大崎裕史×山本剛志ラーメン対談

大崎裕史×山本剛志のラーメン対談!ラーメン食べ歩き~ラーメンの未来まですべてを語りつくすラーメン好きには、たまらない夢のラーメン談義がついに実現!大崎裕史さんと山本剛志さんのそれぞれ独自の目線で語ってもらいました!

ラーメン食べ歩きの面白さ、楽しさ、素晴らしさ

前人未踏の1221杯!

大崎:
今回登場するラーメン王はナント、昨年1221杯を食べ尽くして日本記録を樹立した(?)山本さんですが、ズバリお尋ねします。何でそんなに食べるんですか?私の900杯って記録も軽くクリアしちゃって・・・。
山本:
「そこにラーメンがあるから」ですかね(笑)。意識して食べたわけではなくて、気がついたらそうだったって感じなんですよ。
大崎:
今度は大食いチャンピオンにもなれるんじゃないですか?
山本:
大阪では1日で15杯食べたこともありますよ(笑)。でも都内とか生活圏では、体調に合わせて食べてます。そんな無理してもおいしく食べられないし、楽しめないですからね~。ただ、地方に行く時は逆に体調の方を合わせます(笑)。無理して食べるわけではないですけど、無理できるように準備しておきますね。

ラーメン王のエンタメ哲学!

大崎:
プロフェッショナルですね、そういうところは(笑)。ところで山本さんがラーメンの食べ歩きにハマったきっかけは?
山本:
趣味でカップラーメンのフタを集めてた時にたまたま、TVチャンピオンのカップラーメン王と知り合ったんです。その人が新横浜ラーメン博物館で何かやるというんで行ってみたら、当時は博物館の広報をやってた元ラーメン王とも会うことができた。じゃあラーメン食べようってことになって、出店していた京都の「新福菜館」と熊本の「こむらさき」に行ったのがきっかけですかね~。
「新福~」は醤油味がすごくて、もやしにも味が染みてておいしい。一方「こむらさき」はトンコツで、もやしが今度はシャキシャキしてておいしい。それぞれにおいしさが隠れていることに気づいて、これは面白いと思ってハマっちゃいました。
大崎:
ひょんなことからドラマチックな展開ですね。
山本:
ラーメンの食べ歩きにハマってからは、その手のサイトに頻繁にアクセスしたり、オフ会に出かけたり、いろいろな店に行って、たくさんの人から多くのものの見方を無理なく楽しく吸収させてもらいました。そんななかでいつしか、自分なりのラーメンに対する主観を表現していくことの面白さに目覚めちゃったんです。例えば「うまい」という言葉には「旨い」「美味い」という字もあって、どれを使うかで自分なりのメッセージや情感を込められる。さらにはその表現を見た人が、やっぱり同じようにおいしいと思ってくれたらそれはすごく楽しいって。
大崎:
かなり文化的で奥深い話ですけど、山本さんのその感覚ってお笑いとかのエンターテインメントの世界に通じるのでは?
山本:
わかっちゃいました?自分が楽しくても人が喜んでくれないと「あれ、スベった?」って感じで不安ですからね(笑)。自分ではことさらそういう楽しさにバリューを置いてます。
大崎:
「楽しさを伝えたい」という部分ではこれまでのラーメン王と同じなんですけど、山本流の方法論はかなりユニーク。「すごろく食べ歩き」もそんな背景から生まれたんですか?
山本:
そうかもしれないですね。子供の頃にブルートレインブームがあって僕も鉄道キッズでした。「すごろく食べ歩き」は何人かで駅に集まって、サイコロを投げて、出た目の数だけ先の駅に進む。そしてその駅周辺のラーメンを食べるって遊び。バカバカしいけど、自分の意図しない駅で降りた時、どうするかってのがすごく楽しいですよ。
大崎:
趣味を合体させて、ゲーム感覚で楽しむ「複合型」の食べ歩き方ですね
山本:
鉄道つながりなら、一日乗車券とかを買って食べ歩くのも面白い。東京なら「都電一日券」とか。都電の範囲にはラーメン屋がかなりありますからね。大阪なら3日間私鉄乗り放題ってのもあって、それを使うと滋賀や和歌山までも行けちゃう。だから気になったラーメン屋を一軒ずつじっくりと楽しめます。

一泊二日の沖縄で20軒制覇!

