本当においしい名古屋グルメを食べたいのなら、地元民が認める「比呂野」へ行って味噌カツときしめんを食べよう

名古屋でオススメのお店が昭和区にある「比呂野」です。「とんかつ家比呂野」「うなぎ家比呂野」「珈琲家比呂野」「きしめん家天むす比呂野」という4軒が同じ通りに隣接しており、それぞれのお店で、味噌カツ(とんかつ)、ひつまぶし、きしめん、天むすといった名古屋名物をいただけます。とんかつ家比呂野では、とんかつそのものが非常に美味しいので、味噌ダレは別添えにしてもらい、まずは塩で食べるのがオススメ。珈琲家比呂野では名古屋のモーニング文化を楽しめるだけでなく、カツカレーや昔ながらのプリンを堪能できます。オープンしたばかりのきしめん家天むす比呂野では、ツルッツルを通り越してとぅるっとぅるでほど良くもちもちなきしめんをいただけますよ。名古屋駅(名駅)から最寄の鶴舞線・川名駅までは電車で15分ほどかかりますが、それでもわざわざ訪れる価値のあるお店です。(昭和区のグルメ和食

本当においしい名古屋グルメを食べたいのなら、地元民が認める「比呂野」へ行って味噌カツときしめんを食べよう

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「名古屋来たし、とりあえず味噌カツきしめんでも食べるかー」

名古屋駅に降り立った県外の方々がそう思ったとき、おそらくは駅周辺のチェーン店に足を運ぶのだろう。

しかしそこで、「待った」をかけたい。もし時間が許すならばそのまま地下鉄へ乗って、ちょっとだけ離れた個人経営のお店へ足をのばしてみてほしい。移動にかけた時間に見合うだけの満足感が得られる、すばらしいお店があるのだ。

 

地元の有名店「比呂野」

名古屋市昭和区のとある通り。そこに立ち並ぶは「比呂野」の看板。「とんかつ家比呂野」「うなぎ家比呂野」「珈琲家比呂野」「きしめん天むす比呂野」。ぜーんぶ「比呂野」のお店である。

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駐車場の案内板を見れば分かるとおり、ひとつの通りに「比呂野」と名のつく4店舗が軒を連ねる。もうこの通り、「比呂野通り」とか名前がついてもいいのでは。

そんな比呂野さんは、珈琲家から始まったらしい。1973年に自宅を改装し、珈琲家をオープンしたのが最初。その4年後にとんかつ家を開店し、名古屋名物の「味噌カツ」として地元で愛される名店となった。

さらに2010年、1代目の跡を引き継ぎ、2代目がうなぎ家をオープン。2017年にはきしめん家も完成。珈琲(淹れる)、とんかつ(揚げる)、うなぎ(焼く)、きしめん(煮る)という全く異なる領域のお店を展開しているが、その全てに共通するのが「徹底したこだわり」。食材から調理法まであらゆる点にこだわり抜くその姿勢が、地元で愛される有名店となった所以だろう。

今回は馴染みのあるとんかつ家、珈琲家、そして最近オープンしたきしめん家にお邪魔した。記事としては少々長くなるが、最後に「きしめんを使ったスイーツ」という驚き料理を紹介するので、ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしい。

 

とんかつ家比呂野

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まずはとんかつ家。オーナーさんの祖父母宅を改装してお店にしたそうで、レトロな雰囲気が漂う味わいのある店構えだ。「古き良き」を形にしたその建物は、実は名古屋市の「登録地域建造物資産」に登録されている。「築50年以上経過した、景観的・文化的な価値有する建造物」として、市に認められているのである。お店に行く際は、とんかつだけではなくその建物もぜひ味わっていただきたい。

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店内はカウンター席とテーブル席があり、カップルから夫婦、家族連れ、お一人様と客層は様々。店内はそこまで広くはないため、人口密度は高め。それでも椅子が壁際に並べてあり、座って待っていられるので待ち時間中の苦痛はない。心遣いがありがたい。

