始まりました、第二回。
今回、犬山が見つけてスカウトした美女が登場でございます！！
事の始まりはほろ酔いで気分よくしゃらくさい中目黒を歩いてた時。
「メンラでも食べたいな～、よし、野郎ラーメンにでも寄るか」と思い（犬山は酔っぱらうと野郎ラーメンでこってり爆発のラーメンを夜中に食べる癖があるのだ！）、店をチラッと覗いたら……。
カウンターにまさかの美女!!!
ウソでしょー！？！？！？
だって、だって、男臭さ爆発の野郎ラーメンですよ！？
この、男臭さが妙に好きで私は野郎ラーメンに通っていた部分もあるが、美女がいる野郎ラーメンと、美女がいない野郎ラーメンだったら、美女がいる野郎ラーメンがいいに決まっている。男の汗と美女の清涼感が織りなすマリアージュは中々味わえないし！
すかさず店に入り、美女に声をかける。
「すみません！ めっちゃかわいいですね！」
……どう考えても酔っぱらってかわいこちゃんに絡んでるババアだ……。美女は同性といえど身の危険を感じたかもしれない。
「あ！ あ！ すみません。決して怪しいものではなく、犬山と言うのですが、その、ぐるなびでかわいい店員さんに取材する連載をやっておりまして…」
……こんな周りに人がいるところでかわいいとか言われても困るだけだよな……
「すみません、また編集部からご連絡しますので！ お名前だけ、伺うことはできないでしょうか？」
美女「あ…山口ヒカリです…」
こうやって美女の名前をゲットした犬山。
ソッコー担当編集Ｔに電話をしてアポ入れしてもらうように頼む。
そう、前回来た編集Ｆは実は担当ではなく助っ人としてやってきた編集者だったのである。
本当の担当編集はこの、Ｔ(38)(男性)なのだ。
しかしこのＴ、非常にミステリアスな男であり、犬山もハトが苦手ってことぐらいしかいまいちＴのことをよくわかっていない。
前回Ｆはこの取材の中で「シティボーイ気取ってるいけ好かない奴」から「やたらと女子の環境を当てる占い師みたいな怪しい奴」に印象がかわったが、このＴは一体どんな一面を持っているのか……（オッサンの意外な一面なんかどうでもいいか）。
そして、無事アポが取れたので晴れて取材へ。
おっ！ 今日のヒカリちゃん、この間と違ってなんだかメイクがしっかり目だ！
もしかして取材だからしっかりメイクをしてくれたのだろうか。
そんなのかわいすぎる……。私なんかの取材のためにそんなメイクしてくれなくても良かったのに～。
とかデレデレしながらＴと食券を買いに行った。
「よおし、私はオーソドックスにいつも食べてる野郎ラーメンにしよう。あと、ビールだな！」
「……まてよ……豚野郎ラーメン頼んだらヒカリちゃんに豚野郎って罵って貰えるって事だよな……ブツブツ……」
……
キメエ……
前回のＦしかり、なんでここの編集者はみなキモイのだ……
「あ！ 食券買われましたか。いただきますね！」
(ヒカリちゃんめっちゃ爽やかや～)
「あの…コレ…」
Ｔ、差し出したのは豚野郎ではなく、汁なし豚野郎！！！
「豚野郎ラーメンにするんじゃなかったんですか？」
「いや、《汁なし豚野郎》って言われたほうがグッと来るかなって……」
……
やばい、Ｔ、スーパーキメエ……
ドン引きしながらもヒカリちゃんに案内してもらい、カウンター席に座る私たち。
まずはビールで乾杯。
「ウッヒョー、人の金で飲む酒サイコー！」
「僕も会社の金で酒を飲めて最高です」
2人とも上機嫌に。
美女が働く姿を眺めつつ飲めるなんていいじゃあないですか。ビールが3割増しにウマい！
「犬山さん、ちょっとハイペースじゃないですか？ この後も取材あるし」
「気にしない気にしない。酒入ったほうがいい感じになるのよ、私は」
とかクソみたいな事を私が言ったその刹那！
ビールをこぼして携帯水没！！！！(ちなみに前携帯壊したのもビールのせい！！)
しかもiphone６に変えたばかり！！！！ 馬鹿にもほどがある！！！
しかし、そこはヒカリちゃんがすっとんで来てくれて、拭いてくれたおかげで携帯は無事に。
取材しに来て迷惑をかける犬山、申し訳ない気持ちに……。
「あ、でも携帯大丈夫そうですね。こういう時は取りあえず電源切ったほうが良いですよ」
「ウン……(ためになる情報ありがとう)」
「それにしてもさっきのヒカリちゃん、良かったですねえ。ホラ、ショートパンツの下、生足じゃないですか。前から見るとちょうど前掛けのせいで何も履いてないみたいに見えるんですよ」
(マジで何言ってるんだコイツ……)
ちなみにこれがヒカリちゃんの生足である
どうやらこのＴ、ミステリアスだと思っていたけど違ったようだ。
ただのムッツリだった（ってことは今まで私がミステリアスと思っていた男性の何割かはムッツリだったりするのか!?）。
今日は特別にそのムッツリを解放しているのだろう（せんでええわ！）。
「それにしてもヒカリちゃん、今日のバッチリアイラインのメイクの感じからするとちょいギャルなのかな。清楚系ギャルというか。あと色の薄いショートパンツの感じとか」
