18年の時を経て蘇る伝説の一杯…!豚骨王国・福岡に醤油味で挑む 「中華そば ふくちゃん」で”口福”を味わってきた

2018年2月にオープンした「中華そば ふくちゃん」(福岡県福岡市中央区清川2-1-34)を紹介します。この店を切り盛りする福田秀雄さんは、今から約18年前に惜しまれつつ閉店した「中華そば 信兵衛」店主の甥に当たる人物。動物系スープ×魚介ダシに醤油ダレを加えたWスープを特徴とする滋味深い味で、伝説と呼ばれる叔父の店に負けない“中華そば”を目指しています。「ほとんどの客がスープまで飲み干す」という珠玉の 一杯を、ぜひ皆さんも食べてみてください。(平尾・清川のグルメラーメン・つけ麵)

18年の時を経て蘇る伝説の一杯…!豚骨王国・福岡に醤油味で挑む 「中華そば ふくちゃん」で”口福”を味わってきた

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豚骨ラーメンが主流の福岡でここ数年増えているのが、醤油ラーメンを中心とした“非豚骨”と呼ばれる店です。

 

なかには、「地鶏らーめん はや川」(福岡市南区高宮)や「中華そば 寿限無(じゅげむ)」(福岡市中央区高砂)のような、“おいしい店”としてランキングの上位に入る実力派も続々と誕生しています。 

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2018年2月オープンした「中華そば  ふくちゃん」も、早くから話題を集めている店のひとつ。福岡市の繁華街・天神から西鉄バスで南へ約10分博多の台所・柳橋連合市場近くの「清川」という場所に店を構えます。

 

注目を集めるワケはその“ルーツ”にあり!

現在のように、醤油ラーメン福岡民に受け入れられていなかった今から約20数年前薬院六つ角近くに、鶏ガラと豚骨から時間をかけてとったにごりも臭みもないあっさりスープで人気を博した「中華そば 信兵衛(しんべい)」という店がありました。

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今回ご紹介する「中華そば ふくちゃん」の店主・福田秀雄さんは、「信兵衛」で店主だった岡部信也さんの甥に当たる人物。「信兵衛」の厨房で仕込みなどの手伝いをしていたこともあり、岡部さんが病に倒れた際には“私の店を継いでくれないか”と言われたそうです。

 

しかし、その当時の福田さんはラーメン作りとは別に抱いていた自身の夢があり、結局話を断って上京。岡部さんが他界したため、2000年に「中華そば 信兵衛」は多くのファンに惜しまれながら閉店してしまいました。

 

その後も、「叔父が作る中華そばの味が忘れられずにいた」という福田さん。「今一度、ラーメン作りを一から学び、理解したうえで、いつかは自分も『信兵衛』の味を目指そう」と、帰郷して福岡の有名店で10年の修業を積み独立。2018年2月に「中華そば ふくちゃん」を開業しました。

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こちらがメニューです。ラーメンは「中華そば 信兵衛」と同様、中華そば」と「支那そば」のみ(いずれも650円)を提供。ベースの麺とスープは同じ内容で、使用する醤油ダレだけが異なります

 

今回は、叔父の味にインスパイアされたという「中華そば」に、トッピングで半熟煮玉子(100円)を注文しました。

 

名店の味から進化した、おいしさのヒミツに迫る!

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福田さんにお願いをして、中華そばができるまでの間、調理の様子を見学させていただきました。

 

まずは、提供直前に合わせるというスープから。豚骨と鶏ガラを静かに炊き上げた「動物系スープ」と昆布・煮干し・サバ節を使った「魚介系ダシ」のWスープを特徴にしており、化学調味料は不使用。天然ダシのあと引く旨味”を重視し、それぞれが主張しすぎない絶妙に馴染む割合でブレンドします。

 

続いて、スープの旨味を引き立てる醤油ダレを合わせます。醤油は、地元の有名な老舗メーカーのものを使用。「中華そば」は薄口、「支那そば」は濃口と使い分け、鶏油なども加えます。

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 「信兵衛」時代、やや平たいものを使っていたという麺は、博多のラーメン文化を陰で支え続け、福岡にあるさまざまな実力店とのコラボで数々のヒット商品を生み出している、春吉の老舗製麺所「張源洋行」(ちょうげんようこう)の中太縮れ麺を採用。

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 麺の上には、注文後にスライスするという低温調理の豚肩ロースチャーシューや柔らかな食感の穂先メンマ白ネギなど、こだわりの具材を丁寧に盛り付けて完成です。

 

 店主の真摯な思いが詰まった珠玉の一杯を実食!

