こんにちは!女子大生ライターranranです。素因数分解にきゅんきゅんするド理系女子です。
さて、今回は足立区は北千住からお届けします!足立区といえば「治安が悪い」だの「ガラが良くない」だの散々な言われようですが、北千住は近年「住みたい街ランキング」でめきめきと存在感を発揮しており、「穴場」「何かと便利」などと評価がうなぎ上りなのであります。
たしかに、駅周辺には大型商業施設がありつつ、少し歩けば下町っぽい雰囲気も残っていて、なんというか、生活しやすい街であることがうかがえます。
そんな北千住の駅近くに、飲み放題1010円、そして梅酒の品揃えがハンパないというお店があるとか。とりあえず安いし、梅酒気になるし、というわけでお酒大好きな友人・イチマル氏を引き連れ、いざ行ってまいりました!
プエドバルは東口から徒歩2分
噂のお店「東北居酒屋 プエドバル(Puedo Bar)」は北千住駅の東口を出てすぐの、学園西通りにあります。東京電機大学の近くです。
徒歩2分くらいで着きました。めっちゃ近い!
すると、鈴木浩介似のイケメン♡店長の高瀬さんがお出迎えしてくださいました。
……お酒を飲む前からranran&イチマル氏、テンションが上がります。
1010円で梅酒&焼酎飲み放題 千住コース
店内に入ると、まず目に入るのがズラーっと並んだ梅酒の瓶たち。ラベル見ているだけで高まる。
1010円で梅酒を飲みまくることを目当てに来ていることを伝えると、「梅酒&焼酎飲み放題の楽しみ方」が書かれたメニュー表を渡されました。
うんうん、なるほど……。
「千住コース」が60分で1010円、「たっぷり2時間コース」だと1680円なのね。
……あえてツッコミを入れずにいたのに、高瀬さんが「千住だから、1010(せんじゅう)円なんですよ……!」とクスクス笑いながら説明してくださいました。お茶目かよ。
メニュー表はコチラ。
ま、まじで品揃えハンパない……!
品切れになっているものもありますが、それでも200種類ほどの銘柄が記載されています。さすがに1日でこれを全制覇するのは無理なのですが、今回は2人で20種類ほど味見させていただきました(女子大生とは思えないくらいお酒に強いイチマル氏が主にがんばりました)。
イチマル氏は、黙々と梅酒を注いでは……
飲んで……
味を忘れないようにメモります。ひたすら繰り返しています。真剣そのもの。
一方の私は1~2杯飲んだところで、上機嫌になり……
「え!なにこの梅酒、名前やば〜〜〜!!!ばばぁってw」
「マンゴー梅酒ってどういうこと?マンゴーなの?!梅なの?!マンゴーなの?!ウケるー!!!」と、1人でケラケラ笑い始めるも、イチマル氏は完全スルー。
次に来たらお友達に飲ませたい梅酒BEST5
そんな私たち(主にイチマル氏ですが)が協議の末、独断と偏見で次に来店した時友達に飲ませたい梅酒BEST5を決定したので発表します!さらに、同様のジャンルでオススメな梅酒の銘柄も教えてもらったので、あわせて紹介しますね!
