大崎裕史×はんつ遠藤ラーメン対談

大崎裕史×はんつ遠藤のラーメン対談!ラーメン食べ歩き~ラーメンの未来まですべてを語りつくすラーメン好きには、たまらない夢のラーメン談義がついに実現!大崎裕史さんとはんつ遠藤さんのそれぞれ独自の目線で語ってもらいました!

ラーメン食べ歩きの面白さ、楽しさ、素晴らしさ

売れっ子ジャーナリストのお仕事!

フードジャーナリスト はんつ遠藤

大崎:
これまでの対談は全員がラーメン王でしたが、今回は初登場でフードジャーナリストのはんつ遠藤さんです。
はんつ:
麺料理が得意分野で、ラーメン以外にもうどん、蕎麦をテリトリーにしてます。年間で800軒位取材してますが、ラーメン店はその半分程度ですね。週刊誌や情報誌での連載のほか、これまでに書籍を9冊出してます。後はTV番組に出演したり、テーマパークの監修ってのが仕事の主な内容で、全国を飛び回ってます。
大崎:
売れっ子はツライですね~(笑)。ところで、はんつさんの中でラーメン食べ歩きの面白さって、麺類の中ではどんな位置づけになるんですか?
はんつ:
やっぱりラーメンは特別に面白いですよ。例えばうどんや蕎麦にもご当地モノとかは当然あって、それぞれおいしいんですけど、ラーメンにはスゴイ数のご当地があるじゃないですか。ラーメン博物館で数えると19ですけど、もっと小さいご当地がいっぱいあって、そういうのを僕なりに数えると併せて42もあったんです。そのラーメン一つ一つが見た目も違うし、当然味も違うってのが面白い。うどんや蕎麦はなかなかそこまではいかないですね。讃岐うどんなんか「この写真はどこの讃岐うどん?」って聞かれてもわからないですよ(笑)。もちろん、取材で各地を回ればそれぞれの街も体験できて楽しいですしね。
大崎:
ラーメン王や私の食べ歩き方と違って、取材ということで店のご主人にいろんな話が聞き出せる。それってある意味とっても羨ましいですよね。裏話とかは普通に食べに行くだけでは、絶対にわからないし…。
はんつ:
僕は逆に大崎さんたちが羨ましい。取材ってことで行くと店はどうしても構えちゃう部分があるんですよ。お客さんがいない状況で取材することがほとんどなので、実際の評判がわかりづらい。そこにギャップがありますよね。また、取材するラーメンは撮影してからでないと食べられない。デキタテの味を想像しなきゃいけないので結構大変ですよ。ただ、それでもラーメンはおいしいですけどね…。

2006年のトレンドは路地裏系!

麺屋とらのこのつけめん
画像1:麺屋とらのこのつけめん

大崎:
そんなはんつさんがラーメンにハマったのはいつ頃?
はんつ:
大学に入学した頃にちょうどギトギトの「東京背脂ラーメン」ブームってのがあって「ホープ軒」とか「らーめん弁慶」とかが流行ってたんです。その時期に友達がたまたま車の免許を取ったので「ドライブ行こう!」っていって、ラーメン屋によく出かけたのがハマるキッカケですね。夜になると街道沿いの「白山ラーメン」とか「土佐っ子ラーメン」によく行ってましたからね。
大崎:
当時は車で行きやすいところが人気でしたよね~。それが今では味が良ければ場所には関係なく流行っちゃうって傾向に変わってきましたよね。
はんつ:
結局今はラーメン屋さんに限らず、店舗の数が多くなったので、大通りに店を構えるとなると家賃が高くなっちゃった。そうなると街道沿いとかの立地条件のいい場所には出店しづらくなってきたってことでしょうかね~。だからメインストリートから一本路地を入った場所にある店が増えてます。東京でいえば大泉学園の「麺屋とらのこ」とか…。
そんなことを総合的に考えると「ラーメンの今年のトレンドは路地裏系」ですよ、絶対!
大崎:
さすがはジャーナリスト、するどい分析(笑)。これまで登場したラーメン王とはまた違った視点からラーメンを捉えてる。
はんつ:
これは人気情報誌でもバラシちゃったネタなんですけどね(笑)。

「まりお」のキャラに唖然!

