滋味たっぷりの野菜ランチが絶品!福岡で野菜のおいしさを知りたいなら福津の農園レストランを訪ねてほしい

世界文化遺産「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成遺産の一つ、「新原・奴山古墳群」がある福岡県福津市。海と山に囲まれた自然豊かなこの土地の一角に、自家栽培の西洋野菜で全国のシェフたちなどから支持を集める「Tenuta campi flegrei(テヌータ カンピ フレグレイ)農園」があります。オーナーを務めるのは、料理人でもあるイタリア人のシルビオ・カラナンテさんと奥様の花田愛さん。そのご夫妻が営む直売所併設のレストラン「A.PUTEC FLEGO(アプテカ フレーゴ)」(福岡県福津市渡153)で、滋味たっぷりの採れたて野菜ランチを五感で楽しんできました。ランチタイムはあっという間に満席になるそうなので予約必須です。( 筑豊・糟屋郡のグルメイタリアン・フレンチ

滋味たっぷりの野菜ランチが絶品!福岡で野菜のおいしさを知りたいなら福津の農園レストランを訪ねてほしい

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日本でも有数のグルメな街・福岡。それを支える要因の一つとして、すぐ近くに良質食材の産地が多いことが挙げられます。

 

“野菜”もまたしかり。今や全国区になった「糸島野菜」をはじめ、豊かな自然環境やその土地の特徴を生かした栽培方法で野菜作りに励む生産者も多く、これまで日本の気候では育てることが難しいとされてきた海外の珍しい品種も、彼らの創意工夫によって収穫できるようになりました。

 

今回はそんな福岡の生産者の中から、今世界で注目されている“ファームトゥテーブル(Farm to Table=生産者【Farm(農場)】から消費者【Table(食卓)】へ安全で新鮮な食材を提供するという考え方)”を実践し、新鮮な自家栽培の野菜を使った多彩なイタリアンでもてなしてくれる、農園レストランをご紹介しましょう。 

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やってきたのは、福岡県にある2大政令指定都市・福岡市と北九州市の中間に位置する津市です。

 

2017年に登録された世界文化遺産「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の一つ、「新原・奴山古墳群」(写真)があるこの街は、海と山に囲まれた豊かな自然が特徴で、ここで育った野菜は糸島と同様、高品質の食材として福岡の飲食店などで重宝されています。

 

なかでも、「Tenuta campi flegrei(テヌータ カンピ フレグレイ)農園」の西洋野菜は、全国のシェフたちがわざわざ仕入れにくるほどの人気。その直営レストランが2017年11月、福津市渡という場所にオープンしました。

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福岡市内から車で約50分。国道495号から県道502号の細道に入り、延々と広がる田園風景のなかをしばらく進むと、白壁を基調としたオシャレな和風の一軒家を発見。

 

こちらが今回ご紹介する、「A.PUTEC FLEGO(アプテカ フレーゴ)」になります。

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築60年近くの古民家をリノベーションしたという店内は、開放感がありオシャレ。高い天井を行きかう太い梁が印象的で、店の奥にはイタリアから直輸入したという黄金色のピザ窯が鎮座していました。

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さまざまな形の照明器具や美しい陶器のタイルなど、インテリアデザインも見どころがいっぱい。レジの近くには、本格派のエスプレッソマシンがありました。

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オープンキッチンスタイルも魅力のひとつです。調理の音や食欲を誘う香りなど、テーブル席やカウンター席でライブ感を楽しみながら料理のできあがりを待つことができます。

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広い庭には、テラス席もありました。天気の良い日は、ここで優雅に食事やお茶を楽しむのもいいですね!

 

夫婦二人三脚で歩んできた野菜作りの歴史をひも解く

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この店を切り盛りする、シルビオ・カラナンテさんと花田愛さんご夫妻。先述の「Tenuta campi flegrei(テヌータ カンピ フレグレイ)農園」のオーナーでもあります。

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イタリア・ナポリ出身のシルビオさんは、イタリアやアメリカなどのレストランに勤務した経験をもつ料理人。トスカーナで出会った愛さんと結婚し、“夫婦で食に関する何かを始めたい”と、約10年前に来日しました。

 

しばらくの間、福岡市内のレストランでシェフとして腕をふるっていたシルビオさん。その時感じたのが、“イタリア野菜がなかなか手に入りにくい”という物足りなさでした。

 

“だったら、自分たちでその野菜を栽培してみよう”ということになり、夫婦一緒にファーマーへ転身。愛さんの出身地・福津市で、野菜づくりを始めることになったのです。

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最初はビニールハウス1棟の畑で、4~5種の野菜作りからスタート。日本では栽培しづらいと思っていたイタリア野菜は思いのほか順調で、おいしく豊富に実っていきました。

 

その理由は、福津の土地が“粘土質で粒子が小さく、肥料を吸収しやすい土質”だったこと。シルビオさんの故郷・ナポリ西部のフレグレイ平野(イタリア語では「カンピ フレグレイ」)の土質に似ているそうで、イタリア野菜を栽培するのに適した条件がそろっていたのです。

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夫婦で試行錯誤を重ねながら、農業に従事することおよそ10年。今では約3.5haの畑で、イタリア野菜など年間80~100品種を収穫。クチコミで広まった評判により、全国の飲食店に野菜を卸す人気農園へと成長しました。

 

ちなみに写真は、畑を見学させていただいた当日に育っていた、「トレビス」という野菜。イタリアでは主にサラダなどに使われています。

 

人気ランチで“ファーム トゥ テーブル”を体感!