第5位 「とうがらし梅酒」(本家松浦酒造・徳島県)
初めはふんわりと梅の甘い香りを感じますが、徐々にとうがらしのピリピリ感がやってきます。ぶっちゃけると「これ、美味しいの?w」と面白半分で味見してみたのですが、梅ととうがらしの相性が最高で驚きました。クセになるタイプの味です。
カテゴリ:変わり種系梅酒
他にオススメな銘柄は「紀州 緑茶梅酒」(中野BC・和歌山県)、「国盛 ダージリン梅酒」(中埜酒造・愛知県)、「五代生姜梅酒」(山元酒造・鹿児島県)など
第4位 「ばばあの梅酒 原酒 ばばあの源」( 紀州鶯屋本舗・和歌山県)
ネーミングのインパクトやユーモアあふれるラベルについ目がいきますが、見た目と裏腹に混じりっ気のない純粋な梅の香りと味を楽しめました。オーソドックスで、これぞ梅酒!という感じ。ふだんからよく梅酒を飲むというイチマル氏も「これはヤバい…」と唸っていました。
カテゴリ:オーソドックスな梅酒
他にオススメな銘柄は「糖類無添加 梅酒」(南部美人・岩手県)、「月山 梅さけ」(吉田酒造・島根県)、「造り酒屋の長期熟成うめ酒」(ほまれ酒造・福島県)など
第3位 「国盛 ローズ梅酒」(中埜酒造・愛知県)
薄いピンク色がめちゃくちゃカワイイ梅酒です。グラスに注いだ時からローズの香りがすごい!女子にはたまらないはず。味もローズ感があります。梅とケンカするのかと思いきや、まったく予想外に相性抜群。少し大人になった気分になれました。
カテゴリ:コンセプトが珍しい梅酒
他にオススメな銘柄は「梅酒わいん 赤」「梅酒わいん 白」(麻原酒造・埼玉県)、「ぱるふぇ カシス梅酒 レアカシス」(若波酒造・福岡県)など
第2位 「梅仙人 めろめろメロン梅酒」(小林酒造・福岡県)
またもや「ネーミングふざけてる?」って思いましたか?しかもラベルには梅感ゼロ!でもさわやかでカワイイ。梅酒というよりサングリアにみたいな味でした。メロンの果肉も入っていて、デザートとして飲みたいくらいフルーティー&ジューシーです。かといってコッテリした甘さではなく、さわやかです。アルコール度数も9度と、梅酒にしては控えめなので、あまりお酒に強くない女性にもうれしいですね。
カテゴリ:スイーツ系梅酒
他にオススメな銘柄は「完熟マンゴー梅酒 フルフル」(山口合名会社・福岡県)、「ヨーグルト梅酒」(杉能舎・福岡県)、「梅仙人 門司港 バナナ梅酒」(小林酒造・福岡県)など
第1位 「東光 吟醸梅酒」(小嶋総本店・山形県)
純米吟醸酒粕焼酎(純米吟醸酒粕を使った粕取り焼酎)をベースに作られた梅酒で、日本酒っぽい香りがふんわりとします。やさしい梅の甘みと香りのおかげでとてつもなく飲みやすい。お酒があまり得意でない人もお酒が好きな人も満足できるはず。超絶オススメです!
イチマル氏がぽつりと「これは絶対1位だね」とつぶやくと、高瀬さんが「あ〜わかっちゃったか〜」と苦笑い。高瀬さんによると、お酒に詳しい人だとこればかりを飲むくらい、この値段帯の飲み放題では絶対に出せないような梅酒なんだそうです……!
後で調べてみたら、日本国内の主要な梅酒コンテストでことごとく優勝しているスゴい梅酒ということが発覚!ぜひご賞味ください。
こちらは他のものとちょっと価格帯も味も一線を画すため、カテゴリや他にオススメの銘柄は見つからず……。とりあえず梅酒&焼酎飲み放題コースを注文したら、この「東光 吟醸梅酒」はマストで飲んでくださいっ!
ちなみに、梅酒はロック、水割り、お湯割り、炭酸割りで楽しめますよ(炭酸水も無料!)。
東北の食材を存分に味わえる
イチマル氏ときゃっきゃと梅酒を楽しんでいると、突然現れたおじさんに「食事のメニューはなにか頼んだの?」と話しかけられました。
「なんなんだろう?このおじさんは……」と不思議に思いながらも「えっと…まだ……です」と答えていると、店長の高瀬さんが「あっ!お疲れ様です!社長!」と元気よく挨拶するではないですか。
社長ってまじか。
社長こと植村さんは「君たち、大学生?やっぱり梅酒の飲み放題か〜!まぁそうだよな〜」と何か言いたげ。社長と呼ばれるくらいエラい人を前に、なぜか焦る筆者とイチマル氏。
「せっかくだから、これを食べて行きなさい」と植村さんが食事メニューをオススメしてくれました。
出てきたのは……
▲秋田男虎のなまはげポテトサラダ(480円)
▲東北産の食材を使った前菜盛り合わせ【TOHOKU】(990円)