メニューはトンカツ系の定食から、エビフライや串物の定食、あるいはその単品など、どれもこれもがっつりとお腹を満たしてくれるようなボリューミーな料理だ。今回は定番のとんかつ定食(いつもこればかり食べる)と、ヒレカツ定食を注文した。

とんかつ定食

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定食には、お漬物と赤だしの味噌汁がついてくる。ごはんはただの白米ではなくゆかりごはんになっており、家ではなかなか食べられないので地味に嬉しい。メインのとんかつはかなりの大きさで、圧倒的存在感。添えられたキャベツもたっぷりで、脇役とは思えない程の量だ。ポテトサラダがついているのも嬉しい。

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なお、比呂野はとんかつにつけるソース系が充実している。名古屋らしい味噌ダレだけではなく、とんかつソース、ウスターソース、からし、そして岩塩がある。それらを楽しみ尽くすために、味噌ダレは別添えにしてもらうのがおすすめ(店員さんも「別添えにしますか?」と勧めてくれる)。

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まずは岩塩でいただく。

岩塩は卓上にミルに入った状態で置かれていて、小皿もあるので自分でゴリゴリするシステム。この作業が「さあこれから比呂野のトンカツ食べるのだ」と、テンションを上げてくれる。

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ちょんちょんっととんかつを付けて、ぱくりといく。うんっまー。

サクッとした衣は厚すぎず、かといって薄すぎず、絶妙な厚みだ。肉にはしっかりと火が通っているが柔らかく、とてもジューシー。フライヤーではなく大鍋で揚げているので、職人技の火加減で絶妙な火の通りとなっている。肉の脂身には旨味が詰まっており、クドさは全くない。さらに、岩塩でさっぱりといける。

とんかつに岩塩?と思うかもしれないが、これがクセになるのだ。何せ、比呂野のとんかつに使用される豚肉は、ブランド豚にこだわらずに職人が厳選して熟成させたもの。要するに、豚肉そのものがかなーりウマいのだ。岩塩というシンプルな味付けでも勝負できる美味しさ、それが比呂野のとんかつだ。

なお、この岩塩もとんかつに最も合うものを厳選しているのだとか。ちょっとした調味料にもこだわり抜く姿勢がすごい。

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岩塩の次は、味噌ダレ。

小皿に別添えで提供してもらったので、こちらもちょんちょんと浸して食べる(なお、別添えでない場合は、THE名古屋の味噌カツ!というかんじでドバーーーッと味噌ダレをかけてくれる)。

この味噌ダレが、甘みとコクがあり、もうめちゃくちゃウマい。名古屋といえばの赤味噌だが、赤味噌といってもいろいろとある。その中から美味しいものを選び抜き、昭和52年の創業時から変わらない製法で味噌ダレ作っているそうだ。あまりのウマさに、某都道府県名物紹介番組で取り上げられたほど。

ちなみにこの味噌ダレは購入することが可能。Webでも販売されているので、家に帰って「比呂野の味噌ダレ食べたい症候群」を発症してしまったら、即購入しよう。もしくはお土産で買っていくのもアリだ。

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お次は定番とんかつソース。フルーツの甘みが効いたオリジナルソースは、これまたとんかつにぴったりだ。食べ慣れたはずのとんかつ×とんかつソースの味のはずなのに、こだわり抜かれた豚肉&ソースだとこうも格段にウマくなるのか・・・という驚き。

次の一切れは岩塩に戻って、その次は味噌、からしを添えて、そしてとんかつソース・・・と延々と食べていられる。

ちなみに、キャベツ・ごはん・赤だしはおかわりができる。とんかつのあまりのウマさにごはんが進みすぎると思うが、これで安心だ。

 ヒレカツ定食

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ヒレカツは、とんかつ定食のカツよりも脂が少なく、さっぱりしている。また、豚肉の中でも柔らかい部位なので、ちょっと揚げ物きついかも・・・という人でも食べやすい。一口大にカットしてあるところもありがたい。

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定食の内容は、ゆかりごはんと赤だし、漬物でとんかつ定食と同じ。3枚もあるので食べきれるか心配になるが、杞憂に終わる。脂が少なくあっさりしているので、これくらいペロっといけてしまう(心配な人はごはんのサイズを小にしてもらうとよい)。

