そうだったのか!レバニラ炒めをグッと美味しくするコツは「牛乳」と「火加減」

手軽なスタミナ食の一つにレバニラ炒め(ニラレバ炒め)があります。中華の定番メニューですが、家で作るとなるとレバーの「臭み」や「食感」が苦手であまりチャレンジしない人も多いのではないでしょうか。今日はそんなレバニラ炒めの作り方を科学します。体力を奪われてしまうこれからの季節にチャレンジしてみてください。(渋谷のグルメ中華

そうだったのか!レバニラ炒めをグッと美味しくするコツは「牛乳」と「火加減」

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暑かったり、梅雨入りしそうだったりと、毎日毎日知らぬ間に体力を奪われてしまう今日この頃。スタミナ不足を感じている方も少なくはないのでしょうか。スタミナをつけてくれるメニューと聞いて思い浮かぶのものの一つに、「レバニラ炒め」がありますよね。

 

肝臓でもあるレバーは鉄分を多く含みます。鉄分は体に酸素を送る働きをしてくれる成分にかわるので、これが不足すると体が酸素不足になり、疲れやすくなったり、体のバランスが崩れてしまいます。

 

そして、一緒に炒めるにんにくやニラなどの強い香りの野菜にも注目! この強い香りの成分はアリシンといい、豚レバーなどに含まれる疲労回復効果のあるビタミンB1と一緒になると、鉄分の吸収がさらに高まり、疲労回復効果が期待できると言われています。

 

 

ただ自宅で作るとレバーがパサパサしがちだったり、臭いが気になることもしばしば。今回は自宅でも作れる「本当に美味しいレバニラを作るための」科学、ご紹介いたします。

 

 

 

美味しいレバニラ炒めを作る際の科学

 

科学1. 牛乳で血抜きをする

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よほど新鮮ではない限り、レバーはそのまま調理してしまうと臭みが気になるので、血抜きという作業をします。

 

牛乳を使用すると水溶性の栄養素が溶けにくいと言われますが、水などで行っても大丈夫です。

その場合は水に浸すのは5分ほどにし、熱湯などに15秒ほどさっとくぐらせると同じような効果があります。

 

※牛乳は、液体の中にたんぱく質や脂肪といった固形分が分散して存在しているコロイド(液体に固形分の粒子が分散して存在している状態)溶液です。 牛乳での血抜きが有効なのは、牛乳のコロイド粒子であるたんぱく質や脂肪に、においの成分が吸着されるためだと考えられています。

 

 

科学2. 短時間でレバーを調理。火を入れすぎない。

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レバーは85℃以上で加熱しすぎると、細胞膜のアラキドン酸と鉄が反応し、独特の臭みを発してしまいます。火の通しすぎを防ぐために、お野菜とは別に調理し、最後に調味料と一緒にさっと絡めて仕上げるのがポイントです。臭みもなく、固くパサパサにならないレバニラを作ることができます。

 

 

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【材料 2人分】

  • 豚レバー (牛や鶏でも可) 120g
  • 牛乳 150cc 
  • ニラ 40g
  • もやし 30g
  • 赤ピーマン 30g
  • A しょうゆ小さじ1
  • A 酒 小さじ1
  • A しょうが汁 小さじ1/4
  • 片栗粉 大さじ1
  • 油 適量
  • B しょうが 
  • B にんにく
  • C オイスターソース 大さじ1
  • C しょうゆ 大さじ1
  • C 紹興酒(または料理酒) 大さじ1
  • C こしょう 少々
  • 水(水溶き片栗粉用) 小さじ1
  • 片栗粉(水溶き片栗粉用) 小さじ1/2

 

【下準備】

  • レバーは脂肪や血のかたまりがあれば除いて食べやすい大きさのそぎ切りにする。
  • その後牛乳に15分ほどレバーを浸し血抜きをし、水気を切っておく。
  • にらは4cm長さ、赤ピーマンはせん切り、にんにくとしょうがはみじん切りにしておく。
  • AとCはそれぞれ合わせておく。

 

 

【作り方】

  1. 水気を切ったレバーはAで下味をつけ(5分~)、片栗粉をまぶしておく。
  2. フライパンに半量の油とBを熱し、香りが出てきたら1.を焼き、両面に火が通ったら取り出しておく。
  3. 同じフライパンに残りの油を入れ、にらとピーマンをさっと炒めたらレバーを戻し入れる。
  4. 3.にCを加えよくからめたら、最後に水溶き片栗粉を入れとろみをつける。

 

 

【おまけのポイント】

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・レバーは鮮度がとても大事なので、空気に触れる面が少ない塊で購入するのがベストです。すぐ食べるのであればカットレバーでもよいです。鮮やかな赤みがあり、弾力のあるものを選んでください。

 

・レバーは単体で食べるよりも、ビタミンCの多い野菜と一緒に食べるとさらに鉄分の吸収がよくなります。

 

 

 

「貧血の特効薬」とも言われるレバー。自分で調理するのは苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。血抜きや短時間での調理のポイントなどは、他のレバーを使ったメニューでも応用できますので、ぜひ覚えて、色々なレバー料理にも応用してみてください。

 

 

 

 

 フードコーディネーター  佐藤恵美

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大手料理教室での料理とパンの講師経験後、祐成陽子クッキングアートセミナーを卒業し独立。レシピ開発、料理教室講師、パーティー出張料理、料理コラム執筆などで活動中。

 

ブログhttp://ameblo.jp/premier1472/

 

 

(編集:フードクリエイティブファクトリー http://foodcreativefactory.com/)

 

 

                             
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