大崎裕史×青木誠ラーメン対談

大崎裕史×青木誠のラーメン対談!ラーメン食べ歩き~ラーメンの未来まですべてを語りつくすラーメン好きには、たまらない夢のラーメン談義がついに実現!大崎裕史さんと青木誠さんのそれぞれ独自の目線で語ってもらいました!

ラーメン食べ歩きの面白さ、楽しさ、素晴らしさ

ラーメン王に火をつけた基本の3店!

TVチャンピオン第9回ラーメン王 青木 誠

大崎:
すでに半年が経ってしまいましたが、ラーメン王選手権優勝おめでとうございます。どうですか、ラーメン王になってから周囲の状況は変わりましたか?
青木:
そうですね、いろいろな場所で気づかれることが増えました。先日はおまわりさんにまで「がんばってるね~」なんて応援されちゃった(笑)。ラーメン屋で「オッ、ラーメン王が来た!」といった雰囲気を感じることもあります。
大崎:
いつ頃からラーメンを食べ歩くようになったんですか?
青木:
7~8年前にラーメン本を見て「すみれ」と「ラーメン二郎」「がんこ総本家」に行ったのがきっかけです。こんなうまいラーメンがあるのかって、あれで火がつきました。
大崎:
なるほど~。それで現在は年間900~1000杯ほど食べてるそうですね。
青木:
3年前のラーメン王選手権では1次予選の決勝で負けてしまったので、次こそは絶対リベンジだ~って、それまで1日1杯だったのが一挙に1日3杯になりました。体重も3割増になっちゃいましたけど(笑)。
大崎:
ラーメン王としては、どんなことを心がけながら食べ歩いているんですか?
青木:
日本全国のラーメンを全部食べ尽くしたいってのが基本です。とにかく食べたことがない店ならどこにでも行きたいって感じで、もう義務感に近い(笑)。
大崎:
ラーメン好きには、新店ができたと聞けばすぐに出かける「コレクタータイプ」とお気に入りの店に通う「リピータータイプ」がいますけど、青木さんは?
青木:
自分では極端にどっちかに振れてるタイプではないと思いますけど、やっぱりコレクターかな。根はリピーターだとしても話題に乗り遅れちゃまずいですしね~。

地方に行ってもひたすらラーメン三昧!

大崎:
ズバリ、ラーメン食べ歩きの醍醐味とは?
青木:
これまで知らなかった味に巡り会えることでしょうか。特に地方に行くと、同じラーメンでもこんなに違うのかって感動します。
大崎:
ある意味、東京で食べてるラーメンと比べると差があるかもしれない。でもその場の雰囲気とかシチュエーションですごく満足できるってこともありますよね。
青木:
ラーメンを食べるためだけに全国どこへでも飛行機や電車に乗って行くんです。せっかく地方へ行っても観光はほとんどしないので「オマエ何しに行ってるんだよ?」ってよく言われる(笑)。
大崎:
我々にとってはラーメンの老舗や有名店が、神社仏閣以上の名所旧跡にあたるんですよね。ところで、普通の人がラーメンの食べ歩きをもっと楽しむための方法はありますか?
青木:
ラーメン本によく出てくるような店を順番に食べ歩くのも面白いと思いますけど、それだけだとどうしても限界があるんで、系列店をたどったり、店主が修行した店を聞いて、そこに行ってみると、新たな発見があって楽しいですよ。

異色のラーメン「富山ブラック」の衝撃!

大崎:
日本各地のラーメンを食べ尽くしてきた青木さんですが、最近注目している地方とか今後行ってみたい店はありますか?
青木:
実はちょっと前に富山に行ってきたんですけど「富山ブラック」にはビックリ!「大喜」っていう店が出している独特のラーメンで、店にはそれしかメニューがないんです。とにかくブラックって言うくらいだから、スープは醤油で真っ黒!すごくしょっぱくて、胡椒がガンガンにかかってる。それを小さい子供でも普通に食べてるんです。そんな光景に出くわすと、地方の食文化をかいま見るようで興味深いですね。
大崎:
日本各地に独特のラーメン文化があるってことが楽しいですよね。
青木:
青森にも惹かれますね。これまでは情報が入りづらかったんですけど、ラーメン王選手権でご一緒した地元の方が、店の情報を送ってくれるんで気になってます。
大崎:
その土地にラーメンに詳しい人がいると心強いですよね。インターネットが普及したおかげで情報発信が容易にできる。青木さんはラーメン王になってからブログも始めましたけど、反応はいかがですか?
青木:
ずいぶんいろんな人が見てくれて、全国から地元のラーメン店についてコメントをいただくので、結構いい感じだと思います。今後も食べた分をブログにどんどん書いていくので、情報やコメントをいただけると嬉しいですし、やる気が出ます。

食べなきゃ損する注目店を特別大公開!

雫(しずく)
雫(しずく)

初代けいすけ
初代けいすけ

大崎:
せっかくの機会ですから、ぐるなびユーザーだけのために、青木さんオススメの店を何軒か教えていただけませんか。
青木:
ラーメン王としては社外秘を公表するようで勇気がいるんですが、まずはこの夏にオープンした福生の「雫(しずく)」。独学でラーメン作りをマスターしたらしいんですけど、それであの完成度はスゲェ~!塩と醤油が日替わりなんで、両方食べるには最低でも2回は行かなきゃならないですけどね。お次は本郷三丁目の「初代けいすけ」。みそラーメン専門店で「黒みそラーメン」ってのがウリ。味は個性的でパンチがあってレベルがすごく高いし、店の造りも凝っている。
まだあまり話題になってないけど、期待できる店だと思います。地方では広島の「ふじもと」かな。今年食べたラーメンの中で3本の指に入ります。ベースは豚骨スープなんですけど、サンマとホタテ、エビ、マグロの4種類のだしが選べて、さらにそれぞれにつけ麺がある。だから結局ものすごい種類を頼みましたよ(笑)。
大崎:
そこは残念ながらまだ食べに行ったことがないんで、明日にでも行きたい!食べ歩きをする人って、お互いに刺激しあって楽しんでるところもありますね。
青木:
すばらしき仲間たちって感じで、楽しみが広がりますよね。
大崎:
要はみんな「うまいものを食べるのが好き」なんで、豚カツや甘いものも普通に食べますが、軸がラーメンに少し傾いている。でも単に自己満足で食べているわけではなく、ラーメンを食べる楽しさ・面白さを多くの人にも知ってもらおうと頑張ってるんです。
青木:
なにしろ楽しいんだってことを伝えたいですね。1000杯を真似してくれとは言いませんが「ラーメンの食べ歩きは楽しい」ってことをぜひ知ってください!

ホストプロフィール
大崎裕史
株式会社ラーメンデータバンク

自称「日本一ラーメンを食べた男」。2005年8月現在6,200軒13,500杯を食破。ここ数年は毎年850~900杯を食べている。東京一週間でラーメン連載中。携帯の「超らーめんナビ」担当中ラーメン複合施設をいくつか監修。他、TV、ラジオ、雑誌などの登場多数。2005年4月株式会社ラーメンデータバンク設立。代表取締役に就任。