ちなみに、比呂野では揚げ油にもこだわっている。100%植物油を使用しており、とんかつの揚がり具合を確認しながら、油をこまめに交換しているそうだ。クドさが皆無のとんかつの秘密は、「ヒレだから」というだけでなく、揚げ油へのこだわりにもあるようだ。

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あっさりなヒレカツを、からしでさらにさっぱりといただく。外側の衣がさくっと、中のお肉はしっとりやわらか。もちろんこちらも、味噌ダレは別添えでお願いした。岩塩、味噌、とんかつソース、岩塩・・・の無限ループ。最後のひとくちを何で終わるか、いつも迷ってしまう。

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ちなみに、比呂野はごはんもとてもおいしい。白米だけでもぱくぱくいける。なんでも、富山と新潟のコシヒカリをブレンドして、炊き方もお米に合わせて水分量等を調節して炊き上げているのだとか。

食べ終わったあとは胃もたれの気配もなく、大満足。がっつりいきたいならとんかつ定食、あっさりいきたいならヒレカツ定食がおすすめだ。なお、お値段はとんかつが1,330円、ヒレカツが1,550円。このこだわり・ボリューム・美味しさにしては、かなりお値打ちだ。ちなみに、平日にはさらにお値打ちなランチもあるので、もっと気軽に利用できる。

ところで、こんなおいしいとんかつを食べてしまうと、そのとんかつを使ったカツカレーなんて最高じゃないか?と想像してしまうのが人間の性。プラス200円でカレーソースを注文できるようになってはいたが(それはそれで美味しいに違いない)、がっつりカツカレーが食べたい・・・!

と、そんな風に思ったところで朗報。なんと、とんかつ家さんの隣にある珈琲家比呂野で、このとんかつを使ったカツカレーが食べられるのである。

 

珈琲家比呂野

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珈琲家比呂野は、とんかつ家比呂野のお隣さん(というか、スタッフさんが揚げたてのカツをお皿に乗せて行き来しているのが見えたので、建物は繋がっているようだ)。

朝7時からはモーニングをやっており、名古屋の喫茶店らしくお値段そのままで飲み物にゆでたまご、トースト、サラダが付いてくる。ただし、カツカレーやカツサンドが食べられるのは11:00〜14:30と17:00〜21:00なのでご注意を。

15:00からはアフタヌーンサービスで飲み物にプチケーキが付いてきたり、19:00からはイブニングサービスで特定のコーヒーの2杯目がおかわり無料だったりと、昼時以外にもぜひ利用したい珈琲家である。

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今回の目的はカツカレーとカツサンドなので、お昼どきにお邪魔した。小さなお子さんのいる家族連れからカップル、近所のお年寄り、お一人様のオシャレな男性などなど、珈琲家も客層が広い。

メニューはご飯系はカツサンド(ロース or ヒレ)、チキンサンド、エビロールなどのサンド類や、カツカレー(ロース or ヒレ)、オムカレーなどのがっつりしたものが多い。スイーツもあり、自家製プリンパフェ、さらに季節によってはかき氷やぜんざいなどがある。

なにより、「珈琲家」だけあってコーヒーの種類が豊富だ。ストレートコーヒーはグァアテマラからマンデリン、モカマタリまで様々な豆がある。そのほかオリジナルブレンドのコーヒーやウインナコーヒー、キャラメルオレなどたくさんあり、その時の気分に合わせて選び放題だ。

ボリューム満点、ロースかつカレー

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ロースカツカレーを注文すると、まずはサラダが運ばれた。さすがにカツとカレーだけだとなあ、思っていたので、野菜が摂取できるのはとてもありがたい。

千切りキャベツと、トマトときゅうり。とんかつ家の付け合わせと同じで新鮮シャキシャキ、酸味のある特製ドレッシングが美味しい。

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程なくして、ロースカツカレーが到着。お隣のとんかつ家で揚げたばかりのカツは、衣がサクサクだ。「カレーにおまけでカツがのっている」のではなく、「カツがメイン」と言ってもいいほどの存在感を放っている。回り込まないと米が見えない

