう。

焼酎は蒸留酒(醸造酒を蒸留して作るお酒。一般に、醸造酒よりアルコール度数が高い)で、ウイスキーやウォッカ、ジンといったお酒と同じグループに属しています。日本酒やビール、ワインといった醸造酒とは異なる製造方法です。

日本では、焼酎を大きく3グループに分けていますよ。

甲類:一般的に無色透明で、クセのない味わい。お茶や果汁、ジュースと割って飲むことが多い(例:キンミヤ焼酎、宝焼酎など)

乙類:米や麦、芋、黒糖、そばといった原料を用いて作られる。原料の香りや風味が強く残る。ロックや水割り、お湯割りなどで飲むことが多い。またの名を「本格焼酎」。沖縄の泡盛も乙類に含まれます(例:いいちこ、黒霧島など)

混和:甲類と乙類を混ぜたもの(例:しそ焼酎 鍛高譚など)


普段はこんな分類を意識しないでお酒を飲んでいるかもしれませんが、この分類を踏まえてアンケート結果をみていきましょう!

 

若者から意外と焼酎が好評な件

お待たせしました。ここからアンケート結果をみていきます!

まずは、焼酎にどんなイメージを持っているか聞いてみました。選択肢から当てはまるものを選んでもらい、そのうちのTOP10をグラフにしたのがコチラです。

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結果、「おじさんの飲み物」というイメージが最も多く、次いで「酒好きの飲み物」が多かったです。おじさんとか酒好きとか、100%ポジティブとは言いがたいような印象ですよね。

ところが、年代別でみてみると、20代は焼酎に対してポジティブな印象を持っていそうなことがわかりました。
 

【焼酎は「通の飲み物」だと思っている】

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通の飲み物」と思っている人たちを年代別でみてみました。20代がもっとも高く、50~60代にいくほど、焼酎=通と捉えている人は少ないようです。全体平均と比べてみても、20代は焼酎が「通の飲み物」であると捉えている人が多いようです。

間の40代が抜きん出ているのは、経済的余裕なんかも相まって、お酒や飲み方へのこだわりが強くなる年代だからかもしれません。

【焼酎は「ダサい」あるいは「かっこいい」と思っている】

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ダサい」「かっこいい」をまとめてみても、やっぱり20代はポジティブなイメージを持っていることがうかがえます。「かっこいい」と思っているのは圧倒的に20代が多く、60代ともなるとなんと0%です。反対に、「ダサい」と思っているのは60代が圧倒的。

ここでふと気づきました。「焼酎」といわれた際に、50~60代の人は「甲類」を、20代の人は「乙類」を思い浮かべているのでは?と。

その証拠に、「価格が安い」「気取らず飲める」を年代別でみても、20代と50~60代で印象が逆のようです。


【焼酎は「価格が安い」「気取らず飲める」と思っている】

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年代が上がるほど、焼酎に対して「価格が安い」「気取らず飲める」と思っている人が多いという結果が出ました。語弊のある言い方かもしれませんが、焼酎に対して"チープ"な印象を持つ人が50~60代のほうが多い模様。

20代は焼酎を「酒をわかっている人が飲むもの」、50~60代は焼酎を「身近な飲みもの」と認識しているといえそうです。

そこで、あくまで参考程度ですが、筆者のまわりの50~60代と20代に個人的にヒアリングしてみました。

50代男性(もっぱらワイン派)、60代女性(好きなお酒は梅干サワー)に「焼酎といわれて、どの商品を思い浮かべますか?」と聞いたところ、「キンミヤかなぁ」「鏡月、JINRO」とみごと甲類の答えが返ってきました(韓国焼酎の答えが返ってくるのは予想外でしたが)。


反対に20代男性(もっぱらビール派)、20代女性(巨峰サワーをよく飲む)にこの質問をぶつけると、「魔王は聞いたことある」「黒霧島といいちこ?これって焼酎で合ってる?」という期待通りの回答。ふだん焼酎は飲まないようですが、有名な銘柄については耳にしたことがあったようです。

サンプルがあまりに少なく偏っていますが(岩手県~愛知県出身の人に聞きました)、アンケートデータともあわせて考えると、焼酎と聞いて50~60代は「甲類」、20代は「乙類」を思い浮かべる人が多いのかもしれません。

 

焼酎派はポジティブな人が多い

焼酎をよく飲む人、あまり飲まない人で性格に違いが出るのか、調べてみました。

自身の性格について自己評価を答えてもらった結果、焼酎をよく飲むと答えた人は、男女とも「楽観的」「社交的」な人が多いようです!