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“自ら作った野菜を振る舞うレストランを作る”という夫婦の夢は、2017年11月、「A.PUTEC FLEGO(アプテカ フレーゴ)」のオープンで結実します。

 

看板メニューはその日の朝に農園で収穫された野菜が主役となる、小さな素焼きのピッツァ付きのランチプレート「お野菜ランチ(Dall Mio ORTO【イル ミオ オルト】=イタリア語で“私の畑から”という意味)」(2000円)

 

生はもちろん、オーブンで焼いたり、煮込んだり、ムースにしたりと、ナポリの伝統料理を軸にした“旬の食材をその季節の最もおいしい調理法”で仕上げた、見た目も華やかな料理が皿の上を彩ります。

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この日のプレートには、6種の料理が用意されていました。

 

中央には、スカローラリッチャとユリンキのサラダ。右上から時計回りに、パプリカのペペロナータ、水牛のモッツアレラのフレット、クスクスのサラダとトランペットズッキーニのエスカペーシェ添え、自家製フリゼッラ(南イタリアのパン)にトランペットズッキーニのストラッチャータ添えとなります。

 

どの料理も野菜のうまみや香り、食感をしっかりと感じることができて美味。具材やソースとなる野菜の組み合わせ方など、シルビオさんの丁寧で巧みな調理センスも光っています。

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もう一つの人気メニュー「ピザランチ」(1,300円~)から特別に、「マルゲリータ(トマトソースとモッツアレラ)」も用意していただきました。

 

ピッツァの生地はふっくらモチモチとした食感。ソースはほどよく酸味があり、トマトのうまみがしっかりと主張しています。薪窯でしっかりと焼かれているのに、溶けることなくしっかりとした弾力をもつチーズにも驚きです。

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“毎朝、畑の様子を見てメニューを決める”というシルビオさん。毎回違う野菜の楽しみ方に出合えるのも、この店ならではの魅力だと思います。

 

ランチメニューにはパスタもありますし、スイーツやドリンクも充実していますので、複数人で訪れてさまざまな料理をシェアするのも良いでしょう。

 

レストランに併設する直売所も“イタリア”がいっぱい

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イタリア語で“何でもそろう”という意味のベジタブルショップ「A.PPUTEC(アプテカ)」と、農園レストラン「FLEGO(フレーゴ)」で構成されているお店。入口から見て左手には、野菜をはじめ、パンやイタリア菓子、イタリア食材などが購入できるコーナーが併設されています。

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野菜は、「Tenuta campi flegrei(テヌータ カンピ フレグレイ)農園」で収穫されたものだけでなく、福津市とその周辺、九州で収穫された野菜もズラリ。ナポリカボチャなど、普段めったにお目にかかれない品種もありました。

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生ハムやオリーブオイル、塩、パスタなど、イタリアの食材も充実。地元作家が作る雑貨なども扱っていて、この地域の“アンテナショップ”としても一役を買っているようです。

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レジ横には、パンやイタリア菓子を販売していました。「GRAFFA(グラッファ)」というナポリの揚げドーナツは、シルビオさんのお母様秘伝のレシピで作られているそうです。こちらは、また今度この店を訪問する楽しみにとっておきましょう。 

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「この店は農業がベースのレストラン。だから私たちは生産者として、素材の素晴らしさや旬が持つ意味を、料理などを通してお客様にお伝えしていきたいです」と、お店に込めた思いについて教えてくれた愛さん。

 

現在はランチとカフェのみの営業ですが、ゆくゆくはディナー営業やのんびり滞在できる宿の営業もしたいという夢もあるそうです。

 

わざわざ行ってでも食べてほしい、お二人の情熱と愛情を料理や空間で堪能できる一軒。ランチタイムはあっという間に満席になるそうなので予約必須ですよ!

 

紹介したお店

r.gnavi.co.jp

営業時間:11:30~LO17:00(ランチはLO14:30、以降はカフェ営業)

定休日:月曜

 

書いた人

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ニシダタケシ

福岡九州の編集プロダクション・シーアールに所属。生まれも育ちも福岡という生粋の九州男児。

流行りもの&甘いもの好きで、嫌いな食べ物はほとんどなし。「毎日完食!」をモットーに、小さなカラダで福岡のおいしいものを食べ歩きます。

憧れの人は出身校の大先輩・タモリさん。グルメレポではたま~にデカ盛りにも挑戦しますよ!

                             
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