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衣のサクッと感を残すため、カツをカレーに浸すのは半分ほどにして、ごはんとともに口の中へ。さすがお隣のとんかつ家で揚げたカツなだけあって、アツアツだ。とんかつ家で食べたとんかつ定食同様、しっとりやわらかく、ジューシー

カレーは固形の具が一切ない。つまり全て溶け込んだタイプのとろとろカレーだ。カレーだけで食べてもかなりおいしい。カレーのスパイスの味の奥に、溶け込んだ野菜の味を感じる。とんかつを具として楽しめる、最高のカツカレーだ。

“昔ながらの”手作りプリン 

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カツカレーでかなーり満腹になったが、「昔ながらの手作り自家製プリン」が気になったため注文。古風な趣ある喫茶店に「昔ながらの」なんて言われたら、ついつい食べたくなってしまう。

運ばれてきたプリンは、生クリームにチェリー、みかんが添えてあり、なるほど「昔ながらの」プリンだ。「プリン描いて」と言われたら誰もが描くような、THE プリンである。食感は流行りのとろとろタイプではなく、卵たっぷりめのしっかりしたプリンだ。ときどき無性に食べたくなるやつ。甘さもちょうどよく、時折添える生クリームがいい仕事をしてくれる。ぷるんとした喉越しに、満腹だったはずなのにスプーンが止まらなくなる。

挽きたて、淹れたて。こだわりのレギュラーコーヒー

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シメはレギュラーコーヒー(ブレンドコーヒー)を注文。店員さんがオーダーを通すと、コーヒーの豆を挽く音が店内に響いた。注文を受けてから豆を挽いてくれるようだ。挽きたて、淹れたてのコーヒーのなんと香り高いことか。酸味や苦味のバランスもよく、とても飲みやすいブレンドだった。シメにぴったりなコーヒーだ。

ちなみに、比呂野の他店(とんかつ家など)に行くと、会計時に珈琲家の割引券をくれる。とんかつを食べたあと、時間に余裕があるのなら、シメにこのコーヒーをいただくのもおすすめだ。

 

きしめん天むす比呂野

最後は、2017年3月にできたばかりの「きしめん天むす」の紹介。「比呂野にきしめん家ができた」と聞いたときに思ったのは、「絶対ウマいに違いない」。なぜなら、あの比呂野だからだ。というくらい、比呂野ブランドへの圧倒的信頼がある。実際に食べに行ってみての感想は、言うまでもないが、以下にレポートする。

その前に、「きしめんて何ぞや?」という方がいるかもしれないので、簡単に説明を。

きしめんとは、成分的にはうどんとほぼ同様の麺である。幅が広く、平たいのが特徴だ。名古屋においては、「蛇口を捻れば水が出る」と同じくらい当然の感覚(さすがに言いすぎか)として、「麺類」と言われれば選択肢のひとつとして挙がる。うどん、そうめん、ラーメン、きしめん。スーパーの麺類コーナーにも当たり前に陳列されている。

基本的には柔らかく、胃にめちゃくちゃ優しい。飲んだ後にはシメのラーメンもいいが、ちょっとそろそろ深夜のラーメンが辛くなってきた、という場合にはきしめんがおすすめだ。

さらに、名古屋なら飲み過ぎても安心。なぜなら、二日酔いした胃を癒してくれる優しさと温もりを併せ持つ「きしめん」が、そこかしこに存在しているからだ。飲んだ後にも、翌日にも、きしめんは疲れた胃袋に寄り添ってくれる。名古屋人の優しい味方である。

と、きしめん談義はこれくらいにして、「きしめん家てんむす比呂野」のレポートに移ろう。

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きしめん天むす比呂野は、比呂野通りの一番端に位置する。店内はテーブル席とカウンター席があり、家族連れでもお一人様でも入りやすい。

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メニューはかなり豊富。汁も「赤:濃口醤油ベース」と「白:白醤油ベース」の2種類あり、好みやそのときの気分に合わせて選びやすい。

