黒豚を昼はトンカツ、夜は居酒屋メニューで
東京都港区芝の薩摩藩邸跡を調査したら、豚の骨がゴロゴロと出てきたというほど、豚は鹿児島で古くから食べられていたポピュラーな食材。そして今、鹿児島グルメとして人気なのは、黒豚のしゃぶしゃぶです。しゃぶしゃぶで有名なお店もいくつかありますが、お値段がちょっと高め…なんですよね。
そこで観光客はもちろん、地元の人にももっとリーズナブルに黒豚を味わってもらいたい、というお店に今回お邪魔してみました。
天文館エリアにある「黒かつ亭/黒べぇ」。こちらはランチタイムにトンカツ、夜は居酒屋メニューが中心となるお店です。
お店は鹿児島東郵便局のすぐ近く、黒塗りの外観です。こんばんは~と入っていくと、店内も黒を基調とした和風の作りで、カウンター席とテーブル席があります。
早速メニューを見せてもらうと、まず最初に紹介されているのは「焼きとん」、つまり串ものです。焼きとんは全部で15種類。お馴染みのバラをはじめ、ホルモン、レバー、自家製つくね、たんもと(舌の付け根)や、かしら(ほほ肉)など、黒豚の専門店だからこそ揃えられる希少な部位もあります。しかも1本100円(価格はすべて税別です)から!
この焼きとん5本、または本日の一品に小鉢と生ビールがついて1000円という黒べぇセット1000円を見つけ、さっそく注文! さらに「定食だと量が多いけどトンカツは食べたい!」という人にも人気だという串カツ1本も加えてもらいました。
生ビールと、自家製という豆腐の小鉢をいただきながら待っていると、まずは串カツ登場。
豆腐もお店の手作りです
串カツ登場~
串カツはヒレと上ロースの2種類があって、どちらも380円。サックサクの衣に包まれたカツは、うん、トンカツです(笑)。串に刺さなくても「トンカツ小」というメニューでも十分に通るくらいのボリュームなんですもの。
リーズナブルな焼きとん
続いて出てきた焼きとんはお皿左から、ホルモン、つくね(ここまでタレ)、バラ、たんもと、耳たぶでした。
ホルモンは想像以上にプルンプルンで柔らか! たんもとはタン(舌)の付け根ということで、タンの味わいで噛み応えは普通のお肉です。
さらに追加のレバーも、とっても柔らかく濃厚な味わいと、部位によってこんなに味わいも食感も変わるのか~と驚かされました。やるな、鹿児島の黒豚…。
と、一人であれこれ食べていたのですが、その間に店内には家族連れや仕事帰りと思われるサラリーマン、一人でトンカツ定食という女性も。ヒレとロースを一皿に盛る黒かつ亭定食1380円やレディース定食980円などのトンカツ定食は昼だけでなく夜も食べられるので、食事だけしたいという人も気軽に立ち寄れるようです。
厚みのあるメンチカツ
すっかりお腹が黒豚モードになったころ、「これも物産展などで販売して人気のあるメニューなんですよ!」と店長さんが思い出したように出されたのは、肉汁たっぷりジューシーメンチカツ350円。
1㎝以上はある厚みのメンチカツはそのままでも十分美味しいけれど、特製のオリジナルソースをかけるとさらに旨みがアップ!これは、人気があるのも納得ですねえ。
こちらもサックサクの衣のメンチカツ
他にも、かしら(ほほ肉)のサイコロステーキ680円や、福耳(ミミガー)ポン酢300円など、黒豚メニューがたくさん。もちろん、しゃぶしゃぶも1人前からあるので、鹿児島の美味しい黒豚をお腹いっぱい食べたい人には最適のお店だと思います。
そうそう、こちらでは見た目がそのまま黒豚の肉まん「黒ぶた侍」も販売しています。これは「2009新特産品コンクール」最優秀県知事賞を受賞した人気の商品。残念ながらテイクアウト専用なので店内では食べられないのですが、お土産にしたら喜ばれること間違いなし!
キュートな黒豚の顔の黒ぶた侍
今回取材したお店
黒かつ亭/黒べぇ
鹿児島市 山下町2-2
☎050-5798-2592
営業時間 11:00~15:30、17:00~23:00(金、土、祝前日は~23:30)
休み 無休(ただし1月1日は休み、1月2日から通常営業)
駐車場 なし
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おばらけいこ プロフィール
鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。
地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。
芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。