「多分ダンスやってるんじゃないですか？ ホラ、この店の通りにエグザイル系のダンス教室みたいなのあるし」
なぜ男たちはイケてる女子を見るとダンサー説を推すのか。
「そう？ 私はネイルとか美容系の専門行ってそうな気がする。肌のピチピチ具合から見て20歳前後だろうしさ、メイクもリップが赤系だし」
「でも中学時代は水泳部ですよ」
「は！？」
「中学時代は水泳部です」
「なんでよ」
「スク水が似合いそうだからです。あと、競泳用水着のアリーナって書いてあるやつとか着てそう…」
話せば話すほどムッツリ話しかでてこねえじゃねえか！！！
こんなムッツリに見られてヒカリちゃんがちょっとかわいそうだ！
すると、男らしさ溢れる男性店員さん登場。
男性店員「お待たせしました～、野郎ラーメンの方〜 汁なし豚野郎の方～」
「やったー！ メ・ン・ラ！ メ・ン・ラ！」
「……」
「……」
「Ｔさんどうしたの？」
「おっさんが……おっさんが持ってきた……
ヒカリちゃんに《汁ナシ豚野郎》って言われたいから頼んだのに!!……計画が……」
ヒーッ！！
Ｔ、ざまあ！
むっつりにも程があるってもんよ。神はちゃんと見ているのである。
さて、いただきましょうか。
「うおお、とにかく男らしいこの味！ 犬山の大好きな豚骨！ そしてガッツリ背油に分厚いチャーシュー！ もやしは炒めてあって香ばしいし、量が半端ないから食べても食べても減らないっ！
そして味玉！ 中がトロットロの味がしみっしみやないですか！」
「これは…麺ににんにくと背油が良く絡んでウマい！
体温が上がってビールが進みますよ！
そして、このステーキのようなチャーシュー！どれもこれもパンチがあります！」
さすが、野郎ラーメン。大満足中の大満足である。
その上、犬山は2日後に結婚パーティーを控えていたので少しダイエットしていたし、Ｔもダイエットで炭水化物を抜いていたそうなので、そんな2人にこのこってりとしたラーメンは染みる！！ 染みまくるぞ！！！ 麻薬や！！ 味の麻薬や～！！
「ふう。汗かきましたね～」
「ヒカリちゃん、多分、中目黒に実家があって、実家からここに通ってると思うんです」
え？ もうその話？ 切り替え早っ！
「だって、あんなにかわいい子がなぜ野郎ラーメンで働くのかわかんないじゃないですか。地元だからじゃないでしょうか」
「でも、中目黒、それこそカフェとかかわいい子が働く場所他にもっとあるけど……」
「地元民だから一周してそこはラーメンなんじゃないですか」
「ええー、ヒカリちゃん色白だから秋田美人って感じがするんだよね～。
んで、東京に出てきて憧れの中目黒でバイトしたいと思いつつ、まだ東京が少し怖くてラーメン屋を選んだんじゃないのかな～」
「意見、分かれますねえ」
「彼氏はいるかな～。リングはしてないからいない気もするけど…」
「いません」
出たーっ！！！！
(かわいい店員さんには)彼氏いない(という男の願望)！！！！！
「え…なんで」
「いないからいないのです！」
「いや、でも前回もいないって思ってていたからさ～」
「ヒカリちゃんはいません！！！！」
「お、おう……わかったよ……」
このままだとにっちもさっちもいかないので、とりあえず私服を予想してみる。
マウジーあたりの黒のダウンにＴシャツとシルバーアクセ、そして今履いているデニムショーパン、生足に黒ブーツと言ったギャルっぽい出で立ちではないでしょうか。
やっぱ、デニムショーパンと足元がキティクロックスなのでギャルっぽいとは思うんですよ。
さて、実際はどうなのか？ そして、彼氏はいるのか？ 後半に続く！！！
後編はコチラ！
【犬山紙子のあの娘が私服に着替えたらvol.2 後編】美女店員またもや10代！ お客さんからの告白はアリかナシか!? - みんなのごはん
※かわいい店員さんのいる店を知っている人、うちのお店かわいい店員さんいるよ！ という方は是非「みんなのごはん」のツイッターアカウント（@gnavi_gohan）まで情報をお寄せください。犬山が取材にゆきます！
今回取材したお店はコチラ
野郎ラーメン 中目黒店
中目黒駅改札を出て、山手通りを渋谷方面に歩いてすぐ。お店の外にある食券販売機で食券を購入してください。運が良ければ、今回登場のヒカリちゃんに、好みに合わせたラーメンを直接オススメしてもらえるよ！
東京都目黒区上目黒3-1-4
電話：03-3710-7086
URL：http://r.gnavi.co.jp/p51137nx0000/
犬山紙子（いぬやまかみこ）
イラストエッセイスト。『負け美女』 http://p.tl/xeOL SPA!で痛男！、UOMO、GINA、Steady、ほんちゅ！日経ビジネスオンラインなどで連載中。（編集：編集プロダクションstudio woofoo）
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