そうめんが噴水のように流れ出る!暑い夏には鹿児島名物「そうめん流し」がいいゾ~

梅雨明けし暑さを感じる今日このごろ、涼しさを感じるものが食べたい人は多いのではないでしょうか。そんな季節にぴったりなのが「そうめん流し」です。鹿児島市の慈眼寺公園の近くにあるので、観光のついでに是非お立ち寄りください! (鹿児島市のグルメランチ

そうめんが噴水のように流れ出る!暑い夏には鹿児島名物「そうめん流し」がいいゾ~

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南国鹿児島の夏といえば、やっぱりそうめん流し。一般的な“流しそうめん”ではなく、専用のそうめん流し器を使ってグルグルとそうめんを流します。鹿児島のそうめん流しは一部、通年で営業している店舗もありますが、多くは暑い時期だけオープンし、特にお昼時などは家族連れなどで賑わいます。

 

今回は鹿児島市内にありながらまるで避暑地のような「慈眼寺そうめん流し」を紹介します。

 

慈眼寺公園に噂の「そうめん流し」がある

JR鹿児島中央駅から指宿枕崎線で15分ほど、3月に高架化され駅舎も新しくなったJR慈眼寺駅。

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↑谷山駅から慈眼寺駅間が高架化されました

改札窓口とトイレがあるだけの小さな駅ですが、あの豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」や九州新幹線などのデザインで知られる水戸岡鋭治氏による設計ということで、天井には新幹線つばめと同じ絵柄があしらわています。

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そんな慈眼寺駅から線路沿いに慈眼寺公園方面へ歩くと10分たらずで樹々が茂り、その昔、立派な“慈眼寺”があった「慈眼寺公園」に到着しました。

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この公園の中央を流れる和田川沿いに遊歩道を上流へ向かうと、そこに目的地の「慈眼寺そうめん流し」が現れました(※車の場合は公園横の県道を進むと駐車場があります)。

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↑和田川沿いの遊歩道、上流に向かって進みます

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↑車は左側の道を登っていくと駐車場があります

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↑駐車場側の入口

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なんと江戸時代にはすでにこの辺りで“流しそうめん”を楽しんでいたと文献にも記されているそうです。

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↑そうめん流し場はこんな感じ

2015年でオープンから50年を迎えたここの最大の特徴は、特許も取得した「噴流型」のそうめん流し器です。

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この噴流型のそうめん流し器、地下水を40mほど上方にある場所までくみ上げ、その水を再び店舗まで落とす際の水圧を利用して水を流します。流し器の底の数か所には水の吹き出し口があり、ここにそうめんが流れてくると水の勢いで上昇、中央部からそうめんが噴くように流れ出るという仕組みです。

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↑この白い部分から円の中央に向かって噴き出す水に乗ってそうめんが送りだされる

 

では実際にそうめんを流す様子は動画でどうぞ~!

(0:25頃からそうめんが「噴火」します)


慈眼寺そうめん流し2016

とまあ、難しいことを考えなくても、水量の調整などそうめん流し器の操作はお店の方がしてくれるのでご安心を。まずは入口売店でオーダーをします。

 

そうめんにおかずが付いた定食メニューもある

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人気のメニューはそうめんにマスの塩焼き、鯉こく、おにぎりなどがセットになる「定食」。

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↑A定食、これで1人前

AとBがあり、Aには鯉のあらいがついています。他にもそうめんのみや単品メニューもあるのでお好みで。

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↑鯉のあらい。酢味噌でいただきます

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↑マスの塩焼き。そのまま食べてもいいし、好みで三杯酢につけても

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↑鯉こく。甘めの汁が鹿児島らしい

夏休みの土日など最盛期は並ぶこともあるそうですが、基本的には空いているテーブルを選んだら伝票を渡して料理が運ばれてくるのを待ちます。

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↑そうめんは人数分がザルに入って出てきます

「そうめんなんてわざわざ外で食べなくても」と思うかもしれませんが、すぐ横を流れる川のせせらぎや周囲の樹々の緑、吹き抜ける風などを感じながら、冷たい地下水に流したそうめんを掬って食べる・・・この解放感、清涼感が「そうめん流し」ならではの楽しみなのです。

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こちらのそうめんは揖保乃糸・3年物と決まっていて、鰹節と昆布のダシがきいたそうめんつゆも手作り。手際よく湯がかれたそうめんがザルに入って運ばれてくるので、あとは自分たちの好みで流しながら食べます。

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「つゆを販売してほしいという声もあるけれど、防腐剤など一切入っていない手作りのつゆだから販売は難しい」ということなので、ここだけの味をぜひ堪能してください。

 

もう一つの名物「両棒餅」も旨い

またもう一つの名物といえば谷山が発祥の地といわれる両棒餅(じゃんぼもち)です。

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↑両棒餅、10本入りの持ち帰り用もあります

南北朝時代、後醍醐天皇の皇子・懐良親王が征西大将軍としてこの地に入った際、郡司の谷山氏がまだ12~3歳だった親王のために作ったのが、焼いた餅にタレをかけた両棒餅で、親王が食べやすいように2本の串が差してあった、という伝説が残る鹿児島ではお馴染みの餅です。20年ほど前、地区内の両棒餅を売るお店が閉店したことから、こちらで両棒餅を販売するようになったそうで、もちろん手作り。

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そうめんを食べた後でもほんのりしょうゆ味の甘辛いタレの絡んだ両棒餅は別腹で入るから不思議です。

 

近場の散策スポットで観光もできる

そうめんと両棒餅を堪能したら、階段を昇っていくと「鹿児島市立ふるさと考古歴史館」や「谷山神社」などもあるので散策してみてはどうでしょう?

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↑これ、大切なマナーです

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↑すぐ近くに住宅街があるとは思えないこの清涼感!

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↑そうめん流しから上流に2分ほど歩いたところにあるさくら広場。水遊びもできます

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↑慈眼寺駅から30分ほど歩くと高架化され新しくなった谷山駅が。こちらも水戸岡デザイン

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↑谷山駅のホームからは桜島も見えます

 

紹介したお店 慈眼寺そうめん流し

慈眼寺そうめん流し(※オープンは3月20日頃~10月末)

鹿児島市下福元町3785-1

☎ 099-268-2504

営業時間 10:00~18:00(7、8月は~19:30)

休み なし(10月に休みの日あり)

駐車場 100台

 

 

 

おばらけいこ プロフィール

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鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。

地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。

芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。

                             
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