こんにちは! パンケーキ大好き男子の料理研究家harukiです。
パンケーキブームが始まってもう4年! もうブームは去ったんじゃないの? いえいえそんなことはありません! むしろ一周回って、様々なオリジナリティを持ったパンケーキが登場してきています。
そこで、今回は自宅で簡単にお店のようなふわふわパンケーキをつくる方法を科学的な切り口とともに紹介していきたいと思います。
ふわふわパンケーキ
材料 1人分
- パンケーキミックス1袋
- 卵1個
- 牛乳100ml
- ヨーグルト大さじ3
- バニラエッセンス数滴
- メープルシロップ 適宜
- バター 適宜
ポイントその1:炭酸ガスの発生
パンケーキミックスのなかにはベーキングパウダーが入っております。このベーキングパウダー、実は水を加えるだけで科学反応が起き、炭酸ガスが発生するのです。
そしてフライパンで焼く時に熱が加わることによってその反応速度が加速して生地が膨らみます。では、何故水を加えるだけで科学反応が始まるのかというと、それにはまずベーキングパウダーの構成物質から説明させていただきたいと思います。
別に難しい説明はしたくないのでざっくりいうと、重曹(アルカリ性)+助力剤(酸性)+コーンスターチでベーキングパウダーは構成されております。これに水を加えるとコーンスターチがとけて重曹と助力剤が混ざり、科学反応が起きてガスが発生するという仕組みです。
ここで覚えておいて欲しいポイントは生地に水を加えたらすぐに焼くと言うことです! 当然生地に水を加えた瞬間から科学反応が始まりますのでそのまま放置すれば反応し終わってしまってガス欠におちいります。こうなると焼いた際にガスの発生が悪くなりふっくら焼きあがりません。ですので、生地に水を加える前にフライパンは温めておいてください。
ポイントその2:生地の粘度
パンケーキの生地の粘度が弱いと、焼いた時に生地がダラダラ横に広がって、生地が薄くなって表側の方にも火が入ってしまいます。
理想としてはひっくり返す際に上側はまだベタつくぐらいにしてひっくり返すと、フライパンの熱でさらに炭酸ガスを発生させたほうがふわふわに仕上がります。ですのでパンケーキミックスを入れた際にあまり混ぜないことが重要です。
味噌ぐらいの粘度と見た目ぐらいに混ぜたらそれで焼いてしまってOKです。多少ダマが残っても大丈夫です。これで焼くとふわふわの分厚いパンケーキが焼きあがります。
ポイントその3:グルテンの形成
先ほども御説明したようにパンケーキミックスにはベーキングパウダーが入っておりその中には重曹が含まれております。
重曹はアルカリ性で、そのままだと生地が独特の香りになってしまいます。ですがパンケーキミックスには始めから、そのアルカリ性を中和するための助成剤(酸性)が入っておりますので適度に中和されて無味無臭となります。
グルテンとはタンパク質のことでこれがアルカリ性に近いと、結合が強くなり、生地が硬くなります。逆に酸性に近いとグルテンの形成が壊れ始め、生地が伸びやすくなりよく膨らむようになります。ここではふわふわパンケーキを作るために酸性のヨーグルトを加えることでグルテンを形成しにくくしています。
ポイントその4:適切なフライパンの温度
先程、フライパンを温めておいてくださいと言いましたが、それでは一体どれだけ予熱すればいいのか? こういったことはパンケーキミックスのパッケージにも書いてありません。ここでは絶対に失敗しない最適な予熱時間を紹介します。
まず、充分に炭酸ガスを発生させるにはそれなりに温度が必要になります。よく焦がしてしまうから低温でじっくり焼くかたがいらっしゃいますがそれは間違いです。やはり充分に予熱して炭酸ガスの発生を促す必要があります。
では、最適な予熱時間はというとずばり弱火で1分8秒です。そして、濡れ布巾2秒冷やします。
ここでのポイントは予熱は1分8秒、濡れ布巾で冷やす時間は2秒と覚えておいてください。
では、パンケーキをふわふわしっとりに焼き上げるための4つのポイントとまとめます。
- 炭酸ガスの発生
- 適切なフライパンの温度
- 生地の粘度
- グルテンの形成
まだまだパンケーキブームは終わりじゃありません。むしろ御自宅で楽しむことが出来ると、いろんなバラエティが広がるんじゃないかと思います。シンプルなものもいいですが、色々フルーツをのせたり生クリームを山のようにトッピングすれば、原宿にある有名パンケーキに近づけることも夢ではありません。ぜひ素敵なパンケーキを作ってご友人や恋人、家族を喜ばせてあげましょう!
本村春城
愛知県出身。1992年生まれの21歳。地元の声優専門学校で役者の勉強を2年間した後に東京の有名声優養成所に合格するも事務所の専門性と自分のやりたい事が不一致して退所。その頃のアルバイト先の友人の紹介で料理研究家と出会い初めてこの業界の存在を知る。すぐに興味を持ち始めてこの業界で食べていくことを志す。白米に合うおかずのレシピや流行の料理を得意とする。
(編集:フードクリエイティブファクトリー http://foodcreativefactory.com/)