こだわり1 中華料理
石橋氏の料理は、中華の概念を変える
店主の石橋幸氏がメニューのない「おまかせ料理」を始めたのは「色々なものを食べてほしいという想いからだった」という。「皆さんが知っているもの以外にも美味しいものがたくさんあるからね。でも、メニューがないから高い値段は付けられない。値段が不安な時は、遠慮なく予約時に予算を言ってくれれば大丈夫」と笑う。
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この店の名物ともいうべき「八宝湯」は石橋シェフ特製の薬膳スープだ。丸鶏とスッポン、朝鮮人参、搾菜、生姜、ニンニク、ナツメ、唐辛子、長ネギなど、厳選した食材を弱火で8時間煮込んでから漉すと、澄んだスープになる。塩味は搾菜からにじみ出たものだけ。独特な匂いもなく奥深い味わいだ。
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厨房の棚には、まるで実験室のようにハーブの瓶が並んでいる。「1年に一度、約2週間くらいは中国に行って、色々なハーブや薬膳のことを学んだり、新しい料理や食材の情報を仕入れてきます」と石橋シェフ。
こだわり3 職人技
食感まで計算した組み合わせが絶妙だ
中華食材は乾燥させたものが多い。保存のためだけでなく、天日干しすることで旨味を凝縮させ歯ごたえを良くするためだ。しかしフカヒレだけはそのものに味がない。それを如何に美味しくするかが料理人の腕の見せ所。煮込みのベースは、鶏足のモミジだけでとった清湯。フカヒレとキヌガサダケの食感の違いも愉しめる逸品だ。
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メニューには季節の野菜が使われる。石橋シェフは、できる限り調理する直前に素材を切るという。「野菜だって活きているものだから」というのがその理由。そして、炒め物の油通しは、野菜の栄養素を壊さないように低温の油にくぐらせ短時間で炒める。そうすることで中華料理にありがちな脂っこさを感じさせずに食べられる。
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「鹿肉のカシューナッツ揚げ」も珍しい一品だ。脂身の少ない鹿肉にナッツを合わせることで、脂分を補い旨味を増やす。どんなに忙しくても揚げる直前に衣をつけるのが石橋シェフ。細かな作業を丁寧にすることで肉がしっとり柔らかに揚がるという。オリジナルの配合でブレンドした塩と山椒とともに歯ごたえの違いも味わおう。
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