【自分は「楽観的」もしくは「悲観的」である】

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楽観的(ポジティブ)の対極にある、悲観的(ネガティブ)の結果も並べてみました。結果は一目瞭然!

「焼酎飲用あり」の人は「焼酎飲用なし」の人に比べて、ポジティブな人が多く、ネガティブな人が少ない傾向にあります。ちなみに、最も好きなお酒として焼酎を挙げていた人は、さらにハッキリと違いが出ました。完全に偏見ですけど、焼酎好きな人って、確かになんとなく明るいイメージがあります!


【自分は「社交的」である】

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今度は「社交的」かどうか。こちらも結果ははっきりと出ましたね。

続いて、男女別でも結果をみてみました。

【自分は「落ち着いている」「忍耐強い」(男性のみ)】

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男性は「落ち着いている」「忍耐強い」が全体に比べて高く、しっかり者が多そうな印象です。

一方の女性は、

【自分は「行動的」「気が強い」「マイペース」(女性のみ)】

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行動的」「気が強い」「マイペース」が全体に比べて高い傾向です。マイペースだけど行動的、というのがちょっとつかみにくいですが……。アクティブな人が多そうです。

焼酎が愛されている地域は、後述しますがやっぱり九州。ここで挙げた性格の特徴は、九州の人の特徴にも当てはまるのかもしれませんね。

「九州男児」というと、頼りがいがあって男気にあふれているというイメージが世間的に持たれているように思いますが、この結果だけみると女性のほうが「九州男児」らしくないですか?

 

九州では「水割り」で焼酎を長ーく楽しむ

焼酎といえば九州。やっぱりそのイメージは間違っていませんでした!

最も好きなお酒を聞いてみたところ、1位はビール、2位はワインでした。これは九州も九州以外も一緒です(今回のテーマとはズレますが、正直、2位ワインはちょっと意外な結果でした)。

さて、3位から事情が違います。

九州は3位が焼酎なのに対し、九州以外は日本酒。逆にいうと、九州では日本酒より焼酎のほうがメジャーな存在なのですね。九州以外では焼酎がなんと7位。4位も離れてしまっています…!

焼酎のなかでは、特に何がよく飲まれているのか。1位はどこの地域でも圧倒的に芋焼酎でした。

九州以外では芋、麦、甲類の順なのに対し、九州では芋、麦、米の順でみごと本格焼酎がトップ3を独占

甲類にスポットを当ててみると、九州以外の44%が「普段飲む」と答えている一方、九州は25.8%。18.2ポイントも差が開いています。

焼酎の魅力はさまざまな飲み方があるところです。ロック、水割り、ソーダ割り、お湯割り、果汁割りなどなど。やっぱり、本場九州とそれ以外では飲み方も違うようです。

焼酎で一番人気のある芋焼酎の飲み方を聞いてみたところ、以下のような結果に。

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ベスト3が総入れ替えしている!

普段から焼酎を愛飲している九州人はロックより水割り、そしてお湯割りを好む傾向にありました。芋以外の本格焼酎においても、やっぱりロックより水割り、お湯割り好きな傾向にありましたよ。

ふだんから焼酎を飲みなれていると、最終的には水割り、お湯割りに行き着くんでしょうか。

「ロックより水割り&お湯割り」と覚えておきましょう。もちろん、銘柄によって飲み方を変えるってのも大いにアリですよね!

 

最近は若い女性が日本酒を楽しんでいる姿もよく見かけます。冒頭で紹介したように、やっぱり焼酎=おじさんの飲み物というイメージは根強いようで、本格焼酎を飲んでいる若い人はなかなか見かけないように思います。

これを機に、焼酎にトライしてみようと思っていただけたなら幸いです!

調査手法:インターネットリサーチ(WEB上で回答)
調査対象:全国・20歳以上・男女のぐるなびアンケート会員
調査期間:2016.11.11~2016.11.14
調査数:1,322

                             
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