今回は、名物の「かつカレーきしめん」と、個人的嗜好で「牛肉しぐれきしめん(赤)」、それから珍しい「ごろし」というきしめんスイーツ(!)をオーダーした。ちなみに、すべてのきしめん天むすが1個付いてくるらしい。「きしめん食べにきたけど、天むすもちょっとだけ食べたい」なんてときに、とてもありがたいシステムである。

牛肉しぐれきしめん

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まずは牛肉しぐれきしめん。赤を選んだので、濃口醤油・たまり醤油がベースの出汁だ。この出汁ももちろん比呂野オリジナル。出汁は上質な鰹節をはじめとした様々な素材を使用して、雑味を徹底的に排除。そこに比呂野自慢のかえしを合わせて作るという、相変わらず徹底したこだわりっぷりだ。

一口すすると、鰹節の旨味や上品な甘みが感じられ、さらに牛肉しぐれきしめんなので牛肉の旨味まで感じられるという、なんとも最高すぎるスープである。ついぐいぐい飲んでしまう。これをお椀一杯よそって、単品出汁スープとして販売できるレベル。うまー。

具のしいたけやお揚げがこの汁を存分に蓄えていて、噛むとじゅわ〜〜〜っと染み出してくるのがたまらない。うっかり一口で食べてしまったが、もっと味わってちまちま食べるべきだった。もったいないことをした・・・。

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麺はこんなかんじ。きしめんなので幅広で、平たい。一見普通のきしめんだが、口元まで運んで唇が触れた瞬間、驚いた。ものすごく、本当にものすごく、ツルッツルなのである。ツルツルなんてもんじゃない、とぅるっとぅるなのである。すすった次の瞬間には喉の奥へ。このとぅるとぅる感はやみつきになる。もはや、食べるというより「飲む」に近い。

ちゃんと口の中に留めて噛んでみると、柔らかいながらも程よいもちっと感もある。失敗すると「ただの茹ですぎた麺」みたいな食感になりがちのきしめんだが、比呂野は全くちがった。この程よいもちっと感が、とぅるとぅる感と相まって最高の食感である。まさしくキシメニズム(きしめんらしさ)を極めたきしめんである。

かつカレーきしめん

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お次は名物のかつカレーきしめん。「カレーきしめん」は他のお店でも見たことあるが、「かつカレーきしめん」はなかなかないだろう。しかも、とんかつ家で使用している超こだわりの豚肉を使ったカツである。おいしくないはずがない。

しかもなにが嬉しいかというと、水をつけてくれているところ(オーダー前にお茶は出してもらえる)。前掛けをくれるお店は多いが、カレーによる喉の乾きを見越して水までつけてくれる優しさである。そう、カレーにはお茶じゃない、水なのだ。よくわかってくれている・・・!

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さっそくいただきます。幅広で平たいきしめんは、カレー汁がよく絡む。こちらもとぅるとぅる麺で、適度なもちっと感を残しながらも柔らかく、噛まずとも切れてくれる。「カレーは飲み物」というが、このカレーきしめんも飲み物に近い。つるつるグビグビいける

カレーはピリ辛めで、こだわり配合のスパイスが効いている。数種類のスパイスが混ざった複雑な味わい、そこに比呂野特製の出汁が加わり、味の奥行きが半端ない。これをとぅるとぅる麺に絡めていただくと、食感・味わい・喉越し・風味の余韻とオール満点である。

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そして、この記事でもう何回言ったかわからないが、比呂野のとんかつがうますぎる。カレー出汁に絡めて食べるともう最高。珈琲家のカツカレーとはまた違った味わいで、どちらも果てしなくうまい。

きしめんはあっさりした食べ物だが、このとんかつのおかげで物足りなさは皆無である。がっつりいきたいときにおすすめだ。

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きしめんに1個付いてくる天むすも最高だ。

まず、ご飯がふっくらしていてほんのりと塩味がついている。なんと、お米を炊くときに鰹ダシを使用しているのだとか。これがエビ天との相性を高めている。

さらに、エビがぷりっぷり。臭みも全くない。下ごしらえがしっかりと行われている証拠だ。簡単に嚙み切れるので食べやすい。エビを引きずり出してしまって衣だけがご飯に残る、あの惨劇が起こらない。

