こんにちは!! いよいよ寒さも本格的になってきましたね。皆さんの中にも体調を崩されている方が多いのではないかと思います。そこでというわけでもないのですが、今回は病院に行ったような気分になる料理をご紹介します。
それは、火鍋。「薬膳鍋」「中国しゃぶしゃぶ」「鴛鴦(←オシドリという意味)鍋」と色々な呼称がありますが、その最大の特徴は大量に投入された不思議な食材の数々でとられたスープです。
日本のしゃぶしゃぶの元祖??
日本では「中国のしゃぶしゃぶ」という認識ですが、実は日本のしゃぶしゃぶよりも歴史が古いとされていて、モンゴル付近で生まれた火鍋が中国へ渡り、その後京都に伝わり、しゃぶしゃぶとして発展していったという説もあります。
代表的な火鍋食材の中には羊肉が入っていることからも、モンゴル付近が発祥とされる説が有力だと言われています。
地域によってさまざまな呼び方があることは、冒頭でお話しましたが「鴛鴦鍋」と呼ばれる理由は2つに仕切られた金属鍋の様子が仲良しなオシドリのようなのでその呼び方になったそうです。
また、中国に広く浸透している太極の陰陽を表現したかたちの鍋のタイプもあります。
日本でも展開する中国のチェーン店「小肥羊」へ潜入してみた!!
火鍋チェーン店が日本にもあるということだったので、早速行ってきました。
受付を抜けると、オシャレっぽく清潔感のある店内です。フロア中に辛そうな香りがフンワリと漂っていてちょっとドキドキします。
席に案内されると、スタッフがおしぼりを持ってきてくれるのですが、注文をとったりすることはなく、ドリンクも料理もオーダーは全てタッチパネルで行われます。
このスタイルなら日本語が分からない人も安心?かもしれませんが、タッチパネルに慣れていない世代の方は直接スタッフにお願いしましょう。
お店のお客さんも私たちの席の周りは中国人の率が高くて、飛び交う中国語とスパイシーな香りで一瞬自分がどこにいるのか分からなくなりました。
オーダーを待っている間は漢方知識を高めよう!!
席には「火鍋の中身」「火鍋の食べ方」といった説明資料が置いてあるので、チェックしてみましょう。
読めば読むほど、ありがたい料理なように思えてきます。
だいたいの健康上の悩みをカバーしてくれているのでは!?とすら思えるほど幅広い効能を秘めた漢方食材が鍋に思いっきり入っている、というような内容が書いてあります。
「漢方薬」「医食同源」といったキーワードが頭の中をグルグルと回っている間に、選択した2色鍋が運ばれてきました。
登場した火鍋のスープの中身が豪快!!
鍋の中身は豪快、というかそのまま放り込まれた感すらある薬膳食材の数々。これは身体にいいものに違いない…と思わせられるルックスです。
ゴロゴロニンニクが入っていたり、何か分からない木の実が入っていたり、そしてフワッと香るカレーの香り。その正体はクミン。クミンとはエジプトなどを原産とするセリ科の一年草。種子は香辛料として用いられる。和名・漢名では馬芹。フランス語ではキュマン 。インド亜大陸周辺ではジーラ 。中国語では孜然……と広く世界中で香辛料として使われているものです。
カレーにも欠かせないスパイスですよね。見た目はカレーと火鍋は違いますが、目を閉じて香りだけ嗅いでみると、カレーの香りがするのも面白いです。ちなみに、漢方薬としてのクミンの効能は「胃薬」です。
鍋の具材は何でもアリ
鍋の具材は肉類、海鮮、野菜、とバラエティに富んでいるので好みに合わせて自由に選んでみましょう。私はラム肉と豚肉、野菜盛り合わせに、鶏団子を選択しました。
そして、シメは中華麺(細)です。中華麺の太さを選べるのも心にくい演出。
スープが2色あるというのは飽きがこなくて楽しいです。結局赤いスープの方が気に入ったので、白湯スープの方から全部辛い方へ移動させるという白湯スープにとってはちょっぴり寂しい締めくくりになってしまいましたが、これも人によって好みは色々だと思うので、みんなでワイワイ言いながらどっちが好き、こっちがいい、と楽しみながら食べるのがいいですね!!
今年の冬は火鍋を食べて元気に乗り切りましょう。
小肥羊
渋谷、新宿、銀座、赤坂、池袋西、品川、吉祥寺、関内、横浜、心斎橋、札幌と展開中の小肥羊チェーン。
各店の情報はこちらから:http://www.hinabe.net/location/
ぐるなび - 中国薬膳火鍋専門店 小肥羊 心斎橋店(心斎橋/鍋料理)
(ライター:沼本有佳子/編集プロダクション studio woofoo)