お、美味しそうだけど、見たことない食材が多いぞ……?と困惑する私たち。見かねた植村さんが丁寧に説明してくださいました。
①青森のニシンの切り込み。ニシンを包丁で細かく刻んで発酵させた料理だそうです。イメージ的にはイカ塩辛のニシンver.という感じでした。
②岩手の水タコの燻製。酒飲みイチマル氏が悶絶するほど、お酒に合う一品でした。燻製の独特の香りとタコの歯ごたえがたまらなかったです。
③宮城のしそ巻き。仙台の名物である味噌をしそで巻いたものです。お酒にはもちろん、白米と一緒に食べても幸せになれそう。しその香りと味噌の甘みが絶妙でした。
④青森のアピオス。もともとはインディアンの栄養源としてアメリカで食べられていた植物ですが、青森にリンゴの苗木を輸入した際、土にくっついて日本に入ってきた食材なのだとか。栄養価がめちゃくちゃ高いんだそうです。芋と豆と栗を足して割ったようなホクホク&ほのかな甘みでほっとする味でした。
⑤山形の棒だら煮。乾燥させたタラを甘く煮た山形の郷土料理だそうです。こちらもお酒とご飯が進みそうなアイテム。柔らかくて、すごくまろやかでした。
⑥秋田のいぶりがっことクリームチーズ。いぶりがっこは秋田の伝統的な漬物で大根を燻製にしたものです。なまはげポテトサラダにもこのいぶりがっこが入っています。ポリポリとした食感が楽しく、甘じょっぱさがクリームチーズやポテトサラダによく合います。
⑦青森のしめさば。ほどよい甘みと酸味が食欲を超刺激してきます。特に1位として紹介した「東光 吟醸梅酒」との相性が抜群。梅酒や日本酒が進む味です。
⑧秋田のジュンサイ。寒天質の粘液で覆われている水草で、きれいな沼にしか生息できないそうです。あの最古の和歌集「万葉集」にも登場するほど歴史がある食材。不思議な食感でさわやかな味わいでした。
その後、「お通しもちゃんと食べてみた?」と植村さんに言われ、あわてて食べました。
▲岩手県洋野町産の天然剣山わかめ(お通し)
剣山わかめとは、わかめの芯を剣山のようなもので割いて細切りにしたものです。普通のわかめよりもコリコリとした食感とわかめの風味が際立っていました。
そして、「梅酒もいいけれど、ぜひこれも」とオススメされたハニーワイン。
▲はちみつのお酒ミード(福島会津)(680円)
ハネムーンという言葉の語源にもなった人類最古のお酒だそうです。風味はワインに少し似ているのですが、爽やかな甘みがあってワインよりも断然飲みやすかったです。
どうして東北居酒屋?
(左:植村さんのお母様、右:社長の植村さん)
100種類の梅酒が1010円で飲み放題というインパクトのあるメニューに釣られてやってきた私たちですが、美味しい東北の食材にすっかり魅了されてしまいました。こんなに美味しいものが多いだなんて知らなくて、「ただ安い飲み放題につられて浅はかだった……」と少し反省。
しかし植村さんは、「いやいや、それでいいんですよ。すぐ近くには東京電機大学があるし、若い人にこういうメニューでウチのお店に興味を持ってもらって、少しでも東北のことを知ってもらう機会が作れたら嬉しいんです」とのお言葉。ありがたや……!
青森県の八戸出身である植村さんは、震災後に東北の力になりたいという気持ちから「東北居酒屋 プエドバル」をオープンさせたそうです。そして、ただ東北の料理を出すだけではなく、東北の人・コト・物、そして物語を伝えていけるようなお店にしたいと熱く語ってくれました。
店内には、来店したお客さんが東北の各県の情報を書き込んでいけるノートがあったり、
「恩送り」といって、今後来店する誰かに食事を奢ることができるシステムのコーナーがあったり、とにかく植村さんの愛があふれるお店でした。この他にも、東北の物語を伝えるために様々な取り組みを行っているそうです。
でも、まずは梅酒100種類の飲み放題が安くて最高なので、それを目当てにぜひ「東北居酒屋 プエドバル」を訪れてみてほしいなぁ〜と思います。女子会でも男子会でも合コンでも盛り上がるコト間違いなしです!
紹介したお店
著者・SPECIAL THANKS
工学部女子大生ライター ranran
素因数分解にきゅんきゅんするド理系女子ですが、女子大生ライフもしっかり満喫中。理系×女子大生視点の執筆が得意です。見た目と中身の乖離度が売りです。
Twitter:@pascarrr