こんにちは。料理研究家の河瀬璃菜です。私は仕事柄、市場や地方の直売所などに行くことがあるのですが、そういった時に出会うのが、「聞き覚えのない野菜」。スイスチャードにポロネギ??どうやって食べたらいいか、どうやって使ったらいいかわからないという疑問を抱えている方も少なくはないはず。そこで今回は野菜を育てるプロに聞いてきました!
恵比寿マルシェで出会った「聞き覚えのない野菜」を作るプロたち
恵比寿マルシェとは、恵比寿ガーデンプレイスで毎週日曜に開催されているオーガニック&ナチュラルをコンセプトにしたマルシェ。
そこで出会った「Insect Farm」さんは、「虫たちとの共存共栄」をテーマに、千葉で無農薬野菜を育てています。
代表の村上桂司氏は、現在もアパレル会社を経営しながら、インセクトファームを運営しているのだとか。
共同経営者の方々も皆、ジャズプロデューサーや植木屋さんという異業種同士のメンバーです。
ネギだけでも数種類と、たくさんのこだわりのお野菜が所狭しと並んでいます。オススメの「聞き覚えのない野菜」と美味しい調理方法を教えていただきました!
ポロネギ
古代エジプトで栽培されていたとも言われているポロネギ。リーキと言えば「ああ!」と思う方も多いのではないでしょうか。食べるのは白くて太い短い部分のみで、加熱をすると、甘みが増すのだとか。
1、のせて焼くだけ!三色焼きポロネギ
・じゃこゴマチーズねぎ焼き
- 材料(1人分)
- ポロネギ・・2本
- じゃこ・・・大さじ1
- ごま油・・・適量
- スライスチーズ・・・1枚
- 柚子胡椒・・・適量
作り方
- ポロネギは縦半分に切る。スライスチーズは 4等分に切る。
- 1の表面に柚子胡椒を塗り、チーズをのせじゃこをまぶしたらごま油をたらす。
- 250度のトースターで7分焼く。
・ネギささ明太マヨ焼き
材料(1人分)
- ポロネギ・・・2本
- ささみ・・・1本
- 明太子・・・1本
- マヨネーズ・・・大さじ1
作り方
- ポロネギは縦半分に切る。ささみは4等分にそぎ切りする。明太子は皮から出したらマヨネーズとあえる。
- ポロネギにささみを乗せ明太子を塗ったらオリーブオイルをたらす。
- 250度のオーブントースターで7分焼く。
・ネギの味噌玉焼き
材料(1人分)
- ポロネギ・・・2本
- 味噌・・・小さじ1
- 温泉卵・・・1個
- 一味唐辛子・・・適量
作り方
- ポロネギは縦半分に切る。
- 1に味噌を塗る。(味噌が塗りにくい場合は酒を少し混ぜてペースト状にしてから塗る。)
- 250度のオーブントースターで7分焼いたら、温泉卵をのせ一味をふる。
加熱すると美味しいとのことだったので、トースターで焼いてみました!切ったら、冷蔵庫にあるお好みのトッピングを乗せて焼くだけで立派なおつまみの完成です!シャキッとした食感が心地良いです。通常のネギ独特の刺激的な香りはなく、甘みが口の中に広がります。ネギが苦手な人でも確実に美味しく食べられること間違いなしです。
赤ネギ
名前の通り、根元が赤いネギです!先ほどと同じネギではあるのに、見た目も全く違いますね。
柔らかく、葉先まで食べられるのが特徴。こちらは煮るのがオススメだそう!
