古くは北条家、最近ではガンダムの生みの親、富野 由悠季氏を輩出した城下町小田原。
そんな古い城下町で出会ったおでんがサイコーすぎたので、僭越ながらグルメを自称する皆様にご報告したいと思う。
はっきり言おう。サイコーでは生ぬるい。
小田原おでんうますぎじゃねえか、ふざけんなよ! てやんでぇバーローちくしょーっ! 感動すると江戸っ子のべらんめえ口調になってしまう。生まれも育ちも神奈川だけれど。
冬である。寒いのである。美味しいおでんなのである。「おでん」っつーと、僕のような民草は「やっぱよく染みたコンビニのおでんサイコーだよねー」つってコンビニの駐車場でオヤジ狩りの恐怖に耐えながらハフハフ大根にかじりついたり、ボロい屋台で「仕事やってらんねーよ」とくだを巻きながらカップ酒の肴としてつまんだり、女子に大人気の『おそ松さん』に便乗して「やっぱーチビ太のおでんだよねー」って例のおでんを思い浮かべたりするのが関の山だが、なんということでしょうね、どうやら、この世の中には別の種類のおでんがあるらしい。
変化を嫌う僕のような中年が自発的にそのような新発見をするわけがない。発見とは常に面倒くさいものだからだ。ただ「一流のおでんを知らない人間は、一生、低俗な人間で終わってしまいますよ」という妻からの激しい突き上げを喰らい、夫婦関係を守るため、インターネットで検索をしただけのこと。僕はまだ人生を諦めていないというポーズを示すためにすぎないのだ。おでんふざけんなよ! てやんでぇバーローちくしょーっ!
で、今回ご紹介するのは「小田原おでん本店」というドストレートな名称のお店。小田原といえば蒲鉾。このお店は、蒲鉾屋をはじめとした地元の商店街が結集して生み出したオリジナル種を提供してくれるナイスなお店なのである。屋台とは別世界の落ち着いた店内でいただくサイコーなおでんは絶品でございましたので、以下、上品なマダムたちに慄きながら撮影した写真でご説明申し上げる。おでんふざけんなよ! てやんでぇバーローちくしょーっ!
オシャレな外観。屋台やコンビニとは違う。
僕が頼んだのはランチのおでん茶飯セット。茶飯とおばんざいと好きなおでんを5品、自由にセレクトして頼める。
僕が頼んだのは大根、たまご、たこ天、金目なると、いか墨つみれの5品。冒険できない生真面目さがセレクトからにじみ出てしまう。
優しい味の茶飯。
おでんはこんな風にオーダーすると、店員さんが盛り付けてくれる。大スター選手、白い悪魔こと大根だけはひとり一つまでなんだぜバーロー。コンビニのだしの染みたおでんもいいけれど、このお店はちょっとそれとは違う。だしが優しく仕上がっていて素材の味を活かすようにつくってある。こういうの、案外新鮮で美味しい。
茶飯にだしを入れてもらえる。絶品お茶漬け。おでんのだし汁がこんなにおいしいなんてちょいと驚きなんだぜバーロー。
牛すじ煮込みを追加オーダーした。隣の紳士が食べているのを見ていたら我慢できなくなったのである。
加齢により歯がぼろぼろの僕でも簡単に噛みきれるほど柔らかい牛すじサイコー。おでんのだしとは違う濃い味付けになっているので味が引き立つ。牛すじ煮込みふざけんなよ!てやんでぇバーローちくしょー!
以上 小田原で見つけたサイコーなおでんのレポートでございます。ホントに絶品なので近くにお越しの際はぜひ。なお、夫婦前菜などと大層な看板を掲げながら妻の姿がないのは風邪でダウンしているからである。「わたしがいないときにかぎって美味しいものを食べるなんて。この人でなし!」などと恨み節を仰っておりますが、たぶん、まだ大丈夫。合言葉はサイコーのおでんふざけんなよ!てやんでぇバーローちくしょー!
紹介したお店
書いちゃってる人
フミコフミオ
海辺の町でロックンロールを叫ぶ不惑の会社員です。90年代末からWeb日記で恥を綴り続けて15年、現在の主戦場ははてなブログ。内容はナッシング、更新はおっさんの不整脈並みに不定期。でも、それがロックってもんだろう?ピース!
ブログ「Everything you've ever Dreamed」:http://delete-all.hatenablog.com/
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