まりお流らーめんの鴨汁ラーメン
画像2:まりお流らーめんの鴨汁ラーメン

綿麺のあっさりラーメン
画像3:綿麺のあっさりラーメン

大崎:
これまでの取材で印象に残っている店というと…?
はんつ:
奈良の「まりお流らーめん」はスゴかった!ラーメンのレベルも高いと思いますけど、それよりもご主人のキャラクターが印象的。何しろ店に行くとまず「生肝」が出てくるんですからね~。
大崎:
ラーメン屋さんなのに?
はんつ:
その後にも「まあまあ」とか言ってビールとか手羽先唐揚げとかがどんどん出てきて、もうお腹一杯って頃にやっとラーメンが出てくる。商売云々よりもお客さんに楽しんでもらおうって感じなんですけど、ホント「もう食べられません」って状態になる。
大崎:
店名もユニークですしね。
はんつ:
今は、全国にいるラーメン通がこぞって「まりお」に向かってるんじゃないですか(笑)。ほかには携帯電話のラーメンサイトでも話題になってる大阪の「綿麺」も良かったですね。奥さんもキレイだし(笑)。豚骨ラーメンとあっさりラーメンがあるんですけど、夜限定の「超こってりラーメン」は濃厚でとっても個性的。

オススメ店をはんつ流にエンジョイ!

ちどりの醤油ラーメン
画像4:ちどりの醤油ラーメン

新在家ラーメンもんどのもんどラーメン
画像5:新在家ラーメンもんどのもんどラーメン

大崎:
それでは次はぐるなびユーザーのお待ちかねのコーナー!皆さんにオススメの店を教えてもらえますか。
はんつ:
一軒はちょっと遠いですけど、北海道の礼文島にある「ちどり」。ここは「ホッケのちゃんちゃん焼き」でも有名な居酒屋で、主人曰く「ウニ丼を最初に作った店」らしいです。ラーメンはタレからきちんと作ってて、昆布だしにちぢれ麺。あっさりしてるけどものすごく濃い醤油ラーメンで「一度は行かないと超ラーメン通じゃない!」って感じです。
大崎:
関西方面では?
はんつ:
まずは東加古川の「新在家ラーメンもんど」。Wスープの店で、店のサイトの会員になるとナント、裏メニューもある!この話を聞くとラーメン好きはそそられるでしょう(笑)。(画像5参照)もう一軒は京都の「らー麺創房ぱこぱこ日本一」。元は中華料理屋だったんですけど、ある時、店主が東京のラーメンを食べて衝撃を受けちゃった…。それがキッカケで東京で2年間修行して始めた店なんです。塩ラーメンが一押しで、やりだしたら止まらないってところがいいですよ(笑)。
大崎:
激戦区の東京では?
はんつ:
千住の「日の出屋」ですね。ここは僕が「負けた」と思う3軒中の1軒。ちなみに残りの2軒は先ほど話した「まりお流らーめん」と、こちらもご主人が超個性的な、東京は柴又にある「柴又ラーメン財慶」なんです。
大崎:
「負けた」ってのはノックアウトされたって感じなんですか?
はんつ:
そうですね。だって「日の出屋」はどう見ても甘味処なんですから~。店の前でパンやあんみつ売ってて、恐る恐る暖簾をくぐると奥が食堂で、おばあちゃんと息子さん夫婦が作ってるって感じ。化学調味料は一切使わない、あっさりとした醤油ラーメンですけど、それを何十年もズ~ッと続けてきた。僕らの仕事は流行りを追いかけますけど、この店に行くと「もうちょっと原点に戻った方がいいんじゃない?」って教えてもらってる気がします。皆さんも「日の出屋」に行って、創作系に走っている今のラーメンブームを振り返ってみては?な~んちゃってね(笑)。

ホストプロフィール
大崎裕史
株式会社ラーメンデータバンク

自称「日本一ラーメンを食べた男」。2005年8月現在6,200軒13,500杯を食破。ここ数年は毎年850~900杯を食べている。東京一週間でラーメン連載中。携帯の「超らーめんナビ」担当中ラーメン複合施設をいくつか監修。他、TV、ラジオ、雑誌などの登場多数。2005年4月株式会社ラーメンデータバンク設立。代表取締役に就任。