2、赤ネギの汁なしすき焼き丼
材料(1人分)
- 根明ネギ・・・3本
- 牛細切れ肉・・・150g
- 卵黄・・・1個
- ごはん・・・1膳
- ごま油・・・適量
A
- めんつゆ(3倍濃縮)・・・大さじ1
- みりん・・・大さじ1
作り方
- 根赤ネギは5cm幅に切る。Aは合わせる。
- 中火で熱したフライパンにごま油をひき、牛細切れ肉を色が変わるまで炒めたら、ネギを加えさっと炒め、Aを加え煮詰める。
- 丼にごはんを盛り、2をのせたら、卵黄を落とす。
根元と葉先をクタクタに煮込んだすき焼き風のどんぶり。驚くほど、とろっとろで口の中でネギがとけていくよう。「ネギ」と一言で言っても種類や、調理が違うだけでこんなに味わいが変わるなんて驚きです!
スイスチャード
ほうれん草と同じアカザ科の野菜で鮮やかな色合いが特徴的です。黄色やオレンジ色などの品種もあるのだとか。こちらは、スープやおひたしにすると美味しいとのこと。
3、ロールスイスチャード
材料(1人分)
- スイスチャード・・・6枚
- コンソメキューブ・・・1個
- 水・・・400cc
- A
- 合挽き肉・・・100g
- パン粉・・・10g
- 卵・・・1/2個
- 塩・・・1g
- 黒コショウ・・・少々
作り方
- スイスチャードはさっと塩ゆでする。Aは粘り気が出るまで混ぜ合わせる。コンソメキューブは水に溶かす。
- スイスチャードでAを包む。
- 1のコンソメスープを強火で熱し、煮立ったら2を加えてふつふつするくらいの火加減で8分ほど煮る。
スイスチャードで作るロールキャベツ風の一品。スイスチャードの色合いを保たせるためには、あまり茹ですぎたり、煮込みすぎないのがポイントです。こちらのスイスチャードは、通常より小さめですが、味を重視した結果なのだとか。
なぜここまで珍しい野菜を多く育てるようになったの?インセクトファームって?
忙しさの中、こだわりの無農薬野菜を育てているその理由は「好きだからもうその一言に尽きる。」と語る村上氏。
無農薬、有機栽培で育てられた野菜は、すべてタネから村上氏が選び買い付けているのだとか。
こだわりの野菜だからこそ、いいお値段がするのでは?と思いきや、とてもリーズナブルで驚きました。
今回マルシェでgetした野菜たち、すべて合わせても500~600円程度。「美味しい、安全な野菜をたくさんの人たちに届けたい。」という想いがあるからこその価格なのです。
「今後は、そば殻の堆肥を使った完全に植物性の野菜を作って行きます!」とのこと。毎週日曜日に恵比寿マルシェに出展しているので、お近くに寄られた際はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
マルシェだからこその、直接、美味しい食べ方や話などを聞くことができるのはとても楽しい経験ですよ!
Incect Farm
http://nesessaire-3.jugem.jp/
https://www.facebook.com/Insect-Farm-680447341993861/
河瀬璃菜 りな助(料理研究家・フードコーディネーター)
1988年5月8日生まれ。福岡県出身。フードクリエイティブファクトリー所属
料理好きな母のもとで育ち、食に携わる仕事に就きたいという思いを自然と持つようになりました。両親が共働きで常に忙しくしていましたが、食卓を囲み食事を一緒に食べることで自然と会話が生まれ、どんなに忙しくてもコミュニケーションを大切にすることができました。そんな経験から、食卓でのコミュニケーションは大変重要で気づきの多いものだと私は思っています。「食を通して大切な人との暮らしをもっと楽しく」という意図に基づき、レシピ開発や料理教室講師、イベント企画運営、メディア出演、コラム執筆、執筆プロデュースなど、食に関わる様々な活動をさせていただいています。
2014年7月よりフードクリエイティブファクトリーの執筆プロデューサーに就任し、月間40本の記事をプロデュースしています。
著書「ジャーではじめるデトックスウォーター」「決定版節約冷凍レシピ」「発酵いらずのちぎりパン」
Blog:河瀬璃菜 公式ブログ Powered by LINE
http://foodcreativefactory.com/
Twitter:https://twitter.com/linasuke0508