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 「叔父はもともとうどん職人で、ダシには相当こだわっていました」と話す福田さん。まずは、そのこだわりを受け継ぐ黄金色のスープからいただいてみましょう。

 

/ズズズッ…\

 

確かに、うどんダシのような優しさと滋味深さを感じる仕上がりで雑味がなく飲み口もスムーズ。この店を教えてくれた私の知人が言っていましたが、“飲んだ後や二日酔いの日にも恋しくなりそうな福岡民が好む味わいになっています。

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 次に、福田さんが「この店のスープとのバランスを考えて採用した」という、「張源洋行」謹製の中太ちぢれ麺を実食。

 

/ズズッ、チュルン…\

 

ゆるめのウェーブがかかった麺はツルっとした喉越しで、モチモチ&コシのある食感になっています。

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そして、低温調理された豚肩ロースチャーシュー。「信兵衛」と同じように薄くカットされていますが、噛めば肉の旨味をしっかりと感じることができます。大判なので、食べ応えも十分です。

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生まれて初めて食べた穂先メンマ甘くて軟らか。トッピングでのせた玉子は、ちょうどよい半熟具合になっています。

 

スープ、麺、具材と、それぞれから生まれる絶妙なハーモニーに酔いしれる口福の時間。結局、最後の一滴までしっかりと堪能してきました。

 

サイドメニューも個性派ぞろい!

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ラーメンのお供には、「チャーハンおにぎり」(1個150円)を注文しましょう。自慢のスープにかまぼこなどの具材を加えて炊き込んだお米は旨味がしっかり閉じ込められており、醤油ラーメンとの相性もバッチリ。できたてアツアツのチャーハンとは異なる、作り置きならではの濃厚な味わいを楽しめます。

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メニューを裏返すと、おつまみやドリンクメニューがズラリ。ちょい飲みにピッタリなおつまみ料理は基本“夜限定メニュー”なのだそうで、「信兵衛」で人気だった料理も多数復刻されています。

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 こちらは、「信兵衛」復刻版メニューの一つである「ニラもやし」(400円)です。

 

チャーシューは、中華そばのトッピングにもなっている低温で焼き上げたものを使用。サラっとゆで上げたニラもやしとともに、特製の甘酢ダレいただきます。辛味を加えたいなら、お皿に添えられた豆板醤をどうぞ。

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温かみを感じる店内には、5席のカウンターと9席のテーブル席を用意。夜はチョイ飲み処としてもオススメです。

 

7月からは深夜営業が始まったそうで、2軒目や3軒目、締めの一杯を楽しめる店としても利用しやすくなりました。 

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福田秀雄さん:「開店前は『信兵衛』のレシピが残っていなかったため、当時手伝っていたころの記憶をたどりながら、10年間別の店で修業した経験と自分自身が思うおいしさを重ねて、納得のいく一杯を完成させました。大切にしていることは、お客様一人一人の顔を見て調理すること。伝説の味としてラーメン通に語り継がれる叔父の味を目標に、昔からの『信兵衛』ファンはもちろん、普段は豚骨派という方にも中華そばの魅力を伝えられるような一杯を、これからも追求していきます」

 

皆さんも福岡でラーメン店をお探しの際は、伝説の名店と呼ばれる叔父の味を受け継いで真摯な思いで“おいしさ”と向き合う、福田さんの思いが詰まった中華そばをお忘れなく!

  

紹介したお店

r.gnavi.co.jp

営業時間:12:00~LO14:30、20:00~翌3:00(LO翌2:30) ※日曜は昼のみ営業

定休日:月曜

 

書いた人

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ニシダタケシ

福岡九州の編集プロダクション・シーアールに所属。生まれも育ちも福岡という生粋の九州男児。

流行りもの&甘いもの好きで、嫌いな食べ物はほとんどなし。「毎日完食!」をモットーに、小さなカラダで福岡のおいしいものを食べ歩きます。

憧れの人は出身校の大先輩・タモリさん。グルメレポではたま~にデカ盛りにも挑戦しますよ!

 

                             
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