こんにちは、ほそいあやです。
錦糸町の裏通りには色々とディープなお店が多いのですが、その中に知るひとぞ知る超本格的なバングラデシュ家庭料理のお店があるらしいのです。
午後8時。錦糸町の駅にほど近い歓楽街にやってきました。
「アジアカレーハウス」。店名がざっくりしすぎというか、雑だ。
外観がもう怪しすぎます。
なぜか外に置かれたままの炊飯器。
営業時間も7:30pm〜4:00amと太陽の光とは無縁の時間帯。
この辺りは夜のお店だらけなのでこの時間帯なのだと思うけど、バングラデシュ料理店にしては珍しい。
扉ごしに中を覗くと、カウンターのみの5席。そこにあちらの国の方が3人で談笑していました。
なかなかの入りづらさ。
意を決して扉を開けると、壁一面の食材やお菓子〜〜!
店員さんの男性と息子さん(?)がサッと準備にまわり、もう一人の男性は店を出ていってしまいました。なんか邪魔したみたいでゴメンという気持ちと同時に、きちんと飲食店だったんだ、という安心感。
息子さんもせっせとお手伝い。
ハラールショップのようだ。もしかしたら兼ねているのかもしれない。
席に着くとカウンターの下の荷物を置くスペースからダルの袋がこぼれ落ち、こんなところにも入れてあるのか〜いってなったけど、すぐスイマセン〜といって拾ってくれた(あとで調べたらみんな荷物を入れようとしてダルを落とすらしい)。
このお店の最大の特徴は、メニューが曜日ごとにひとつ決まっていて、選ぶ必要がないこと。値段はどの日も1100円。
水曜のこの日は「キチュリ」というバングラデシュのお粥のようなご飯をメインとしたセットだった。
席に着くと何もいわなくても料理が出てくる。これがキチュリかー。お粥には見えないな。
あと量が多い。
数分後、セットのビーフカレーが置かれた。
スパイスビンビンだけどまろやかで、ちょうどいい辛さ。かなりおいしい!
インド料理じゃないからビーフOKなのか。
カウンターにはやたら箱ティッシュが置かれている。ラーメン屋でもないのに? と不思議に思ったが、現地人のお客さんや常連客の中には手で食べる人も多いと聞いた。ガッテンしました。
キチュリはお粥というよりちょっと柔らかいご飯という感じだった。日によってもっとお粥になっている時もあるらしく、そういうのはその日の気分らしい。
ギー(バターのようなもの)で炊かれていて、香りがよく、薄味ながらしっかりした味なのでこれだけでも食べられるご飯だけど、カレーをつけて食べると爆発的においしい。
名前がわからないけど、メンチみたいな肉。味が濃いのでキチュリのおかずにちょうどよいです。
エッグカレーは固ゆで。卵まで食べるともう、お腹がいっぱいに。
このボリュームなのに、このお店はおかわりできるのです。けっこうおかわりする人多いそうです。うん、これで1100円は安い。
私は食べきれなかったのでテイクアウトをお願いすると、パックと袋をくれました。小食の人も臆することなくいきましょう。
どれもおいしいけど、特にビーフカレーがおいしかったなー。
おいしいおいしいと食べていたら、「明日は魚のカレーです」っていわれました。バングラデシュは海もあるし河川も多いから、魚料理もお手の物なのだろう。あー食べたい。
見上げるとここにもダル?の袋が絶妙なバランスで鎮座。ちょっとどきどき。
もっとどきどきしたのが、店員のバーボルさんと息子さんが食い入るようにみていたyoutube。バングラデシュでは党首同士の政争が続いていて、これは街中の紛争をリアルタイムで撮影した動画なのだが、ばんばん人が倒れている……日本では速攻消される内容だが、あちらのyoutubeは規制が甘いらしい。食事のBGVとしてはちょっときついよバーボル!
ともあれ大変おいしゅうございました。他店では味わえないような、本当に本格的なバングラデシュの家庭料理でしたよ。毎日違うなんて毎日通いたくなる。
バーボルさんが壁に貼ってあるメモを嬉しそうに指さす。数日後の「激セマ繁盛店」で放送されるらしい。
放送当日テレビをつけると、戦場カメラマンが「せまいけど、おいしいです!」と料理を食べていた。
「金曜のビリヤニもオイシイヨ」の声をあとにして帰ってきた。
全曜日制覇したいなー。帰りの電車で、キチュリの入った袋からたまらない匂いが放たれていた。
紹介したお店
アジアカレーハウス
住所:東京都墨田区 江東橋3-9-24
プロフィール
ほそいあや
「猫を愛でることと虫を食べることが趣味」
ブログ:http://seiten4go.com/
Twitter:https://twitter.com/hosoi/