衣にも味がついており、エビ・衣・ご飯、どこを取ってもウマすぎる天むすだ。「天むす定食」もあるので、次回はそちらを頼もう。

きしめんスイーツ「ごろし」

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さて、最後はきしめんスイーツ「ごろし」の紹介だ。

聞きなれない料理名だが、福岡県筑後地方の郷土料理らしい。語源は諸説あるが、一説には「母がこれを作るとあまりの美味しさに娘が食べすぎ、太ってしまうため“娘ごろし”→ごろし」というのがあるようだ。物騒な由来である。発音は「パセリ」と同じ。「なめこ」とは違うので、読み上げてオーダーするときには要注意。

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この「ごろし」を、きしめんを使ってアレンジしたのが比呂野流だ。きしめんの上にきな粉、あずき、バニラアイスをのせ、さらに黒蜜。一瞬「きしめんにアイス?!」と思ってしまうが、あのとぅるとぅるもちもちきしめんなら納得。

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店員さんに食べ方を聞いてみると、混ぜて食べるのが正解のようだ。アイスもスプーンで崩しながら、きしめんに絡めていく。

しっかり混ざったところで、きな粉や黒蜜をたっぷり纏ったきしめんを、あずきとともに口に入れてみる。食事メニューと同じきしめんを茹で時間を変えて使っているらしいが、あのとぅるっとぅる感、もちもち感は健在。むしろ、甘味として食べても絶品だ。というか、甘味でこそ食べるべききしめんではなかろうか。この食感がたまらない。これは普通の和甘味屋さんでは味わえない。

感覚的には、きな粉あんみつ白玉に近い。ただし、とぅるとぅる新食感。さらに言えば、白玉は中心部が白玉の味しかしないが、きしめんは薄くひらひら。つまり、単位重量あたりに絡む黒蜜ときな粉の量が凄まじいのだ。和甘味好きにはたまらない。

食事メニューのきしめんで驚いたとぅるとぅる食感を、スイーツに活かしてくるとはさすが比呂野さん。これはクセになる。すでにまた食べたい

ちなみに、この「ごろし」だが、珈琲家さんでも味わうことができる。美味しい珈琲のお供として(カロリーは無視して)ぴったりだ。もし比呂野通りに行くことがあれば、外せないメニューのひとつであることは間違いない。

 

アクセス

以上、比呂野通りに並ぶ4店舗のうち3店舗を紹介した。場所としては少々名古屋駅から離れてはいるが、行く価値は存分にある。ありすぎる。

駐車場がたくさんあるので、車がおすすめ。電車の場合は、名古屋駅から15分ほどの鶴舞線・川名駅が最寄りだ。駅からは800m歩けば着く。

チェーン店もいいが、もし時間に余裕があるなら、少し足をのばしてこの比呂野通りまで来ることを心からおすすめする。

 

店舗情報

とんかつ家比呂野

電話:052-763-2643
住所:愛知名古屋市昭和区山花町116番地
営業時間:【昼】11:00〜15:00(LO14:30)
                  【夜】平日→17:00〜21:30(LO21:00)
                  【夜】休日→17:00〜22:00(LO21:30)
URL:https://r.gnavi.co.jp/ssn2y8zm0000/

珈琲家比呂野

電話:052-751-2612
住所:愛知名古屋市昭和区山花町116番地
営業時間:7:00〜21:30(LO21:00)
URL:https://r.gnavi.co.jp/jwe9ypz50000/

きしめん天むす比呂野

電話:052-763-5200
住所:愛知名古屋市昭和区山花町119番地-1
営業時間:【昼】11:00〜15:00(LO14:30)
                  【夜】平日→17:00〜21:30(LO21:00)
                  【夜】休日→17:00〜22:00(LO21:30)
URL:https://r.gnavi.co.jp/by6kad160000/

全店共通ホームページ:http://nagoya-hirono.com/

 

書いた人

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CatNoseです。名古屋在住Webデザイナー兼ライター兼会社員。
LITERALLY」というブログと「サルワカ」というWebメディアを運営中。飼っているのは犬。

                             
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