沖縄県名護 「琉球ラーメン虎」塩ラーメン
画像1:沖縄県名護
「琉球ラーメン虎」塩ラーメン

沖縄県浦添 「一方通行」一通そば(手打麺)
画像2:沖縄県浦添
「一方通行」一通そば(手打麺)

大崎:
楽しみ方は山本の真骨頂発揮という感じですが、実際に印象に残ってる地方は?
山本:
ちょっと前に行った沖縄かな~。土曜日の朝出て、日曜の最終で帰ってくるヤツってのも珍しいし、ある意味、海を見ずして帰ってきました(笑)。結局、一泊二日で20軒!でもそれで「全県制覇」になったんです。
大崎:
気に入ったのはどんな店?
山本:
沖縄そばの影響が強い感じの店で名護にある「琉球らーめん虎」。元々ラーメン屋という業態が珍しい地域なんですけど、沖縄そばの特徴を生かしながら上手にラーメンとして仕上げてある。とても食べやすいし、わかりやすい旨みもあって素直ににおいしかったですね。
大崎:
その土地ならではって感じのものですね。
山本:
もう一軒は逆に沖縄そばの店なんだけど、ラーメンのいろいろな要素を取り入れている浦添の「一方通行」。麺は沖縄そばなんですけど、スープの取り方なんかはかなりラーメンを意識してる。
大崎:
次に狙ってるところはどこですか?
山本:
この週末に名古屋に行く予定です。このサイトがアップされる頃には、行ってきたという過去形になりますけど。以前に行ったのが2年前で、今回はほとんど新しい店だけを回ろうと思ってます。どういう味と出会えるか今から楽しみで…。
大崎:
ラーメン王の視線は今、西に向いている?
山本:
関西方面は最近、確かにいい新店が増えたので、行く機会も増えましたね。今年だけですでに4往復はしてます。大阪の中心部だって、一時期はラーメン屋が少ないって言われてましたけど、今はかなり増えてる。京都や和歌山もいいですしね。

東京、大阪、佐渡島のイチオシ店!

東京都王子 「伊藤」そば
画像3:東京都王子 「伊藤」そば

新潟県佐渡 「二見食堂」五目そば
画像4:新潟県佐渡 「二見食堂」五目そば

大崎:
なるほど~。では、ぐるなびユーザーに「ラーメン王オススメの店」を山本流に紹介してください。
山本:
都内なら王子の「伊藤」は行ってみてほしいな~。お兄さんが秋田の角館で店をやってて、弟さんがそれにならって王子に出した店なんです。煮干がすごく効いたスープとちょっと固めの麺で、スルスルと食べられる。チャーシューものっていないかけそば状態のラーメンで、その名も「そば」!
大崎:
ご当地的な特徴を持った、これまでの東京にはないとても個性的なラーメンですね。我々でさえ驚くくらいですから、ぜひチャレンジしてください。
山本:
佐渡島西部の「二見食堂」もいいですよ。ラーメンとライスしかないんですけど、開店前から地元の人が並んでる。スープは鶏が効いてて、麺を入れた後にもう一度その熱いスープをかけるんです。だからなのかとても奥深い味で、これを食べるためだけに佐渡へ行ってもいいくらい。麺は短くてやや固め。ただし一日に30~40食限定で、それがなくなったら店は終わりなので、行くなら早い時間がいいですね。
大崎:
またまた狙ったかのように、私の行っていない店が登場しました。クヤシィ~(笑)。
山本:
大阪だと「麺や輝(TERU)」がオススメです。淡路と梅田の中間くらいの所にあって、スープはまろやかなトンコツと魚ダシのブレンド。そう聞くと「東京にもあるよ」って思いがちなんですけど、微妙にうまさの立ち上がり方が違うんですね~、これが。インパクトのある味に仕上げてるところが僕は大好きですね!

ホストプロフィール
大崎裕史
株式会社ラーメンデータバンク

自称「日本一ラーメンを食べた男」。2005年8月現在6,200軒13,500杯を食破。ここ数年は毎年850~900杯を食べている。東京一週間でラーメン連載中。携帯の「超らーめんナビ」担当中ラーメン複合施設をいくつか監修。他、TV、ラジオ、雑誌などの登場多数。2005年4月株式会社ラーメンデータバンク設立。代表取締役に就任。